ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

ADHD脳とうまく付き合う方法

2009-07-18 13:24:40 | ADHD
このところ異常な忙しさが続いていて
こちらのブログの更新をずいぶん長い間サボってました。
欠かさず訪問してくださっていた方すいません~♪

もうひとつのブログで
夏休みの科学クラブとブロック教室の募集をしたところ……
大盛況だったのはいいのですが
その詰め込みぶりに……
同じADHD族を名乗る方から
「まさしくADHD…」のお言葉をいただき、ADDの特徴を持つ友だちに、
「忙しいことになってしまって……私は、ADDっぽいところがあるでしょう?だから……」と言いかけると(今回の募集状況を見守っていたらしく)「ぽいじゃなくて、ADD!!」と断言されてしまいました。
ごく一般的な感性の持ち主の方からは
「先生の元気のもとは何ですか?」とたずねられるのに、
同じADHD脳を持っている方には「まさしく…」とうなずかれるのって……
やっぱり同じような脳のタイプで
行動様式がいっしょの人には、私のすることは読めすぎて
まさしく……なんでしょうね

今している仕事は家族や周囲の人から
私にピッタリあっている!!と太鼓判を押されています。
私の脳はADHDの特徴のほとんどに当てはまりすぎて
困ったものなんですが、それも使いようで、今している仕事には
とても役立っています。

ADHDの人々は脳の活動が鈍く、短時間しか集中できないのが特徴。
きまった作業や宿題や家事や書類仕事には集中できません。
でも新しいことや刺激を与えてくれることには
完璧に集中します。
ADHDの人は一瞬が全て。明確なゴールを決めて、一歩一歩、歩むのではなく
ひとつの危機を切り抜けては次の危機をやっつけにかかります。

ADHDもADDも短所は山ほどあるけど
とりあえず長所もあります。

『片付かない!見つからない!間に合わない!』(リン・ワイス著 ニキ・リンコ訳)
によると、ADHDとADDの長所は

観察力が優れていて、セールスや放送の分野に向いている

外見に惑わされず、人だろうが状況だろうが、本質を見抜く

開けっぴろげで、体裁をつくろうことがない

ジャンルの壁にとらわれることがないので、企画力に富む

注意の対象がこころころ変わるので、マンネリにならない

一見無関係な情報に意外な関連を見つけることができる

という点です。
私のADD脳とうまく付き合う方法は
このADHDやADDの長所の部分を200パーセント活かせるスタイル
の生活や仕事をすることにつきます。
欠点に注目しても
やる気を失うだけだし、他人より欠点が多くても
長所を大きく拡張させて暮らしていると
欠点に振り回されることはなくなってきますから……ね。

私がよくないな……と思うADHDやADDの暮らし方は
自分の欠点やダメなところに注目して
普通に近づこうとがんばりすぎることです。
人一倍がんばりすぎるADHD体質がいつか燃え尽きちゃうことは
目に見えていますから。


一部『わかっているのにできないやめられない』中山玲  花風社 から引用しています


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うれしいメール ♪

2009-06-26 15:52:51 | ADHD
きょうだいで通ってくれている小学生の☆くん。今回、事情があってひとりでレッスンに来てくれることとなりました。
その連絡のメールにお母さんのこんなひとことが付け加えてありました。

一人でも出席できる事に成長と
先生への信頼を感じます。
前回漢字の覚え方をアドバイスいただき
ありがとうございました。
あれから、コツコツと練習ができるようになり、
初めてテストで100点が取れました!
授業にも少しづつ出席しています。
1ヶ月に2時間しかお会いしていないのに
しっかりと☆に伝わっていることに驚きと感動を覚えます。

今後も、よろしくお願いします。


はじめのころは虹色教室にイヤイヤ通っていた☆くん。
理科実験が大好きなこと。
数学に才能があること。
そのふたつが☆くんの内面から引き出されてくるにつれて、教室に
通ってくるのが楽しくてたまらない様子になりました。
苦手で手がつけられなかった漢字の学習も
取り組めるようになり
このうれしい報告♪

とてもうれしいです。☆くんがんばってね。



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軽度の自閉症の子が喜んでいたゲーム と可能性 3

2009-06-03 12:01:49 | ADHD
今度は4歳の軽度の広汎性発達障害の☆くんが熱中していたおもちゃを紹介します。

どきどきポケット

です。
今、手に入らないようなので、紹介するのは気がひけるのですが、どういったおもちゃに熱中できるのか、どのように今後の学習に生かせるのか参考にしていただくとうれしいです。

