ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

学校環境に適応できない子…昔はどんな職業に就いていたの?

2008-08-31 15:28:26 | 教育論
少し古い本になりますが、「無気力症」井上敏明 (朱鷺書房)
という神戸税関長賞を受賞した心理カウンセラーの先生の著書の中で興味深い話を
見つけました。


『生徒指導』(学業出版)という月刊雑誌(昭和五十二年四月号)の中で
下村哲夫氏が、教え子の二十年後を追跡調査した、
かつて三重県にある村立小学校に奉職しておられた篠塚安久教諭の
発表内容を、こう書いておられる。

「小学校を卒業してから20年、幸い子供たちはひとりも
欠けることなく、すでに33歳を迎え、
社会の中堅として活躍している。
驚いたことに、いわゆる社会的成功を収めていたのは、
篠塚安久教諭がひそかに期待されたであろうような学校秀才ではなかった。
農業・工業などの独立経営者が23人(67.6パーセント)を
占めていたが、
小なりとも社長と呼ばれていた5人は、
いずれも学力5段階評定が2と3の者ばかりであった。

分数はむろん、四則計算すら満足にできなかったK男は、
十数人の行員を使う鉄工所を経営し、設計、見積もりから施工までを
こなしている。
学力評定が一で、九九がどうしてもいえず、どもりで気が弱く、
教師の前では口もきけなかった男は、
洋服屋にでっち奉公に入り、
現在では服地問屋の敏捷な販売部長である。

それにひきかえ、学力評定の高かった者は、もちろん
それなりに努力はしたのだろうが、少なくとも
20年後の現在ではあまりはかばかしい成功をしるしていない。
本人も教師も適職と認めた職業を選んだにもかかわらず、
その後の転職が多く、
学力評定 5の者の平均収入は9.3万円で、
学力評定 3の者の平均収入 20.4万円の半ばにも満たない

この結果…!!
やっぱり昔…今から、30年近く前の世の中では、
学校での成績に関わらず、
だれもが働くチャンスがあり、そこでがんばっていく道が開かれていたんですね。
もちろん就職差別や貧富の差は今以上に厳しい時代なのでしょうが…。

こうした話を読むと、
学校時代に成績がどんなに悪い子も、
一生をかけて成長し続け、自分の能力を開花していくことが
可能なことがよくわかります。
ただ、現代の社会は、
スタート地点で人をふるいにかけて、
最初から努力すらできないシステムになっていることが、とても残念です。
社会が少しずつ良い方向に向かっていくことを願っています
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朝から体調不良です~子どもの頃の学校嫌いの話

2008-08-30 14:38:31 | 番外
今日は朝から体調が悪くて、
めまいと吐き気がおさまらず、
午後の生徒の来る時間まで横になってました。
何とかレッスンを終えて5時…
少し気分がおさまってきました~

本当は、今日記事にしたいことがあったんですが、次回にさせてくださいね。

朝方、体調の悪さがピークの時、
頭の中を渦巻いていたのは、子どもの頃のことです。

大人になった今、起き上がっていられないくらいしんどい日なんて、
一年の中で数えるほどなんですが、
小学生や中学生の頃は、週に数回そんな日がありました。

そしてそれほどしんどくはない普段の日も、
頭痛やだるさは常に抱えていて、
歩き方も頭に響かないように(頭痛が悪化しないように)そっとそっと~と、
歩いていた記憶があります。

免疫力が弱いのか、ちょっとした虫歯でもすぐに膿んで腫れあがるし、
アレルギー性鼻炎やぜんそくから解放される日はほとんどなかったので、
これといった大病しないわりに、
常に身体の弱い子でした。
学校の先生方は、私のそうした体調不良は心の弱さから来ている
と考えていたので、
頭が割れそうに痛くて冷や汗をかいて保健室で横になっていると、
奥の部屋から
保健の先生が担任に「あの子は…甘え…仮病みたいなもの…」とささやく声
が聞こえてきて、悲しい気もちと、
自分をふがいなく思って責める気持ちでいっぱいになっていました。
母も私の体調不良は、心の問題から来ていると思っていたのか、
「母原病」という本を読んでました。

頭痛持ちで一番辛かったのは,冬場のマラソンで毎朝全校生徒で
校庭を走る決まりなのですが、
一足ごとにこめかみにヒビがいくような痛みで
しまいにあまりの痛さで吐き気がしてきます。
それで、ちょっと微熱が出る風邪をひくと、これ幸いと
病院に行っては、マラソンを休んでいました。
風邪を診てもらう小児科の先生からも、
「たいした熱じゃないのにオーバーだ。」とぶつくさ言われていた記憶があります。
その頃の私は、
だれか、この自分の感じている痛さを、
一瞬でも代わってもらえたら、わかってもらえるのに…。
とばかり思っていて、
そのため、打撲や注射の痛みなど痛みの範疇に入らないと感じていたので、
怪我をしても妙に強気な涼しい顔をしていて、
これはこれで「鈍感すぎる」と小児科の先生に呆れられたことがあります。
学校では、午後には座っているのがしんどくなってくる日が多くて、
土曜日以外は学校が嫌でしょうがありませんでした。
それでもイヤイヤ通っていましたが…。
しかし、たいていの大人は、前向きでがんばりやで活発で
学校が好きでたまらないというオーラを出している子が、
子どものあるべき姿と思っています。
それで、私のように、ちょっとした移動もイヤイヤの神経質そうな子は、
怠け者でがまんが苦手な困った子と見られていたようです。

