ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

繰り下がりのある引き算につまずいてしまった子に

2007-11-30 18:55:44 | 計算
13-9=□-9+□=□+□

1年生も後半になると
上のようなくりさがりのある計算を
習います。
これまでの算数を
指を使った計算でなんとかやりすごしてきた
グレーゾーンの子には
ピンチ到来!
の予感。


どう説明してみても
いっこうにできるようにならない子が
でてくるあたりですね。

そうした子にはまず
どういう手順で解いているのか
目で見て納得させる必要があります。

写真のような10の塊とバラの数で
13という数を見せます。

13あります。
10人乗りバスから9人降りる
外で並んでいる人を足す

この手順が頭でしっかり理解できたら‥

次は10からある数を引く時
即答できるようになる練習をします。

7の手出して
反転させるように7ひっこめて 残りの指を出す
「10-7=3」と言いながらする。

6の手出して
反転させるように6引っ込めて 残りの指を出す
「10-6=4」と言いながらする。

じゃんけんをする要領で
こうした練習を繰り返していると
10-☆がすばやくできるようになります。

「その答えに 残りの数を足す」をしっかりとマスターすれば
くりさがりのある引き算が
ちゃんとできるようになりますね。

覚えることが難しい子とは
問題の大きな流れを 手伝ってもらいながら覚える
部分ごとに スムーズにできるまで練習する

といいですよ。



語彙を増やす 日々のトレーニング

2007-11-28 15:25:45 | 国語
グレーゾーンの子は
語彙が極端に少ない子が多いですね。
とってもおしゃべりに見えても
言葉の意味をよく理解して話しているかというと
??な部分もちらほら‥。

語彙の力を伸ばそう
と思っても 何からさせたらいいのか
迷いますね。

写真の
「10歳までに覚えておきたい
ちょっと難しい1000のことば」アーバン出版局 1800円
おすすめです。
ちょっと難しい‥の言葉に
引っかかる方もいるかもしれませんが
どのページも5つの問いを線で結ぶ簡単なつくりで
ひらがなで書いてくれているので
国語が苦手な子もとっつきやすいです。


ページは1枚づつはずせるようになっていて
裏に答えがあります。(かなり親切!!)

「きまりがわるい」「まれ」「ぶっそう」「あわただしい」「あっけにとられる」
など日常でよく使う言葉の意味が1000個学べます。

以前は 学習しやすいように
それをコピーして切り離し 
パズルのようにして使っていたんですが
学び方を改善しました。

写真のようにえんぴつのかわりに
毛糸や棒で答えを出すと
何度もできるし するのが苦痛じゃありません。

答え合わせは 下の部分を折るとできます。
どの言葉も知らない‥という子には
まず答えどおり毛糸を置きながら説明し
ばらばらにして
元の状態に戻させるといいですよ。




発達障害は逃げ口上?親の単なる甘やかし?

2007-11-27 00:15:31 | 番外
「発達障害」という言葉が
次第に 知られるようになった今でも
まだまだ世間の 
偏見や誤解は根が深いようです

塾や学校の教師の中にも
グレーゾーンの子どもたちを
「親の甘やかしが作り出した わがままな子ども」という
捉え方しかできない方も多いと聞きます。

親が長い期間 その子の育ちの難しさと格闘し
ようやくたどりついた
「発達障害」という言葉を
いとも簡単に
「ただ子育てに失敗した親が使う逃げ口上」として
退けてしまう教員もいます。
また 「自分のしつけがうまくいかないからって
子どもを障害児扱いするなんて!」と憤慨する祖父母もいますね。

確かに
遅刻
忘れ物
することが遅い
勉強についていけない
怒ると手が出てしまう‥等は
「このごろ叱れない親が増えているから‥」と
過保護を理由に解釈すると
そうなのかなぁ?と周囲を納得させるものがあります。

本当は発達障害なんてものはないんだ。
親の心配しすぎ!
だれだって欠点はある。
ただの個性。
言うことを聞かない子は 厳しくすればちゃんとなる。

そう断言されると
「発達障害」と向き合って
乗り越えようという思いが
振り出しの迷いと不安まで 引き戻されてしまいますよね。

でも本当に 発達障害というのは
ただの幻想なのでしょうか?
障害など存在しないのに
架空に作り出されたものと言えるのでしょうか?