☆くん、あまりにも夢中だったので、やめさせるのに一苦労でした。

カラフルな小さな玉、数字、はじく行為、機械のような仕組み

が、☆くんの興味を惹きつける様子です。
いつまでも飽きないで遊んでいる横で、
繰り返し、足し算を言っていきました。

2進法の仕組みで作られているゲームなので、
足し算がきちんとできると、色どおりコマをポケットに落としていけます。
まだでたらめに玉を入れていっている☆くんですが、
気づきをうながすように、毎回足し算を言ってあげ、同時に指で足し算も見せてあげました。

☆くんは、指示に従うことはとても難しい子で、園でも自分の好きなように過ごしているそうです。
集団の場で、先生から教わることを学んでいくのは
とても難しいように思われます。

☆くんが興味を惹かれる
動きのあるカラフルな数の玉を使って
算数を身につけていく方法を模索していく予定です。



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3歳児  暴力が止まらないお友達とどう遊ばせたらいいのでしょう? 2

2009-05-31 09:12:12 | ADHD
イライラするときや気持ちが高ぶっているとき、
衝動的に暴力を振るってしまう子は、

自分の気持ちがわからない
気持ちの表現が幼い
がまんする力が弱い
言葉が自由に使えない

子だと思います。

相談のお友だちのように、幼いときからはっきりした
理由もないのに、相手にのしかかったりしてしまう子の場合、

相手が嫌な顔をしていないかわかるか
相手の気持ちが推測できるか
「してもいい?」とたずねられるか
相手の反応を見てから、行動に移せるか

に問題を抱えている子なのだとも思います。

こうしたことは、親や身近な大人たちが
遊びを通してゆっくり教えていかないと、保育所や幼稚園のような集団に入れた
から身に付くものでもありません。

暴力を振るう子が発達障害かどうかについてははっきりしたことはわかりません。
でも、原因は何であれ
ソーシャルスキルが学べていない子であるのは確かです。
ですからただ遊ばせて
トラブルが起こるたびに叱る
という対応でなく、自分の気持ちや相手の気持ちに気づかせていく
目的を持った接し方が必要だと感じました。
暴力も何となく許してはだめで、
振るう前に直前で止めて、少し落ち着かせてから、気持ちを言葉で
表せるようにうながしていく必要があるのではないでしょうか。
診断名をつけることに抵抗がある場合でも、
ソーシャルスキルを学ぶだけなら、取り組みやすいかもしれません。
相手の親御さんに、病名探しの前に、子どもの行動を落ち着かせるために
ソーシャルスキルトレーニングについて
学ぶことをすすめてみてはいかがでしょう?

また感覚統合の本で、力の加減がわからなかったり、
衝動的だったりする子が自己コントロールできるようになるための遊びを学ぶことも役立ちます。


相手の親御さんや園の先生が
そうしたことに責任を持って取り組む意欲がない場合は、
暴力を避ける意味で
子供同士、少し距離を置かせることも必要ではないでしょうか?



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3歳児  暴力が止まらないお友達とどう遊ばせたらいいのでしょう?

2009-05-30 08:38:14 | ADHD
3歳のお子さんのお友だちについて相談のメールをいただきました。

・2歳のころ、後ろから突然池に突き落とされた(喧嘩とかではなく突然)
・静かにしなければいけない場所で、一人大声で叫びながら走りまわる 興奮すると手がつけられない
・とにかくうちの子のことを好きでいてくれているらしいのですが、会えば上から乗りかかってくること10回以上・・・何度も何度も
・うちの子が遊んでいるおもちゃをいきなり何度もひったくる。
・ちょっとお友達と当たっただけでいきなり頭付き。
・気に入らないだけで、蚯蚓腫れになるほど、先生や友達のことをひっかく
・赤ちゃん時代~2歳ころまでは夜の興奮が激しく1-2時間おきに起きていた&夜泣きがあったらしいです。
・知的な遅れはないようにみえます。

幼稚園入園をきっかけに子どもの行動にショックを受けたご両親は、塾の先生に、「うちの子多動でしょうか?」と聞いたらしいのですが、特に答えは得られなかったようです。

今後、S君とどのように接していけばいいか、年齢がすすむほど悩んでしまいます。S君と遊ぶことは、うちの子も好きなのですが、どうしても喧嘩ではないのに、突然危害が加わると心配になってしまいます。