大人になった今、今日のように体調崩して立ちあがるのも辛い瞬間があると、
あの頃はよくこれに耐えていたなぁ…とそのがんばりに脱帽してしまいます。

それで、当時の頭痛の原因は何だったのか…不明のままです。
最近になって、口腔外科の先生に生まれつきの骨の接合のずれを指摘されたのでそれが原因だったのか、
鼻炎が原因だったのか…。
今は無理するとたま~にぶり返すだけです。ヨカッタ…

話はかわって、
教室の中学生で、本人としては、一生懸命がんばっているつもりが、
学校では、「きちんとしない、怠けている、根気や集中力がない」と
注意ばかり受けている子がいます。
その子を見ていると、その子の今持っている能力では
いっぱいいっぱいがんばっていることがよくわかるのです。
でもADHDや広汎性発達障害の特徴があると、
本人ががんばるほど、

障害など どこにもないふつうの子が
怠けや反抗心できちんとしていない ようにしか見えないのです。

がんばっているので、周囲からは本人がハンディを抱えているようには
とうてい見えず、
成績も良いため、全ては性格の問題、「心」の問題として
叱られてばかりいるのです。
虹色教室で、時間配分や問題の出し方を工夫してあげると、
集中して最後までがんばりきることができる子です。
この子に関しては、これまで一度も注意しなくてはならない場面がなかったので、
どうしてそんなに学校で問題視されるのか不思議なくらいなのです。

大人は自分の先入観で子どもを見ていないか、
注意しなくてはなりませんね。


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大人を叩く、つかみかかってくる子ども…どうすればいい?

2008-08-29 10:24:56 | アスペルガー症候群
自分の言いたいことがうまく伝えられない
それまでに言葉の遅れがあった子の中には、
意思が通らないと大人をたたく、ける、つねるなどして
気持ちを発散させようとする子がいます。
軽度発達障害があると、
大人もどこまで叱ったらよいのか、どうしかればよいのか
迷ってそのまま乱暴を許してしまう場合があります。

しかし、そうしたことを許してばかりいると、
乱暴すれば思いがかなう と信じてしまう
原因ともなるようです。
《「わがまま」といわれる子どもたち  (すすき出版)》によると
まず暴れる手をつかんで、
乱暴させないことが大切なのだそうです。

どんなにつたなくても話をじっくり聞いて、
自分の心を言葉にすることを教えていくこと

軽度発達障害の子の場合、
大人がルールをコロコロ変えず、
子どもが覚えやすく、理解しやすいものにすること

も とても大事なポイントなのだそうです。

以前、月数回、放課後の小学生や幼児をお預かりするボランティア
をしていた頃の話です。
姉弟でお預かりしていたお子さんを
学童まで迎えに行くと、姉の女の子が学童の若い先生の頭を
ペシペシと叩く姿を何度も見かけました。
若い先生は優しいおとなしい方で、
冗談のひとつとしてそれを許している様子でした。
その子は、私に対して暴力をふるうことはありませんでした。
が、私が「学童の先生の頭を叩いてはいけない」と言うことを
注意したことに腹を立てて、
むくれて夕食にも手をつけず、
空を何時間もにらんだままの日がありました。
幼児の弟も、私には乱暴をしませんでしたが、
迎えにきたお母さんに向かって、
靴を投げつけ、体当たりしたり、道路に飛び出したりしていました。
この姉弟、「大人は暴力をふるっても良い相手」と
覚えこんでしまっている様子でした。

大人に対する暴力というのは、
子どもが幼いうちはあまり痛くないこともあったり、
気難しい子だからと、いちいち叱るのもためらわれたり、
大人が自分さえ我慢すれば、その子のイライラがおさまる、
他の子どもに乱暴することがなくなると考えて、
そのままにしているケースがよくあるようです。

学童などでは、お笑い芸人の真似でもあることから、
楽しいコミュニケーションくらいに捉えていたりします。
しかし放っておくと子どもはどんどん
他人の痛みに鈍感になっていきます。
「ダメ」なものは「ダメ」とはっきり教えることが大切だと思います。

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この子の才能を見つけてあげたい!伸ばしてあげたい!