発達障害は認めない方々も
はっきり外からわかる知的障害や重度の自閉症は
「見えるから」という理由で認めますよね。
でも脳の研究者でもない一個人が 
脳の機能不全は「重いものしかない」「発達障害など作り事」と言い切れる
のでしょうか?

身体の障害が重いものから軽いものまであるように
脳の障害や機能不全も
重いものから軽いものまであると考えるのが自然ではないでしょうか?

脳の中は見えないから
軽いものなどありえない
「ふつう」と「重い障害」のふたつしかない‥という考えには
無理があるように思えます。

「発達障害などない!」と言い張る態度は
自分の目には太陽の方が動いているようにしか見えないから
地球が回っているなんてありえない!
と言いきる古代の人々のように
自分の経験と見え方だけで 発言しているのではないでしょうか?

それよりも軽い脳の機能不全によって
どのような不便が生じるのか
真摯な態度で
知識を得ようとすることが
子どもを教える職にある人に求められることだと
思います。
また 子どもをていねいに観察し
問題の原因を正確に見極めていくことも
安易に叱る以上に 大切なことだと思います。



算数のつまずきから 何もかもできなくなってしまった☆ちゃん(2)

2007-11-25 21:09:02 | 学習障害児の親子レッスンから
磁石で玉を吊り上げる遊びや
ドンジャラのこまを使った遊びをしながら
☆ちゃんがつまずきのきっかけとなった問題を出題していきました。

76は10がいくつで 1がいくつ?

の問題。

「36は10が3で 1が6だね。
46は10が4で 1が6だね。
56は10が5で 1が6だね。
76は10がいくつで 1がいくつ?」
とまず妹さんにたずねます。
まだ幼稚園児ですが ちゃんと答えれました。

もう一度 同じ説明を繰り返して
☆ちゃんにも たずねます。
不安そうにお母さんを振り返ります。

でも そうして遊びを続けるうちに
☆ちゃんが小さな声で答えを言うようになりました。

かけ算をとなえながらゲームをした時も
しばらくすると
☆ちゃんも小さな声で答えを言うようになっていました。

やはり☆ちゃんは ちゃんと現在の学習にもついていけるだけの
能力を持っているのです。
でも 他の子よりも時間がかかり
多くのフォローが必要なのですね。

学校の現場では
まだまだ発達障害児や学習障害児への支援は
消極的です。
クラスの子と足並みをそろえて進めない子は
☆ちゃんのように
いつまでもできないまま
取り残されてしまいます。
少し時間をかけて 丁寧に説明してあげれば
できるというのに‥
しまいには そうしたことから来るストレスや不安感で
どの教科もできなくなってしまうこともあるんです

算数のつまずきから 何もかもできなくなってしまった☆ちゃん

2007-11-24 18:52:32 | 学習障害児の親子レッスンから
☆ちゃんは2年生。
1年生の終わりごろから元気が無くなり
勉強に手がつけられなくなったようです。
春に検査を受けて
学習障害がわかったそうです。

ある時から
☆ちゃんは 学校では座っているだけで
授業に参加している気配が見られなくなりました。
算数だけでなく
どの教科もまったくできなくなってしまったそうなのです。

けれども☆ちゃんは
最初から こんなにできなかったわけでは
ないのです。
お母さんがファイルして持ってきてくださった
1年生のプリントは
どの問題も丁寧な字で埋められています。
「とても時間がかかった」と言うお話でしたが
文字の誤りもなく
計算もきちんと解いているのです。

それが まったくできなくなるなんて‥
思わず「頭を打ったとか 高熱が出たとかいうことは
なかったのですか?」とたずねてしまいました。
「何もありません。
算数がわからなくなり‥それから
何もかもできなくなってしまった。」と言う
???な状況が起こっているだけなのでした。

けれど
☆ちゃんが おびえきった表情のまま
何をたずねても
お母さんの顔を覗き込んで無言でいるので
正確な能力は
はかりかねました。


そこで お父さんと別の場所で待っていてくれた
妹さんに教室に来てもらって
いっしょに
学習ゲームに参加してもらうことにしました。
これは大成功!
次第に元気を取り戻し
算数の問題にも取り組みはじめました。