子どものけんかは見守る

という姿勢は大事ですが、↑のようなケースの場合、大人が介入して
大きな事故につながったり、暴力がエスカレートしないように
する必要があると思います。
ご相談のお友達の場合、衝動性があまりに激しいので
発達障害や愛着障害が疑われるようです。

相手の子のご両親も、「多動ではないだろうか?」と心配して相談されてるようなので、子どもにどう接したらよいのか
わからず悩んでいる最中だと思います。

それほど激しい衝動的な面を見せている子でも、病院を受診すると
「問題なし」と告げられることも多いのは事実です。
だったら育て方なのか……というと、
診断基準を満たすあきらかな特徴がないだけで、
その自己コントロールがきかない様子から、
やはり脳の機能不全があるのではないだろうか?
と思われるケースがけっこうあります。

レッスンの時間が近づいたので、続きは次回に書きますね。



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ハンディーのある小学生の勉強

2009-05-28 14:24:16 | ADHD
コメント欄で、がんもさんから次のようなご相談をいただきました。

1対1対応はできているけど5の合成がまだの知的ゆっくり小1娘のことを思い、「5の合成をおしえなきゃ」と算数のカテゴリーの過去記事を覗いていました。

そのうち、抹茶母さんのブログ等で「教えない姿勢」の記事を読み・・・なんか悲しくて泣けてきました。
私は今までなんと教え続けてきたことか。
昨日は娘がお風呂に入って貼ってあるひらがな表を見ながら(その時は教えていなかったのに)ぽろぽろ泣き出し「勉強きらい」と。

のんびりしていられる幼稚園時代にこちらを知っていれば方向転換できたかもしれません。でももう小学校に入ってしまい、毎日宿題が出て授業もどんどん進んで・・・。教えないわけにはいかない、本人のやる気を待っているわけにはいかない気持ちもあります。

もう待つ教育をするには遅すぎるのか、それとも授業についていくなんてすっぱり諦めて、本人がやりたがった時だけ一緒に少しずつやる方がいいのか、どんなやり方がいいのか・・・頭の中がぐるぐるまわっています。

大きなお子さんを持ち、私のような状況に陥っている方に先生ならどんなアドバイスをなさいますか。

ハンディーキャップを持っている子に教えるときは、まず「教えない」という姿勢は難しいと思います。
以前、知的障害のある女の子の学習を見ていたことがあるのですが、その子は教えてもわからないだろう……という判断のもと、きょうだいで仲良く遊ぶことは毎日していたものの、親から直接細かく教わることをしていませんでした。
すると、私とはじめて会った小2の冬まで犬と猫のちがいもあやふや
だったのです。知っている語彙の数は2歳前半の子のレベルでした。
発達の検査では、3歳児の能力という結果でした。
その子は、週3回というかなり密に通ってくれていたこともあり
いっしょに学習を始めて2ヶ月たたないうちに
語彙は何十倍にも増えて、かけざんも覚え、楽器(鍵盤ハーモニカ)も簡単な曲が弾けるようになりました。

これほど短期間に劇的に進歩したのは、
おそらくそこまでの伸びは潜在的に持っていたからだと思います。
あまりにも周囲がその子に教えなかったので、伸びるべき部分がそのまま停滞していたのだと思います。
(私が勉強を見たから伸びた……というのではないということです。
非常に上手に熱心にお子さんを指導している親御さんの子の場合、虹色教室に来たから急激に進歩したということは起こっていません。その子の潜在的な伸びる範囲があるのだと思います)
ですからがんもさんがこれまでしてきたことは、ゆっくり育つ子にとってけっして無駄ではなく良いことだったのではないでしょうか?

1対1対応はできているけど5の合成がまだ……というお話ですから、
具体物を使ってならなんとか算数の問題が解いていけるレベルですね。
ハンディーのある子の場合、
どこにハンディーがあるか、何が得意かを正確に見分けることがとても大事だと思います。
感覚からインプットする段階に問題がある子の場合、
算数を教えるよりも、感覚的な刺激をまとめることができる
遊びをたくさんする方がプラスになることが多いです。
まず、得意なことを探します。

↑の女の子の場合、目から入る情報の処理は極端に弱く、
3ピースのパズルができませんでした。
が、お笑い番組が好きで、意味はわかっていないものの、
ちょっと下品な言葉などを真似てゲラゲラ笑うのが好きだったので、
耳からの情報は入りやすいと感じました。
そこで、カセットテープを使って、かけざんを記憶したり、
歌や伝承遊びを通して、授業の予習をしたりすると、スムーズに
さまざまなことをマスターしていきました。