2008-08-28 14:47:08 | 番外
知的障害のある小学生のお孫さんのおられる知人がいます。
口癖のように、「この子の才能を見つけてあげたい!伸ばしてあげたい!」
とおっしゃいます。
それは素敵なことだなぁと思う反面、
その方の才能と呼ぶものが、
「天才的な絵の才能や音楽の才能でテレビで紹介されるような障害者」
のイメージだけを指しているようで、
残念に感じたこともあります。

お孫さんがこの祖母のもとを訪れていた期間、
私はその子の学習のお手伝いを少しだけさせていただいたことがあります。
その子はお笑い番組が大好きで、
強気で明るい性質でした。
確かに障害のために学習や運動での遅れは目立ちましたが、
うまくいかないことがあってもくよくよせず、
馬鹿にしてくる相手にも対等に言い返す強さや明るさは
将来の仕事にもつながりうるこの子特有の才能のように思えました。

私自身がこの子といっしょに過していると、心が癒され、
明るいすがすがしい気持ちになれたのです。
ですから、「才能を見つけてあげたい!でも絵はあまりうまくないし、音楽もねぇ…」と悩むその方に、
「☆ちゃんは人と関わるのが上手ですし、明るいから、仕事に就けるかはわからないけれど、お年寄りのお世話のお手伝いをさせたり、お料理の配膳などのお手伝いをさせたりして、いろんな場面でさらにコミュニケーション能力を伸ばせるよう工夫してみてはいかがでしょう。」
と提案してみました。
しかし、その方には「老人介護…」という嫌なイメージで伝わって
しまった感じがあります。
少し顔を曇らせたまま、お返事がありませんでしたから…。
残念…。

その後も、やはりその方は、お孫さんの中に、
世間をあっと言わせるような才能の芽があらわれないか、
才能を伸ばせる良い習い事に出会えないか、
と待っておられました。

また別の方で、最近、小学生の★さんと『人間、この愚かですばらしきもの展』に
行ってきました、という報告をしてくださった方がこんなエピソードを聞かせてくれました。
★さんは、人形を一つ一つ覗き込むように、
所々にあった仕掛けにも興味津々でした。
金魚、縁側の猫、道頓堀川、提灯の灯り、まな板の上のウナギ。
小さなところまで覗き込んで見ていました。
出口のところでは写真集を食い入るように見ていたので、
あまりにも熱心に見るので、受付にいらした女性が
「こんなにも熱心に見るお子さんはいないわぁ」と
声をかけてこられたほど・・・
だったそうです。

★さんは学校やお父さんとのトラブルで自分への自信をすっかり失っている様子です。周囲の要求や評価の中で自分の才能を見つけようとすると、
自分がわからなくなってしまうのでしょう。
しかし、実際には、★さんは、本当に魅力的な子どもです。

こうしてていねいに物を見つめることのできる小学生は多くはいません。
そうして心に刻み込もうとする姿そのものが、
「ひとつの才能」なのだと思います。
きっとこの受付の女性は訪れる子どもたちの姿を観察していて、
そうした★さんの特別な能力に気づかれたのでしょうね。

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アスペッ子が何度教えても理解しない時

2008-08-28 09:58:37 | アスペルガー症候群
アスペルガーの子に勉強を教えていると
何度教えても何度教えても理解しない…問題
があります。
問題が難しいわけではありません。
本人の知的レベルが、その問題を解くのに達していないわけでもありません。

それなのに、
そのわからなさ加減といったら…!!
毎日、何ヶ月も基礎を繰り返してもできるようにならない…

教えている親や塾教師や補習に付き合う先生のたいていが
しまいに怒り出すか、さじを投げるかしてしまう…
「この子は覚える気がない」とか「他人の話を聞かない」とか
決め付けられて叱られて…
と周囲も本人もほとほと困り果ててしまうケースが多いのです。

それほどにアスペッ子を悩ます問題というのは、
どういったものなんでしょう?

私が勉強を見ていると、
アスペッ子の多くが、毎回頭を抱えている問題というのは、
ある共通点があります。

「ひとつの言葉を、いくつかの他の言い方でも表現している問題」

はその代表です。(ここをうまく乗り越えられるアスペッ子は数学が得意なようです)

例えば、一次関数の場合、  y = ax+b の 「a」のことを
問題によって、
「傾き」と言ったり、「変化の割合」と言ったりして、
呼び方と言うか、表現の仕方がコロコロ変ります。

そのように、ひとつのものをAと言ったりBと言ったりする…
というその部分に、
アスペッ子はものすごく弱いようなのです。
小学校の算数でそこそこ解けていた子が、中学になって勉強につまずく原因も、
そんなささいな部分にあったりします。

中学の数学となると、教科書でも解き方がいくつか書かれていたりします。
それがアスペッ子は、ひとつだけなら覚えられるけれど、
ひとつの解法が複数ある場合、そのうちの解きやすいものを選ぶということができなくて、全て覚えられなくなってしまう子がいます。
その後も混乱をきたしたままどれもわからないままになってしまう…
という子がけっこういるのです。

