中学生の多くが一番授業についていけなくなる教科は
数学と英語のようです。
数学は 1年で習う方程式(X)でつまずき
その後 すべてさっぱりわからない…
となるケースが
よくあります。
発達障害のある子の中には
このXのように 「変化のある記号」の理解が
とことん苦手な子がいます。
虹色教室のAくんもBくんも そうでした。
ですから 学校で2年間くりかえし習い
夏休みの補習にも通っていたにもかかわらず
3X=6の答えがX=2という
初歩の問題すら解けないままだったのです。
そんなわけで AくんもBくんも 学校では同じようなテストの点でした。
しかし テストの点が同じだから
2人の能力が同じで 同じように教えたら同じように伸びる
わけではありません。
学習障害があるかないかで その伸びの差は10~30倍くらいの差が
あるのではないかと思われるからです。
そこで虹色教室では 先々 問題を理解していけるか測るために
学校のテストとは別に
簡単なチェックテストをしています。
1
写真のようにカードを並べ カードの横面と下面に数字を書き
(横面の数字 、下面の数字)を言って
カードをめくらせます。(3,3)のように…
いつもこの遊びは3,4歳の幼児としています。
でも バカにならないのは これが簡単にマスターできる中学生は
いくらつまずいていても 教えれば関数ができるようになります。
これに時間がかかりすぎる子は
できるようになるまで 何ヶ月間も 少しも進歩しない状態が
続くようです。
2
また5-8=-3を
数直線を見ながら きちんと答えられる子は
たとえ0点でも 教え方に気をつけたら 伸びていきます。
これを数直線を見ながら
何度も間違える子は
やはりできるようになるまで時間がかかります。
3
「長い 中くらい 短い」の辺からなる同じ3角形2枚を
ひっくり返した状態で描きます。
同じと思う辺を
長い
長い 中くらい
中くらい 短い
短い
でスムーズに指差せたら
図形問題や証明問題がそこそこできるようになると
思われます。
そこで間違えてばかりだと かなり時間がかかると思われます。
Aくんは
1
2
3のどれも
きちんとできませんでした。
特に
2で毎回混乱し
4-(-3)ができるようになるのに
4ヶ月かかりました。
Bくんは
3は間違えましたが あとはゆっくりですができました。
こうしたテストをしてから教えると
その子のできない理由が
聞いていないからか?
努力が足りないのか?
どこかにどうしてもできない原因があってできないのか?
判別できます。
お家でしている遊びは何か? TVゲーム(DS)をしているのか?どんなゲームか?
漫画は読むか? どんな漫画か? をたずねるのも
先の理解度を測る手がかりになります。
私の経験から判断すると
「テレビゲームをしない」「漫画も読まない」
と答える学力不振の子は
ゲーム好き 漫画好きの子より 学力が伸びにくい気がします。
ゲームや漫画を楽しむには
そこそこの知力や好奇心や根気が必要で
ゲーム好き 漫画好きの子=賢い子とは
いいがたいけれど それができるなら中学レベルの学習は
教え方を工夫すればきちんとマスターできると言えるからです。
しかし「テレビゲームをしない」「漫画も読まない」という
子の中には LDゆえに 「しない」のではなく「できない」「楽しめない」
子がいるのです。
まず子どもの能力について
なるべく正確に把握する努力をした上で
その子にあった教え方をしていくと 成績はあがりはじめると思います。
次回はもう少し具体的な教え方を記事に書きますね。
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