目からの情報、耳からの情報といっても、
色が得意、形を認識するのが得意、平面が得意、立体が得意、
動体視力が良い、リズムのあるものが得意、音程があるものが得意など
さまざまです。

まず得意なことから入って、苦手なことをカバーしていくと良いのではないでしょうか。

小学生のハンディーのある子の学習を見ていると
とてもあせってくる気持ちはわかります。何もかも遅れまいとするのではなくて、
今後の学習に影響を及ぼすものにポイントをしぼってマスターさせることが大事だと思います。
1年生のおわりまでに「くりあがり」はマスターさせるなど。
また唱えるだけのかけざんなどは、早めに
唱えて遊ぶのもいいです。
しかし、今は、「勉強いや」という気持ちになっているようなので、あれもこれもは無理ですね。

おはしの持ち方が下手な子に教えるとき、厳しく特訓するより、

食事という「楽しみ」の数だけ、少しずつ学ぶ時間がある

「ワクワク」する数だけ、ゆっくり上達していける

そうしたイメージを抱いて教える方がずっとうまくいきます。

ハンディーのある子に教えるには、
たくさんたくさん「楽しみ」を作ってあげて、
楽しい時間の数だけ、少しずつ自分のレベルを上げていける
ようにしてあげるのが良いと思います。

私も↑の女の子の学習では、かわいいものが大好きな子だったので、
かわいいシールをわけっこして、細かいものを識別する力を磨いたり、数を数える力をつけたりしました。
お菓子作り、工作、好きなテレビ番組を番組表から探したりしながら、
数、時計の読み、文字の読み書きなどをゆっくり教えました。

力んで「教えよう」とするのでなく、1個覚えるのに
100回「ワクワク」がいるのなら、100回つきあってあげよう……と考えていました。そのかわり、「ワクワク」だから何度しても本人は辛くはないのだから……。
そうした教え方で、のんびり構えていたら、見えているのかすら
よくわからなかった子(目の焦点合いにくく空を見つめてぼんやり過ごす子だったので)、
小さなねりけしに書いてある文字を読んでみせるなど驚きの進歩を見せてくれましたよ。


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右脳人間にすご~く便利なツールです。『あうとら』

2009-05-22 15:22:26 | ADHD
右脳人間というか、ADDやADHD傾向のある人にピッタリだな~
と思うフリーソフトを紹介します。

『あうとら』です。

その便利さ……!!
とにかく驚きです。

簡単にマインドマップが作れて印刷できて、
次々浮かびすぎるアイデアを勝手に整理してくれるだけでなく
検索もできて……
とADDっぽい私には夢のソフト!!それが
無料でダウンロードできるのです。『あうとら』で検索してぜひダウンロードしてみてくださいね。

あうとらの宣伝文句♪

AUTLA(あうとら)は、「文章を書くこと」に目的を絞って開発されたアウトラインプロセッサです。議事録の記録や、論文作成などにもてこいです。HTML出力機能やプレビュー可能な印刷機能など、他のアウトラインプロセッサにはない機能を搭載しています。そしてとても個性的なデザインがあなたの心を魅了するでしょう(^_^)


私の場合、執筆の仕事のアイデア整理
小説のアイデア整理
教室運営のアイデアやそれぞれの子に必要な学習を整理すること
など使う予定です。



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ADDの自分の脳とつきあっていく…ということ

2009-05-04 07:13:36 | ADHD
私のADDっぽい性質のために、
穴があったら入りたい…と思う出来事や、
ガーンと頭を打ちつけられるような出来事が、忘れたころにあります。

忘れたころに…と言うのは、普段は、
得意なことを中心にすえて仕事をしたり暮らしたりしている上、
家にこもっているので、
自分のADDを意識することってそれほどないのですよ~。
が、ちょっとお出かけ…とか、ちょっと普段とちがうスケジュールで過ごしていると、自分が何がどれくらい苦手か、
一般的な人とかなりずれているところは何か、
実感することが多々あります。