先日、こんなことがありました。
小学生高学年のグレーゾーンの☆くんは、算数の得意な子です。
数学検定の円の面積を求める問題に(円周率はπで計算しなさい)
という指示があったので、
日頃、3.14をかけて計算している☆くんに、3.14をかけずに
πという記号をかけた状態で答を表す方法を教えてみました。
すると☆くんは、激しく怒りだし、
「この問題の解き方はこうなんだから(3.14をかける方法)
別の解き方を勉強するなんて、意味がない!そんなのまちがっている!」と繰り返しました。
私も、小学生にこうした記号は難しいかなとも思ったので、
教えることは控えました。
が、この問題だけでなく、国語でも理科でも☆くんの「できないツボ」「怒りだすツボ」は、
いつもこの部分なのですよ。

つまり☆くんが、 「記憶し理解しているもの」に、

別の表現の仕方があったり、別の言い方があったりして…

なんともあいまいではっきりしない…
それが許せないのか、混乱のもとになるのか、

そうした部分が少しでも含まれると、
もう何もかにもイヤ!全部したくない!
これまで覚えたこともごちゃごちゃしてわかんなくなってきた…
となるらしい…

そんなとき私は、ごちゃごちゃになっている部分を
できるだけシンプルな言葉にしたり、
図や絵にしたりして、
とりあえず「あいまいさ」を減らすようにしています。
それでも簡単には理解に至りません。

ただ放っておくと、
せっかく算数が得意な子が、言葉の部分につまずいて数学ができなくなってしまったり、
抽象的な概念がつかめなくて、
「数学が大の苦手」になってしまったりします。
つまずいているには、
それなりにもととなる理由があるので、
そこをはっきりさせないで、解き方ばかり繰り返しても
できるようにはなりません。

アスペッ子にとって「つまずきのもと」というのは、
日常の場面で、つまずく場面とかぶっています。

Aさんの家が、ペンキの塗り替えをした後も、Aさんの家だったり…
言葉が使う場面や使う人によって違う意味を持っていたり…

「あ~ややこしい!意味わかんない!」と怒り出してしまうポイントと
勉強でつまずく部分が同じだ…
と教える側が理解しておくと、
ちょっと教えやすくなるかもしれません

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子どもがきょうだいを叩くとき

2008-08-27 08:31:29 | 番外
きょうだいげんかは大らかに見守る…と決めていても、
「上の子がまだ幼い赤ちゃんの下の子を叩く、つねる、物をぶつける」
というシーンを目にすると、

上の子を強く叱るべきか
下の子が生まれて情緒不安定になっているのだから…と理解をしるすべきか
やさしくさとすのか、
下の子がしつこく上の子に付きまとって積んだ積み木を崩したりとしつこいので
しまいにキレる上の子の気持ちもわかる
上の子に発達障害があった場合、どうすればいいのか
叱られるとパニックを起し、その後の活動(幼稚園に行くなど)が
難しくなりそうな場合どうすればいいのか
どの程度叱ればいいのか
外出先で叱るとパニックを起して周囲に迷惑がかかりそうだが、叱らないと周囲の視線が気になる

など、悩むところだと思います。
虹色教室でもまだ幼いきょうだいの場合、
上の子が弟を(なぜかこれまではいつも弟くんです)を強く叩くシーンを
何度も目にしました。
あまり叱らない親御さんが多いです。
見ていると、数年経つと、きょうだい仲も良くなり、
お友達と上手に遊べる子が多いので、
叱らなかったから乱暴な子に育つ…ということはなさそうです。

それより親が、力できょうだいげんかをさせないように
してしまう方が問題がありそうです。

ただ、上の子が下の子に手を上げる時、
きょうだいげんかだから、と放っておくのも
やはり問題かな?とも感じています。

「子育てがずっとラクになる本」パティ・ウィフラー 学陽書房
には、

子どもは、おとなが「ダメ」と言ってくれることを求めることがよくあります。
たとえば、してはいけないと言われていることをくりかえすことがありますが、
それはおとながはっきり「ダメ」だと言ってくれることを望んでいるからなのです。
それが一瞬のうちにわかるときもあります。
赤ちゃんの髪の毛を引っ張っているとき、
子どもがだれかに靴を投げつけようとしている瞬間、それはまさに「ダメ」と
いうべきなのです。
子どもたちがやっていることは、こころのなかにたまった、つらい気持ちを何とかしてはき出したい、そのために「ダメ」と言われて、
思いっきり怒れるチャンスを求めて、
今非合理な行動をしているのです。

と書かれてあります。
だからと言って、体罰をしても良い、怒鳴って叱ればよい、という
わけではありません。

まず、子どもの気持ちを聞くことが大事です。
弟や妹への不満がたくさんたまっているかもしれませんね。心がさみしさでいっぱいなのかもしれませんから。

子どもにはっきり「ダメ」と言っても、子供が聞き入れない時は、
子どもは自分でもどうしようもない状態になっています。
↑の著書では、
そういう時は、子どもの身体を抱きしめて、これ以上ダメージが起きないように
やさしく止めることをすすめています。
大事なのは、その行動を止めるために
親が行動を起すことなのだそうです。