少し長くなるので 続きは次回に書きますね。

できない理由は LDにあるのかも知れない‥(2)

2007-11-22 23:49:39 | 発達障害児に教える基本
小4の☆くんは算数と理科の計算問題が得意です。
国語の文章問題も 
苦手ではありません。

けれども 漢字の学習になると
全く手も足も出なくなるのです。
漢字の学習を始めたとたん 落ち着きや根気がなくなり
注意して漢字を見たり
練習を続けたりできなくなります

そのため 
一見
漢字が書けない理由は
そうした落ち着きのなさや
やる気のない態度が原因のようにも見えます。

でも それはあくまでも
そう見えるだけのようです。

写真は ☆くんの好きなオセロをしながら漢字の問題を
解いてもらっているところです。
私が出した問題が正解すれば
☆くんがコマを置く番。
間違えたら 私がコマを置きます。

この日の出題は 反対語の熟語。
「拡大」の反対は「縮小」
「安全」の反対は「危険」など。
最初にいくつか覚えてもらったものから 問題を出します。
どうしても勝ちたい☆くんは 「ちょっと待って!○だっけ?○?」
と必死です。

何度も何度もヒントをあげて
何回 同じ質問をされても ていねいに説明する

をしていると ☆くんが同じ質問を7回以上していることに
気づきました。
ほんの数秒前に聞いた言葉でも
記憶にとどめることが難しい様子なのです。

以前 ☆くんと
漢字を目でよく見て
「何回見たら完璧に書けるかな?」というゲームをしたら
ほとんど1~2回で完璧に書けていた時に
比べると 
この耳で記憶する力は かなり弱い気がします。
また しゃしゅしょが入る言葉は
何度聞いても 覚えておくことがしんどいみたいです。

このように 子どもの弱点が見えてきたら
できるだけ自分の得意な部分(目)を使って
苦手な分野が学習できないか検討しなおす。
弱い部分が 少しでも克服できるように
遊びやゲームでトレーニングする。
(言葉の伝言ゲームなどをする)

など これから何をすればいいのか見えてきますよね。

子どもの極端に弱い部分を見つけるには

子どもがミスしたとき 何度でも何度でも
ていねいに教えてあげるにつきます。
なるたけ 子どもが何度も質問してでも答えたいという状況を
ゲームやくじ引きで作ることも大切です。

そして
「さっき言ったでしょ。」とか「何回目」とか言わず
何度でも 教えます。
そして何回くらい間違えているか
数えておきます。
通常考えられないくらい
同じ間違いを繰り返す場合 そこにはLDが隠れている場合も
多いようです。


できない理由は LDにあるのかも知れない‥(1)

2007-11-22 10:29:39 | 発達障害児に教える基本
計算でも 漢字でも
何かがとことん苦手だ‥という子が
小学校3年生以上だった場合
その根本にある原因を探っていくのは
とても難しくなりますよね。

特に できるできないにばらつきのある子
集中するときと できないときが極端な子は

やる気がない!
努力しないからできない!
ふまじめ!

等の叱責を繰り返されていることも多いです。

本人もそれを信じ込んで
やる気がでない!
怠けたい!
遊びたい!
という思いに支配されて

原因にLDによる 見え方や聞こえ方の問題が隠れている場合でも
弱点を克服するための
トレーニングがなおざりになっていることがよくあります。

こうした子に 大人がいいかげんな注意や叱責をするのは
百害あって一利なし!です。
簡単に誤った自己イメージを信じ込んでしまいます。

それよりも
子どもが自分の弱い部分を正確につかみ
それを乗り越えるための見通しを立て 
それからの長い道のりを
根気よく支えてあげることが
一番 大切なことだと思います。

具体的な弱点の探り方は 次回の記事に書きますね。

 

同じことばかり繰り返してしまう‥自閉症の子

2007-11-19 20:29:23 | 自閉症児の親子レッスン
前回の記事で紹介した方法を
もう少しくわしく
説明しますね。

親子レッスンに来た自閉症の☆ちゃんは
同じ動作や遊びを
何度も繰り返します。
周りが療育に結びつくような遊びに
無理やり誘っても
ますます自分の世界に入ってしまうばかりです。