診断を受けたわけではないし、診断基準に引っかからないかもしれないけれど、
ADDだわ~と思う私の脳の難点は、

「衝動性」と
「時間の感覚が変」
「短期記憶が苦手」

の3点。
この衝動性…て、私自身が、のんびりまったりしたタイプで、刺激的なことが好きでないために、外見からはあまりわからないのです。
が、主に自分が唖然とする形で、
この脳の衝動性の部分の引き起こす失敗に翻弄されています。

特に普段と違うことをしていて、軽いパニックを起こしているとき、

考えるより前に何かしてしまう。
頭に浮かんだことを即、行動に移してしまう。
ちょっと考えて、確認して…の一呼吸が、後回しになってしまう。

と、行動と考える作業が逆になってしまうことがよくあるのです。

そそっかしい性格…って、この脳の中の手順が逆!
がよく起こってるんだろうな…と感じます。私も子どものころから、おっちょこちょいでそそっかしい…サザエさん体質。考える前に身体が動いてしまう…。

そんな体質にもかかわらず、一方では、内省的でじっくり考えることが好きなのです。

だから、私の意識の部分は、一般人そのもので、
無意識に衝動的に何かをしたあとで、
一テンポ遅れて、
ごく一般的に考えれる自分が、「どうして確認もせずにあんなことをしたんだろう…???」といつも一番びっくりして考え込んでしまいます…。
2重人格くらいに、無意識に衝動的に動く自分と、
一般的で考えてから動く自分のふたりが別次元であるのです。

といって車の運転をするわけでなし、
複雑な仕事にかかわるでなし…の自分の生活では、

銀行で右に寄せて書く欄に左に寄せて書いちゃった…
時計で確認せずに遅い時間に電話してしまった…早い時間に電話してしまった…
電車に乗り間違えた
ごはんを炊き忘れた…

レベルのもやもや~っとしたミス以上でもミス以下でもないのですが…

そうしたことがいっこうに直らなくて、直そうにもどうも脳のタイプによるもので自分のコントロール外にあるな~となると…
大きな仕事をするのに怖気づいて、いつもちまちま暮らしていたくなる自分がいます。

発達障害を持っていても得意なことがいろいろあると、
それで補えてしまえるので、
個性なんだから発達障害だなんて見方は間違っている…とおっしゃる方もいます。

でも、私は脳の違いが起こす社会や人とうまくいかない原因を
他人のせいだと勘違いしたり、誤った世界観を抱いたりしないためには、
なるべく原因のもとを客観的に正確に観察できる技術が必要だと思っています。
どんなに軽くても
発達障害と呼べる部分を持ってると
うまくいかないこと、すれちがうこと、ぶつかることが
たくさんあるんです。
そうしたできないこととできることのムラが大きな自分と
正直に付き合いながら、良い面に光を当てていくと、
自分が想像できる以上のことが可能になってくるのだと思います。



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コツコツできない 繰り返す作業ができない 忘れる

2009-04-26 12:32:01 | ADHD
発達障害のある2年生の☆くんのレッスンで、
人工雪作りとアルカリ性酸性を調べる化学実験を行ったところ
全身から喜びがあふれるような様子で
熱中していました。
定型発達の子たちは、小学生になると
たちまち幼児のころにあった強い好奇心や実験への没頭するような態度を失くしていく子が多いのですが、発達障害のある子たちはいくつになっても
全身全霊かけてそうした作業に夢中になる子が多いです。
これは決して私が発達障害の子をひいき目に見ているからでは
ないのです。
視覚優位なところや社会性の発達の遅れとも関係あるのかな?
とも感じています。
子どもっぽい…と表現できるような様子で
目の前の不思議に心を奪われているのです。

一方、発達障害のある子は、

「コツコツできない 繰り返す作業ができない 忘れる」

が極端な子がよくいます。
この☆くんも、図形問題を考える力は高学年レベル
文章題を考える力は中学年レベル
なのにもかかわらず、
まだ一ケタの足し算、引き算があやしいのです。

木の棒を使って楽しみながら計算をすると
何とかやっていたのですが、
途中からはお母さんのひざにつっぷして「やらない~にがて~」と言い張ります。

お母さんの話では、

コツコツ繰り返さなければならない作業はとにかくやりたがらない。

けんかをして手をだしたあとで、そのことをたずねても「忘れた~」と言うばかりで、本当に覚えていないようにも見える。
日ごろから、言葉が出てこなかったり、記憶が飛びやすかったりする。