自分でもわけがわからないままいる子どもに、遠くからこうしなさい、
ああしなさいと命令してもあまりききめはありません。
子どもはその時、だれかが具体的で、わかりやすい手助けをしてくれることを必要としています。
子どもが考えられなくなっているときに、
あなたのやさしくも断固とした行動は、
言葉で言うよりもずっと効果的なのです。

「ダメ」と言った後、子どもに耳を傾けることで、子どもはこころの痛手から立ち直り、あなたとふたたび親密な関係を持てるようになります。
(「子育てがずっとラクになる本」)


「ダメ」を言うポイントは、自分が動揺する前に言うことだそうです。
子どもがイライラして爆発するまで放っておくと…
それから「ダメ」を言うことは至難の業ですね

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ルールや約束を守らない子、うまくいかない親の心の態度

2008-08-26 10:52:21 | 教育論
ルールや約束を守らない子
反抗的で言うことを聞かない子
育てにくく問題行動の多い子

は、軽度発達障害のように子ども自身が社会性を身につけることが困難であることが原因であることも多いです。
しかしそうした問題がゆるやかにでも良い方向に向かうのではなくて、
日を追うごとに困ったことが増えているような気がするなら、
親御さんの心のあり方に問題がないか、よく見直してみる必要もあるようです。

「S・T・E・P 子育て法」の著者、柳原さかん氏によると
わが子を賢く健康で、のびのびした個性を持ち、
自立心とやる気を持った子に育てたい
と願うなら、
「子育てがうまくいかなくなる方法」(敗北的な親のパターン)にしがみつくのを
やめるようにアドバイスしています。

誤った考え方
地域社会、近所のすべての人から愛され、認められなくてはならない。
他人から個人として価値ある人だと評価されるためには、
子どもを完璧にしつける親でなければならない。
思い通りことが成就しないと自分はもう駄目だと思い込む。

子どもが自ら生き方を学んで行くには、親以上に
時間が必要です。親戚や隣近所の人々や社会からの
「いい親」はこうすべきであるという圧力や
「親の顔を見たい」というような批判をはね返す強さが必要なのだそうです。

子どもを勇気づけやる気を育てるに
完全主義はよくありません。しかし実際、学ぶ、育つという営みは、
進んだり後もどりしたりの繰り返し…
失敗を恐れないことが大切なのですね。

子どもに多くの不満を持つ親は、
実際には自分自身に満足していない
ことがよくあるそうです。

親が自分の生活に満ち足りること
自分のあり方に自信を持つこと
が、子育てには何より大切なんです。

子どもの成績が良いことこを自分の成功の証にする。
いい子の親であると評価してもらわなければ、安心して人と付き合えない…
という気持ちは危険です。
子どもを自分の社会的シンボルに利用する親の姿勢は、
子どもに対する強い抑圧となり、
抑圧を受けている子どもは、

いつかどこかで反発するか、
自分を失っていくそうです。

敗北的な親のパターンには、次のようなこともあげられています。

子どもが自分に従わないのは、いい親である自分への挑戦である。
個人の力には限界がある。なにごとも環境のせいにする。
これまでの育て方が現在の子どもを作っているのだから、
いまさら変えるのは無理だ。
子どもが言ったりしたりすることの責任は親にある。親さえ
いい人間であれば、子どもは悪い言動をしないものだ。

こんな風に考えている限り「自分は駄目な親だ」という気持ちから逃れられなくなります。
楽天的な心で、親が友達と付き合う時のように、
相手を尊重する気持ちを失わずに子どもに接していれば、
お互いに尊敬が生まれます。
その信頼が、困難に直面した時、
いっしょに乗り越える力となるそうです。

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同じ発達障がいの子同士でも勉強が得意な子と苦手な子がいる?

2008-08-25 10:38:56 | ADHD
アスペルガー症候群の子の中には、勉強がとても得意な子がいます。
苦手な子もいますね。
ADHDの子も同じです。

この勉強の得意、不得意というのは、
生まれつきのIQだけで決まるものなのでしょうか?