こういう時には 周りの方が
☆ちゃんの
繰り返し遊びの世界に参加して
その遊びが療育につながっていく工夫をすると
いいようです
写真は前回も紹介した漢字カードです。
☆ちゃんが ひもを引っ張っては「ながーい」と言って
喜んでいるたので作りました。
カードを作るとき 反対語のカードもいっしょに作ると
理解が進みます。
漢字を教える目的だけでなく
耳からの情報が定着しにくい子に
たくさん記憶の手がかりを与える意味もあります。

こうしてちょっとひと工夫すると
同じ遊びを繰り返しを
学習のチャンスに変えれます。

例えば 引き出しを何度も開ける子
「開ける」「閉める」「引き出し」の漢字カードを作ります。
引き出しを開けようとしたら
カードを軽くたたいて「開ける」と言って開けさせてあげます。

たくさんの文字の見分けができるようになると
小学校に上がったとき
音読や書き取りを嫌がらなくなります。

無理やり教え込むのでなくて
たくさん目にすることによって
自然に覚えていけるといいですね。

市販の漢字カードだと
単語のカードばかりになりがちです。
「歩く」と「寝転ぶ」
「笑う」と「怒る」など
子どもがしょっちゅうする動作のカードを作っておくのも大事です。
派手なジェスチャーで教えると
比較の中で覚えていくようです。

また小学生用の問題集をチェックして
「何番目?」
「どちらが多いでしょう?」
「あわせていくつ?」
といった 決まり文句もカードにし
子どもが繰り返しする遊びの中で使えないか
考えてみるのもいいですよ。

例えば 物を並べるのがこだわりの子
「消防車 何番目?」とカードを指しながら
毎回聞きます。
「あー1.2.3.3番目だー!」と
言っていると 聞いている気配がなかった子も
だんだんわかってくるようですよ
 





自閉症の子に言葉のクイズを解かせるコツ

2007-11-18 19:33:44 | 自閉症児の親子レッスン
4歳の知的障害のある自閉症の☆ちゃんのレッスンで
簡単な言葉の問題を学んでもらいました。

お家での療育のおかげで
言葉をかなり覚えていますし
一人遊びも上手なかわいい女の子です。

うまく教えてあげれば
さまざまなことを 学んでいける力は十分ありそうなのに
ネックとなるのは次の2点です。

目と目が合うことが少なく
目が合う時間がとても短い。
声をかけても聞いていない場合がよくあり
集中して人の話を聞く力も弱い。

無理に子どもをコントロールしようとすると
勝手にひとりごとを言いながら 一人遊びをはじめて
うろうろするばかりになります。

そこで☆ちゃんの注意を私の言葉に集中させて
学習に取り組みやすくする工夫を
することにしました。

写真は 人形劇の舞台です。
(ダンボールをくりぬいただけでもOKです。)
人形劇の舞台から お人形や小物を見せると
☆ちゃん テレビでも見ているように
喜んでみています。
お魚のおもちゃを見せるときに
「お水の中を泳いでいるよ。さ のつくもの
なあに?」と聞くと
「しゃかなー」と元気な答え。
ハンバーガーをちらりと見せながら
「は のつく食べ物です。」
と言うと
「ハンバーガー!!」
こんな具合に コップ プーさん
なども当てることができました。

こうした穴から 顔をのぞかせると
向こうものぞきこんでにっこり!
少し長い時間目が合いました。

こうした人形劇の舞台(テレビの枠を作ってもいいですね。)
で教える他に
☆ちゃんが 繰り返し触れたがるものを使って
触れるたびに学びにつながるように
カードを作りました。

長いジャラジャラいう音のするひもを
箱から引っ張り出す遊びを何度でもしたがるので
次のものを準備しました。

短いひも
「長い」と「短い」の漢字カード(手作り)

そして長いひもを引き出すときに
「長い」のカードを見せて
「長い!ながーいね」と言い
短いひもを触っているときは
「短い」のカードを見せて「短い!みじかーい!」
と言いました。
☆ちゃんは 何度もその遊びを繰り返し
「短い」のカードをちゃんと見分けている様子でした。
ひもを首にかけると危ないので
「ブッブーあぶない!」と言いながら派手なジェスチャーを
すると くびにひもをかけてみては
お母さんの表情と私の表情をうかがいます。
それから
「ブッブーあぶない!」と言って
ニコニコ笑っていました。