ということでした。
☆くんは広汎性発達障害の診断名がついていますが、
サリーとアンの課題は解けますし、
人間関係もさほど不自由はありません。

外からは、発達障害を逃げ口上に使っている
甘やかされている子

として映りがちなグレーの子です。

「コツコツできない 繰り返す作業ができない 忘れる」という発達障害からくるハンディーは、
他の明らかに発達障害をイメージさせるハンディーよりも
理解してもらいにくい部分だと思います。

「忘れた」も責任のがれの口実…としか映っていないでしょう。

でも本人にすれば、
やはり本当に困っていることでもあるはずです。
やろうにも自分の力ではどうしようもないのです。
だからといって、発達障害の子に繰り返す作業をしなくていい…としてしまうと
基礎が身に付きません。
「忘れた」をいつも認めていると、それを
適当な言い訳に使うようにもなるでしょう。

ですから、ハンディーとは見えないようなこうしたハンディーについても
学校や家庭で
きちんとていねいな対処法を考えていく必要があると感じています。
2次障害のもととなるような
「わがまま」と決め付けて追い立てる方法ではなくて、
子どものハンディーに寄り添って、努力してみようと決意させる支援の仕方でです。


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問題解決学習と発達障害の子

2009-03-22 09:58:40 | ADHD
今日は久しぶりのお休みです。午後から溜めてた家事が山積みですが、
午前中はのんびり~過ごす予定です。
そこで、
ず~っと自分の中でくすぶり続けていて、
でもうまく言葉にできなくて
放置していた難題について、言葉にしてみることにしました。

このブログでも何度か紹介させていただいている
★教育の窓・ある退職校長の想いのtoshi先生とのやりとりの中で、
私が感じていること、考えていることを
言葉にして伝えることが難しくて、
失礼ではありながら、私の意見を取り上げてくださった記事へのコメントもしないままになっていたのです。

私はこのtoshi先生の問題解決学習授業のファンのひとりです。
小学校が、こうした柔軟で子ども主体の教育の場になっていけば、
小学生の幼児期の敏感期に似た集中して活動にのめりこむ時期が頻繁に起こり、
その内容も知的な刺激に満ちたものになるだろうとも
思っているのです。
また教育者が、toshi先生のように子どもを全面的に肯定する立場に立つなら
子どものその後の人生は
自信に満ちたすばらしいものに変わっていくだろうとも
感じているのです。

しかし、私は問題解決学習授業における軽度発達障害の子らの立ち位置に関しては
toshi先生の意見に全面的に賛成することはできず、
何とか考えていることを言葉にしたくて
でもうまく言い表せないので困っていたのです。

どこがtoshi先生とちがうのだろう…突き詰めていくと、

問題解決学習授業のような個人の考え方や能力が作り上げていく時間の中で、
「軽度発達障害の子の才能」をどう生かすか、伸ばすか、周囲に認めてもらう場とするか、

という視点なのだと思います。
また、
実際に個人的に発達障害の子どもと向き合う中で、
toshi先生が捉えておられる以上に
細かい部分の大人の配慮の必要性(子どもたちが自然と気づいていって、試行錯誤して解決するとか、教師が発達障害の知識を学んで頭で理解しておくとかでは
とてもこの問題は解決しない…と感じています。

教員同士、学校同士のネットワークと情報の共有、視覚支援の教具などの貸し出し、発達障害児の教育について大きな視点から世話していく特別な教員も必要だと思っています)を感じているのです。

それくらいハンディーへの配慮の必要性を感じる反面、
発達障害の子たちの個性的な才能にはいつも魅了されています。

注意や興味の移り変わりに
気をつけてさえあげれば、定型発達の子たちとは
少し異なる独特の集中力(常に幼児期の敏感期に似ています)を持っていて
頭の中で電光石火のごとくアイデアがひらめいたり、
問題を解く様子や、途中の過程を通らず答えに行き着いたり、
難しい設計図を読んだりできるのです。
脳の一部にハンディーがあるので、
それゆえ脳が個性的に発達していってるです。
そうした長所を花開かせていくには
単に発達障害の子のストレスを取り除き、パニックが起こりにくくなることを
配慮した大人主導の授業プログラムに基づいた授業では
物足りない気もします。