もちろんIQは大きな要素ですね。でもそれだけではないと思います。
なぜなら
脳は使うことによって、進化するものだからです。

だからといって軽度発達障がいの子に、勉強をさせればさせただけ良いかというと
そうとは思えません。
解法を暗記して進むだけの学習をする子が
とても多いからです。
それに、本人の心が傷つくほど勉強させるのでは、
害以外何も残りません。

虹色教室通信で、
☆ 解法のパターン暗記で考えられなくなっていた☆くん、文章題が解けるようになりました。

という記事を書きました。(☆くんに軽度発達障がいはありません)


私は軽度発達障がいがあっても大人になって社会で成功している人というのは、
子ども時代自分の好きなことにとことん没頭してきた方が
多いのじゃないかな?
と考えています。
そうして自分の脳を自然に育てることができた人なのだ
と思います。

くりかえし勉強させて社会に適応できる子にしようと
周囲が必死で教え込んでも、
そればかりだと、
脳の内部の進化という面からすると、
進歩しない脳のままでいくら努力しても、適応する困難さは変わらないように
思えるのです。
(勉強そのものを支援してあげることは大事なのですが…)

勉強かどうかに関わらず、アニメ雑誌を読むのでも、
昆虫採集でも、好きな活動のなかで十二分に脳がフル回転するように
支援してあげることが、とっても大事なのではないでしょうか?

それが脳の内部の活動を活発にし、成績にもつながってくるように
思います。

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算数の理解が難しい子に数を体感させる遊びはいかがですか?

2008-08-25 08:57:34 | 算数
算数の理解が難しい子に数を体感させる遊びはいかがですか?

↓は虹色教室通信で、
以前ネット上で開いていたドッツカード教室の記事の一部です。
スタート時点の初歩の初歩の遊びばかりですが、
少し進むと小学校で学ぶ足し算引き算 くりあがりのある計算 かけざん割り算
などさまざまな計算を身体を使って学ぶ方法を紹介しています。

☆はじめて数に触れる子へ 数を体感する遊び集

もっと大きな数の学習は、定期的に記事を整理して
アップしていきます。

お友達としても楽しいのでぜひチャレンジしてくださいね。

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1歳、2歳のころの自閉症で気になる行動  早期発見のために

2008-08-24 09:51:58 | 自閉症
名古屋で子どもクリニックをひらいておられる石井高明氏が
「自閉的しぐさ」と
いわれている、2歳すぎの自閉症で非常に目につくような行動を
いくつかあげておられます。

意味なく横目で凝視する
指の間からのぞきみる
ものを近くに近づけてみる
顔や机や他人の顔に思い切り近づけてみる

視界の周辺に指などをひらひらさせてみる
ミニカーやしま模様をすばやく左右に動かす
光の点滅に見入る
えんぴつなどの棒を移動して刀剣のそりを見るように一点にしてみる

換気扇などの円運動に夢中
四角のブロックを2つあわせてその合わせ目を見る
鏡に見入る
微細な音に聞き入る

自分で感覚刺激を作ってそれに夢中になっているように見える


小児精神科医の中根晃先生は、

言葉が遅れている子どもがいたならば、ほかに異常な点はないだろうかと、
徹底的に調べて行く必要があります。
親の働きかけはどうだろうか
反応はどうか
おもちゃ遊びの様子はどうか

ある程度、対人関係があるからとか、表情がゆたかだからとか、
自閉的というニュアンスがないからといって自閉症を否定するのは危険です。
1歳代の自閉症の子どもはどちらかというと受身なニュアンスが強く、
放置されたら放置されたまま、
相手をしてもらえばそれなりに反応する、というのが特徴です。

とおっしゃっています。

自閉症は早期発見が大切です。
なぜかというと、自閉症には「情報の入りにくさ」という困難が伴うので、
周囲の人が適切に、情報に手を加えて
入りやすい形にしてあげなければ
日常生活や社会生活をスムーズに送れなくなってくるからです。

自閉症には、アスペルガー症候群のように知能の高い子達も
含まれますから、そうした障害名をつけることに抵抗を覚える
方もいると思います。
しかし、早期からの働きかけを気をつけるほど、
後々起こってくる問題を避けれる場合が多いです。
もし いくつか気になる点があった場合は、
できるだけ早期に専門機関に相談したり(診断がつかない場合もありますが)
情報を集めておくことをおすすめします。
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引用「自閉症児の保育・子育て入門」 中根晃 大月書店

ゆっくり脳が発達するといっても、いつまでも他の子に追いつかない気がします

2008-08-23 09:46:07 | 教育論
脳がゆっくり発達する話を書きましたが、
それはほんの一部の才能のある子の話であって、
大多数の子は、一度遅れだしたら、ずっと追いつけないのじゃないの…?
と感じておられる方もあると思います。

それは正しいとも言えるし
間違っているとも言える気がします。

日本の教育システムや学びの形は、視覚や手を使った試行錯誤によって、
学ぶ子たちには、非常に学習しにくい形を取っていると思えるからです。
日本の教育といわず、エジソンにしろ、もし学校を落第しなかったら、
既成の教育で
天才になれていたかどうか怪しいのです。
そんななかでも日本の教育は、「社会性」を求めるにしても、
発達障害のない外国の方が、「それは社会性とは呼ばない、行き過ぎた
社会性…気の使いすぎとも言える」と言いそうなものを求めてもいるので、
こうした発達のゆっくりした子にとって、
特に学びにくい世界と言えるのでしょうね。かつて↓の記事を書きました。
☆ 日本の教育は 独創的な子 探究心のある子を無視してる??