最後にお人形のプーさんが
「ねむいなあ!」と言ったら
おふとんをかけてあげ
「おなかすいたなあ」と言ったら
食べさせてあげ
「靴を履いてお散歩に行きたい!」と言ったら
靴(赤ちゃん用室内履き)をはかせて
連れ歩く遊びをしました。

少しずつ コミュニケーションをとりながら遊ぶことを
楽しめるようになってきた☆ちゃんです。


グレーゾーンくんの中学受験♪ がんばれる時間配分法

2007-11-15 08:57:59 | 発達障害児のための中学受験
落ち着きが無く
調子のいい時と悪いときの差が大きい!!
本人が実際 持っている能力が
なぜか 
十分発揮できない!
大切なことは聞き逃し
どうでもいいことは聞いている(揚げ足を取るのがじょうず!?)
グレーゾーンの子どもたち

そうした子どもたちに
中学受験をさせるのは 至難の業ですね
本当なら 塾の宿題で手一杯になってしまうはずなので
学習方法のアドバイスが役に立つか わかりませんが
私がやってみてうまくいっている方法と工夫を紹介します。

一番大切にしているのは 学習の仕方に変化をつけて
単調にならないようにすることです。

写真は動き回ってしまうことの多い小4の子の
1時間30分の学習メニューです。

始めに理科の漫画を読んでもらいます。
(スタート地点で遊び気分が抜けない子も
漫画から入ると勉強モードへ入りやすいので)

漫画の途中にある理科の計算問題にチャレンジ
してもらいます。

解き方の説明 すぐに答え合わせ

学習漫画は親しみやすいし
文章だとすっとばして読んでしまう子にぴったりです!

日能研のウィニングステップの図形と文章題
をする。
(それまで 受験用の学習をしたことが無い子には
少しむずかしいかもしれません)

苦手な漢字を手作りカードで学習
テーマ別で漢字カードを作っている(熟語のなりたちや反対語など)

大きな流れとして 
漫画で勉強モードに漫画の中の問題を解いて知識を整理
メインのワーク学習集中力が途切れそうな頃に カードで遊びながら学ぶ

どこで集中するか‥
どのあたりが弱いか‥
子どもによってずいぶん違います。

時間の流れによって 学習の様子をよく観察して
学習メニューを考えてあげると
けっこうがんばってくれるようになりますよ。



お家でする場合
塾の宿題をメインの学習にして
苦手分野を漫画で理解させ
学校の漢字テストの予習をカードでする‥といった工夫を
してみてはいかがでしょうか?


悲しい気持ち

2007-11-13 14:39:01 | 番外
最近は ごくたまにしかしていないのですが
学童保育後の小学生を預かる有料ボランティアをしています。
以前 このボランティアで
2人の小学校低学年の女の子のお預かり(それぞれ別の日に)をしていました。

そのうちの1人の☆ちゃんは 家庭が複雑だったこともあり
気持ちが不安定な様子でした。 
反抗的で聞き分けのないかと思えば
べったり甘えてくる‥の
繰り返し。

☆ちゃんの預かりの日
こんな出来事がありました。
知人の赤ちゃんの誕生日が近かったので
私はその子を連れて 本屋にプレゼント選びに行くことにしました。

プレゼントを選びは きっと楽しいにちがいない。
買い終わったらマクドナルドに連れて行って
ジュースとポテトをごちそうしてあげよう!

私は☆ちゃんに その日の予定を説明して
本は買ってあげれないけど
帰りにマクドナルドに寄るからね、
と説明しました。
☆ちゃんは うれしそうにコクコクうなずきました。

そして 本屋でプレゼントを選び終えるまでは
良かったのです。
けれど さあ、お勘定を‥と思ったその時
☆ちゃんが それまでめくっていたミニカー付きの絵本を
差し出しました。
「これは 赤ちゃんには まだはやいわ。
それに値段がとても高いでしょう?」
と言うと
首をぶんぶん振ります。

どうやらプレゼント用ではなく 自分用に
買って欲しかったらしいのです。
目がらんらんと輝いて
買ってくれるまでここを動かない!という雰囲気です。
「今日は プレゼント以外の買い物の予定はないのよ。
かわりにちゃんとがまんできたら
ポテトとジュースを買ってあげるから さあ、行こうね。」と
本を元の場所に戻したとたん
☆ちゃんのかんしゃくが爆発しました。