こうした発達障害の子の個としての部分に
しっかり向き合ったものでなくては、
問題解決学習が本当に良いものになるとは思えないのです。

それは、「知る」という作業かな?と思います。
子どもとして知るのでなく
個人として「知る」こと、日々「知る」ことの繰り返し
なのだと思います。

ここがうまく言えないところで、発達障害のある子が反復学習を好むから
反復学習を…という発想ではなく、

どこか安心できる心のよりどころを求めている発達障害の子が
集団の場で、
落ち着いて注意力を目の前のものに向けていくために必要なものを

教師側も常に探し求め続ける姿勢
なのかな…と考えています。

長々と書いてきて
やはり思っていることはうまくまとめられていません。
当然誤解もあると思います。

発達障害の子のハンディーは、
落ち着いて授業を受けているときでも
周囲が考えている以上に本人に困り感をもたらしています。

発達障害の子にとっての問題解決授業は、

アレルギーのある子にアレルギー食品を食べさせつつ健康にさせようとしたり、
熱のある子を風呂に入れたり、運動させて健康にさせようとする
行為と似た部分もあって

すばらしい効果をもたらすこともあるし、
一歩間違えば、発達障害の子をどんどん追い詰めていくものにも
なりうるのではないでしょうか。


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ブランコから落ちて頭を打ってしまいました。

2009-02-10 13:30:21 | ADHD
昨日、3歳になる多動と広汎性発達障害の特徴を持つ☆くんのレッスンでした。
どんどんおしゃべりが得意になって
知恵もついてきた☆くん。
しかしソーシャルスキルの発達はゆっくりゆっくりで
心配なこともたくさんあります。

今一番気になるのは衝動性。
思いつくと同時に行動に移すので
毎日、ひやひやすることがいっぱいです。
急に方向転換して、お友達にぶつかって怪我をさせたり、
突然長い棒を振り回して、自分を突きそうになったり…。

先日はお父さんとおばあちゃんと公園に遊びに行って
ブランコをこいでる最中に
突然手を離し、地面で頭を打ったのだそうです。
これまで☆くんのお母さんが☆くんの持っているらしい
軽度発達障害の特徴や療育の大切さを何度説明
してもお父さんもおばあちゃんもわかってくれなかったそうです。

しかし、突然の出来事を目の当たりにして
少し理解をしるしてくれたそうです。
普段、☆くんのお母さんが
本人にも他の子にも怪我をさせないように、
どれほど気を使って生活しているかわかってもらえたようです。

☆くんのように危ないことを平気でするのは
「社会性の障害」からきていると言われています。

これをやったらどうなるかが想像できないために
危険なことを繰り返してしまいます。

危険なことをしているとき「危ないでしょ!」と怒鳴っても
何が危ないのかわからない場合があります。
それよりも静かにきっぱりと「やめなさい!」と禁止することが
大事なのだそうです。
なぜ危ないかの説明ではなくて、
断固たる口調で、どうすればよいか説明だけします。

このなぜ危ないかの説明ではなく…って納得できない方
がいるかもしれません。
言ってもわからないから説明しない…というのではなくて、
危ない内容と、してはいけないことを同時に言うと、
怖い印象だけが残って、「してはいけない」という大事な方が
抜けてしまう場合があるんです。

また危険なときって感情的に叱ってその恐ろしさを伝えようと
してしまいますが、広汎性発達障害の子は、
2つ以上の情報を処理することが苦手なため、
感情と指示がいっしょになされた場合、
指示を理解しにくくなるそうです。

また脅かすとこだわりや不安のもとを作ってしまうときがあります。

☆くんがレッスンに来たとき、教室のシャッターを下ろす棒が
玄関先に出してあったので、あわてて奥にしまいました。
すると☆くんは
「どうして、ぼくのお目目を突く棒がここにあるの?どうして、ぼくのお目目が痛いのに、お目目をエイ!する棒がここにあるの?」
とこだわりだしてしまいました。

以前、☆くんが奥のほうきなどを立てかけてある場所から
それを引っ張ってこようとしたとき、
☆くんのお母さんが、「それはだめよ。お目目を突いてしまうわよ」
と注意したのです。
それ以来、☆くんは、その棒を目にしただけで、
誰かに自分の目を突かれるような怖い気持ちを抱いてしまうようなのです。

注意をされるたびに、☆くんの世界は恐ろしくて不安な色に染まっていくようです。安易に脅し文句を使いすぎないように気をつけなくては
ならないですね。

意味の理解や察することが難しいので危険な場面では、
まず「だめはだめ!」と断固とした態度で伝えることが
一番効果的なようです。
ただ、折に触れて、危険なことをするとどんな事態を招くのか
きちんと説明していかなくてはならないですね