虹色教室には、漢字を5問、練習させるだけで、1時間近く抵抗するので、
いっこうに学習が進まず、学校や親御さんが手を
焼いておられる小5の☆くんがいます。
(親御さんが困って、「庭の草むしりと漢字5問とどちらがいいの?」とたずねると、この真夏にがんばって長い時間草むしりをしたそうです
このエネルギー良い方向に使いたい…という親御さんの嘆き…わかります。)

私は夏休みの間、自由研究と「数学検定」苦手な地理の暗記
の3つを通して、学ぶ姿勢を身につけさせたいと
考えていました。
数学検定は7級が小学2~4年と小学5年程度の学習を含むので、
5年の☆くんの場合、習ってない計算も含むけれど、
そこは学習してすれば良いと思い
「7級」を学んで、11月に試験を受けることをすすめました。
すると激しい抵抗にあい、お互いの話し合いの結果、
「7級の学習はするけれど、試験は受けない」という形で
学ぶこととなりました。

夏も半ばになって、私は☆くんが7級のなかでも難しい応用問題なら集中して
面白そうに解いていることに気づきました。
そこで、☆くんの好みそうな5級の問題をさせてみました。
5級は中学1年程度の学習を含むので方程式や複雑な文章題を含みます。
すると、☆くんはこちらの問題なら、どれも少しの説明でマスターし、
熱心に解いていったのです。
☆くんは喜んで解いただけでなく、あれほど嫌がっていた試験を
「5級なら受けてもいい」と納得しました。

5級の学習をする場合、基礎の計算(大きな桁の割り算など)の練習が
少なくなるので、それは少しずつ練習させることにしました。
7級をきちんとできないのに、5級が解けるというと、
奇妙に思えるかもしれませんが、
算数が苦手で数学は得意という子は、
ゆっくり成長するタイプの子ではめずらしくありません。
計算のような作業を続ける根気はないけれど、
数学的センスにめぐまれている子たちです。
そこで大人が、計算練習ばかり無理強いしていると、
こうした子の才能は枯れてしまう気もします。

脳がゆっくり成長する子達を育てることは、
柔軟で丁寧な対応が必要です。
とても難しいことですね
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「IQ144の軽度発達障害の4歳の子」

2008-08-22 09:21:48 | 発達障害児に教える基本
IQの高い軽度発達障害児についての検索が何度かありましたので、過去記事を
整理しました。

脳の研究の発達で、幼児期に発達のゆっくりな子が必ずしもそのまま能力が遅れたまま成長するのではないことがわかってきています。

あまり感心しない例えですが…(わかりやすいので書かせてください)
貯金で言うと、毎月、1万円ずつ3年間貯めるのと、5000円ずつ8年間貯めるのと、最終的にはどちらがたくさん貯まるのか…最初の数年は、絶対1万ずつ貯める方がたくさん貯まるように思えますよね。
でも、いずれどんでん返しが起こります。
普通より脳がゆっくり成熟していく子は、
脳科学が可塑性が生きている期間としている「感受性期」とか「敏感期」と
呼ばれる期間がとても長い子がいるのです。
全ての子に当てはまるわけではありませんが、
そうしたことはめずらしくないようです。

子どもの一時期の発達の差を比べて、
子どもの自信をくじき、心を傷つけることだけは避けてくださいね

☆ IQ144の軽度発達障害の4歳の子 1


☆IQ144の軽度発達障害の4歳の子 2

☆人間はうそをつくことがある

☆ 発達に遅れのある子が高い能力をしるすようになる秘密


<関連記事>
NPO京都ハートネットワークの臨床発達心理士 のブログにこんな記事がありました。
☆アスペルガーがうらやましいと思う人もいる~障害が能力として見えている

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お母さん神経質すぎよ~そんな子育てしていたら… 4

2008-08-21 09:12:58 | アスペルガー症候群
☆くんは、だれとでも親しくなれますし、
新しい場所にもすんなりなじめる様子です。
おもちゃでの遊びに誘うと何であっても強く拒絶することもなく
乗ってきます。

アスペルガーの子の多くは、
さまざまな種類のおもちゃがある虹色教室に来ても、
電車だったら電車のおもちゃでだけ…
ブロックでだけあそびたがり、
いくら他の遊びに誘っても聞く耳持たずの子は
よくいます。こうしたタイプの子は知能が高い場合でも、
幼稚園などで周囲や先生とうまくいかなくてトラブルが多いようです。

しかしアスペルガーの受動型の子は
行事などにも形だけとはいえ参加していますし、
お友達にも引っ付いているだけとはいえ関わっていますし、
幼児期に取り立てて問題と思える部分が
見えにくいです。