最初はゆっくりと
そこらにあった本を床に落としだしたんですが
注意したとたん
手当たり次第にばさばさと 叩き落としはじめました。
もうひたすら本屋さんにぺこぺこ謝って
本を元の場所に戻し
☆ちゃんの両手をひっつかんで
店を後にしました。

その後 マクドナルドで☆ちゃんに
きつーくお小言をこぼしながら
何ともいえない悲しい気持ちに包まれました。

私はこれまで☆ちゃんと同じような失敗を2度もしているのです。
駄菓子屋とスーパーで。
今回ほどの惨事には至りませんでしたが
☆ちゃんが欲しいものを前にすると
自分でコントロールできない状態になってしまうことは
前々から 承知していたのです。
だから ☆ちゃんに買ってあげる予定も無いのに
買い物に連れて行った私も悪いのです。

ただ私が悲しくなったのは
‥だから 今度から☆ちゃんは お店には連れて行くのはよそう‥
と つい考えてしまったことでした。

実は もうひとり預かっている子は
退屈すると古本屋に連れて行ってあげたりすることも
多いのです。
それで 次は☆ちゃんも連れて行ってあげよう!
と考えてもいたのです。

でも今回のようなことがあると
それがお店に対してだけでなく
☆ちゃんにも良くないことのようにも思えて
「この子は 連れて行くのはやめとこう‥。」
となってしまうのです。

マクドナルドでむくれてそっぽを向いたまま
ポテトをほうばる☆ちゃんを前にして
(☆ちゃんの障害の有無はわかりません)
発達障害を持った子を持つ親御さんのジレンマを
身にしみて感じたのでした。




ADDを 侮るなかれ!

2007-11-11 09:41:55 | ADD
ここのところ 恐ろしく多忙で
ブログの記事の質がちょっと落ちています
ごめんなさい
書きたいことはいろいろあるのに
ここ数週間
じっくりパソコンと向き合う時間がありません。

実は毎年 秋には 地域のイベントの大型遊具作りを
引き受けています。
それに今年は「伝承文化を守る会の表紙絵」やキャラクターの図案等
受けてしまって
プラス 塾とわが子の受験‥!!
ただただ今していることに全力投球するばかりで
ひとつひとつの質について考えるのは
ちょっと落ち着いてからになりそうです。

ちょくちょくこのブログでは書いてきていますが
私をはじめ 我が家のファミリーはみな
ADD ADHDぎみ‥。
(ちなみに関西人のほとんどがこの傾向があると聞いたことがあります)
それでも それぞれがそんな自分への対処法を編み出しながら暮らしているので
それといったトラブルも無く
平穏に過ごしています。

だったらADDでもADHDでもないじゃん!!

と この傾向に振り回されて苦しんでいる方から
叱られそうですが
だいたい最近の私のこの多忙っぷり!後先考えずどんどん引き受けてしまう
??な性質は
ADDからきているものでなければ
何なのか自分でも説明がつきません。
それにADD体質ゆえに それなりにサクサクこなしても
いるので‥(自分がしなくてはならない物の全体像も考えず 今できることに集中してますから)

最近 漫画でADHDについて解説しているサイトを見つけました。
短期記憶ができないADHD向けの生活改善策がいろいろ書かれているのが
ものすごく面白かったです。
こういうのって わが家では常識として
通用しているので
改めて活字で見ると
やっぱりうちのファミリーって短期記憶が使えない人たちなんだなぁ~
と再確認。
ADDやADHDでない人には
冗談かと思う対策の数々でも
この傾向がある人には死活問題。

自分の忘れっぽさに対して
どんな時も絶対侮らない!!
ということが ADD傾向を
持つ人の人生の運不運のカギをにぎっていると思います。
私はこれまでの自分の失敗経験から これが身にしみてわかっているので
大事な用件は念には念を入れ
「どんだけ~」というほど念をいれて
ようやく普通の人レベルです。

でも
そうやって ちゃんと改善策さえうっておけば
ADD傾向の短所はほとんど解決するし
長所だっていっぱいあるわけだから
それを120パーセント生かしていく道もつくんですよ。