引用は
『図解 よくわかるアスペルガー症候群 広瀬宏之 ナツメ社』


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質問へのお返事  ADHDでしょうか? 教室でおしゃべりを続ける子

2008-12-31 10:39:20 | ADHD
誰に相談していいのか分からず、以前から拝見させていただいているこちらのブログにコメントさせていただきました。
お忙しいのに申し訳ありません。

わたしは現在小学生に個人教室にて英語を教えているのですが、注意力散漫な生徒(小2女子)がおり、他の生徒の邪魔をし、1人勝手なおしゃべりも多く、何度注意してもなおりません。
わたしは勝手にADHDなのかもしれないと思いこんでいるのですが、学校では周りが女の子ばかりの私立校で静かにしているようです(本人の言うことなので分かりませんし、親も教えてくれません)。
もしただの性格から来ているものなら注意してもいいのでしょうが、ADHDのばあい別の方法を取ったほうがいいと思っています。
本人も親御さんも続けて英語を習うという意思表示をされているので、はっきりさせたいのです。
ADHDの子は周りの子からからかわれる、というのを聞いたことがありますが、最近同じレッスンを受ける他の生徒からあからさまに嫌われています。

長々とすみません。
図々しくも、何か良いアドバイスをお伺いできれば嬉しいです。

というコメントをいただきました。(ずいぶん前にコメントをいただいていたのにお返事が遅くなってすいません)

ADHDかどうかははっきりわかりませんが、、
注意力散漫で、他の生徒の邪魔をしたり、勝手なおしゃべりが多くて、何度注意してもなおらないとすれば、
ADHDの子と同じような対応が適しているのではないでしょうか?

少し注意が必要なのは、
ADHDのように見える子の多くは
広汎性発達障害をあわせもっていることです。
この広汎性発達障害による多動と
ADHDによる多動は別のもので
治療法や支援の仕方が違うそうです。

ADHDへの指示の仕方・教え方

先生の方を見ない場合、声かけの時、そっと肩をたたくなどする。
指示は具体的で簡潔に。
あいまいな表現は避ける。
口だけで言わず見本や手本を見せる
作業をステップにわける。
感情的に叱らず、冷静に注意する。
「5数える間におしゃべりをやめないと、後ろの席に連れて行きますよ」と警告し、従わない場合、規定の時間、後ろの席で反省させる。

広汎性発達障害の子への指示の仕方・教え方

写真や絵といった視覚情報を多くする
掲示物は少なく
ゆっくり話す
指示する前に注意をうながす
騒いでいたら小さな声で話しかけてクールダウンさせる
叱るより褒める
得意な部分を伸ばす
自信がないうちは失敗をさせない
気持ちや抽象概念がわかりにくいので、行動に言葉をそえる

ADHDの子であっても、定型発達の落ち着きのない性質の子であっても
広汎性発達障害とADHDをあわせ持つ子であっても、
授業の時間配分や教材、指示の出し方、
褒め方叱り方、座る位置、自尊心を高める
などを工夫することでずいぶん落ち着いてくると思います。

私は多動のある子といっしょに集団の活動をするときは
かなりその子に花を持たせるようにしています。
皆の前で褒められたり、
皆に認められたり
代表する仕事をさせたりすることで、
少しずつ
社会性が身についてくるからです。
また、飽きる前にやめさせたり、
おしゃべりしそうな場面では、
「これから~する間に、おしゃべりがきこえるかどうか、耳を大きくして
聞いてるわよ。」とか、
「まず、口チャック。さあ、5分間、チャックがしまっているかためそうね。」
と冗談を言ったりします。
自分の多動を面白がって客観的にながめれるようになると
おしゃべりが減ってくるようです。


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引用は『図解 よくわかるアスペルガー症候群』ナツメ社
『』図解 よくわかるADHD』ナツメ社

算数がとても苦手な子を算数好きにする方法

2008-12-27 15:45:24 | ADHD
☆ 算数がとても苦手な子のレッスンから~ 1♪


☆ 算数がとても苦手な子のレッスンから~ 2


☆ 算数がとても苦手な子のレッスンから~ 3


写真は、☆ちゃんといっしょに選んだ「数からイメージされる色」です。
数と色を結びつけることで、
これからの算数学習がスムーズになることをねらっています。

色を学習に取り入れることは、
痴呆老人がひじょうにしっかりした認知を取り戻すような治療でも
役だっているのだそうです。
人の脳の不思議を思います。





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