ここで一番悩んでしまうのが、身近にいて、
しつけたり教えたりしているお母さんです。

☆くんタイプの子を育てているお家では、お父さんは「考えすぎ」
祖父母は「親のしつけが悪い」と決め付けていることが多いです。

自分の育て方が間違っているのか…
わが子は頭が悪いのか…障害があるのか…それは考えすぎか…
自分が神経質で口うるさい親なのか…
それにしても、会話をしても、いっしょに遊んでも、
何だか常にちぐはぐで不安を覚える…
とこのタイプの子のお母さんは悩まれるようです。

☆くんは強いこだわりがなく、さまざまなおもちゃに手を出しますが、
どのおもちゃにも本来の遊び方に関心を寄せることは
ありませんでした。
ビー玉を転がすクーゲルバーンのようなおもちゃも
ビー玉を転がすことや、積み上げて形を作ることは一切せず、
一部についている鈴に気をとられ、
ガラガラのようにいつまでも振っています。

そこで、わたしがビー玉を転がして関心をひこうとすると、
もう☆くんはうろうろと歩き出していました。

その後もずっとそんな遊び方でした。

☆くんのお母さんが、☆くんが迷路ができるようになるのに非常に時間がかかった…というエピソードを聞かせてくれました。

迷路で進み間違って行き止まりにあたる…「行き止まりよ」とお母さんがアドバイスをする…そのままできなくなる…
が何ヶ月も続いていたそうです。
あるとき、☆くんのお母さんが、「こうやって戻って~」と
手本を見せていると、☆くんは非常に驚いて、
「行き止まりに行ったら、戻るんだね。」とはじめて気づいたように言って
それ以来、迷路ができるようになったのだそうです。

迷路といえば、教室に来る幼児がどのようにできるようになるかを観察していると、行き止まった時点で、でたらめに試行錯誤を繰り返し、
たまたまうまくいった経験の繰り返しから、
迷路とはこのようにするもの…という結論を導き出している様子です。
たいていの子は説明なしに直感的に
そのルールを見つけ出すのです。

しかし☆くんは何ヶ月も「行き止まり」というお母さんの言葉を
「止まる」と解釈し、そこで止まることを続けていたらしいのです。
そして、お母さんが「戻って~」という説明を加えた途端、できるようになったのです。

このエピソードからも、☆くんが、
何がわかっていないのか?
なぜできないのか?
を正確に把握すること。
それを理解できる言葉で、説明すること。
がどれほど大切かが、見えてきますね。

また、何にでも関心があるように見えて、実際はほとんどのものに無関心という子には、とても注意が必要です。
少しずつでもひとつの遊びにじっくり関われるように
気をつけてあげることも大切ですね。

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お母さん神経質すぎよ~そんな子育てしていたら… 3

2008-08-20 08:25:55 | アスペルガー症候群
遊んだり、
学んだり、
お友達と過したりするときに、
☆くんがうまくいかないで困っているのに気づいた時は、
本人が<何が>わかっていないかを見極める。

これから先、身に付けておかなければ学校生活で困る部分
…ルールの理解を知識より優先して教える

お母さんがそうしたポイントを押さえれるようになったら、
本人が困りそうな場では、例えば担任の先生などに
障害名を伝えるより、特徴や対処法を丁寧に伝える

の3点がとても大切だと感じました。

☆くんに、じゃがいも、れもん、たまねぎ、トマト、かぼちゃ
のなかから仲間はずれを探すワークをしてもらったところ、
私の質問を聞かずに、「これ、わかりません~」
「えんぴつを~けずるのは~」
とおそらく(新しいことを始める緊張から)
次々 私に話しかけてきました。

私はこういうとき、教える人が、
「ほら見て、じゃがいもはやさい~れもんは~?」と知識を教える方に
注意がいってしまわない方がいいと思っています。

☆くんに教えなくてはならないのは、
知識よりまず、
新しい見たことがない課題を前にした時、
どうやって落ち着けばいいのか?
(深呼吸3回など具体的なアドバイスがいいですよね。)

先生が説明する前に自分から次々質問してはいけないことを
教えます。
たいてい、
「まず、お耳。お話を聞いてから、考えようね。」
「あのさ~これ、むずかしそうなんですけど~」
「むずかしいかどうかは、先生のお話を聞いたあとで考えようね。
まずお耳。」
「な~ら~答えはどこですか!!(いきなり立腹)
といった流れになるのですが、根気よく就学までに、
新しい課題に取り掛かるたびに興奮して、好き勝手にふるまわないように
教えます。
ただ、ここで、私が「お耳」と言っても、
このタイプの子は、耳そのものの名前を告げていると解釈して
「耳で聞く」という動作だと理解できていない
こともよくありますから、身振りを交えて「耳で~先生のお話を聞くの。」
と言いなおしてあげることも大事ですね。

アスペルガーの子と言葉の関係について☆NPO京都ハートネットワークをされている臨床発達心理士 の先生がていねいに教えてくださっているので、ぜひ、そちらのブログでお勉強してくださいね。

長くなったので、次回に続きます。
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