ただADDやADHDの子どもは
膨大な失敗体験を積んで
自分のこの欠点は侮れない!そこは人の10倍努力
しなくてはならない‥と気づいていく
過程を通らなくちゃならないので
周囲の人は
気長に見守ることが大切ですよね。

そうでないと2次障害をおこすか
自分の長所が見えなくて
短所を乗り越えるエネルギーがない子に育ってしまうでしょうから‥。
特に自分にADHD傾向がないのに
そうしたハンディーを抱えた子を
育てる場合は ADHD当事者の声や対策によく耳を傾け
自分のやり方を押し付けないように
気をつけてくださいね


    


ひらがなが得意になる遊び

2007-11-09 18:51:52 | 国語
ひらがなの練習のために
いきなりひらがなワークを与えると
強い拒絶反応が返ってくることがあります。

筆圧が弱く
手の動きをうまくコントロールできない子には
鉛筆を使ってする遊びを体験させると
文字の学習がスムーズになります。

おすすめの遊びをいくつか紹介しますね。


写し絵  
好きなキャラクターのイラストを写すのは
子どもが大好きな作業です 
喜んで取り組むうちに
自然と文字を書くために必要な線が
上手にかけるようなっています。

写真の子は ひらがながきちんと書ける子ですが
そうした子にも 写し絵や文字を写す遊び(真似して書くのも)は
役に立ちます。大好きな雑誌の絵を真似して書いています。
文章もいっしょに真似しています。
一緒におしゃべりしながら こうした遊びをさせると
文章の成り立ちや 習っていない漢字の学習が
できますよ。

絵描き歌

いくつか絵描き歌をマスターすると
必ずひらがなも書けるようになってきます。

へのへのもへじ‥♪は知っていますか?
オリジナルの絵描き歌を 子どもと考えるのも楽しいです。

書くことは楽しい!!と思えるようになる工夫を
してみてくださいね。

    


2ケタの計算ができない子には?

2007-11-07 18:30:23 | 計算
2ケタの計算学習が始まると
勉強が「難しくなってきたな~」と
感じる方が多いかと思います。

そして ここでつまずく子
とっても多いです!

どうしてつまずくのか
よく観察していると
まず 一の位を先に計算するのか
十の位を先に計算するのかあいまい‥。
くりあがった数を書き込む場所がわからない。
の2点があげられます。

写真のように
1の位の下に大きな赤丸
10の位の下の黒線の上に赤丸
(ここの位置は 学校で習った場所にするといいと思います。)

まず1の位を計算し
赤い丸の中に答えを書くように教えます。
次に10の位の数と小さい赤の中身を足します。

このように赤丸のガイドをつけるだけで
マスターできる子は
結構います。
自転車の補助輪のようなものですね。
すらすらできるようになったら
「赤丸を書かなくても
できるかな?」と聞いてみます。
きっと
「できる!」と
答えてくれるはずですよ。


発達障害児のための中学受験(3)

2007-11-07 10:19:47 | 発達障害児のための中学受験
発達障害を抱えた子に中学受験はキツイのでしょうか?


私の勝手な判断ですが
一概に キツイ!しんどすぎる!むずかしい!
とは決め付けがたい‥
と考えています。
かえって有利な場合もあるし
不利でもフォローの仕方で確実に力はついてきます。

ADHDの子などで
ひらめきや発想のいい子だと
漢字や計算力に重点を置いた
偏差値が低めの学校の受験はキツくても
理数の高い直観力を求めてくる
偏差値の高い学校だと
うまくいきそう
というケースもよくあります。

ただ テストで得点をあげること自体より
日々の宿題をこなす
塾でじっと座っている
テストで全体にバランスよく解く
の3点で四苦八苦する
グレーゾーンの子
の方が多いのではないでしょうか?

それと LDの子の場合 多人数で足並みそろえて
学ばせる学習法では
あまり効果がないようです。

またアスペルガー症候群の子は
できている問題でも
問い方が変わると 全てわからなくなったりするので
(言葉の意味を推測することが苦手)
たとえ解けていても
別の問い方の問題を
前の応用!というより
まったく始めて出会った問題のように
きちんと教えなおしてあげる必要があると思います。

写真は 平均算と集合を
おりがみを使って教えている様子です。
視覚優位の子は
こうして具体的に見えて触れるもので教えると
きちんと理解していくようです。