ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

記憶力が極端に弱い子に…道具を使うことを教える

2008-05-28 10:55:14 | LD
何度か記事に登場していただいている
算数にLDがある☆ちゃん(小3)は、
なかなかかけざんが覚えられません。

教室でもさまざまな取り組みをし、お家でも親御さんが
それはていねいな支援を続けているのですが、
2の段と、3の段を少し覚えたあたりから
先に進めないのです。

しかし、その☆ちゃん、
この数ヶ月で、
算数については大きな進歩がありました。

初めて、教室に来た2年生の頃は、
おままごとやブロックといった遊びにしか興味がなかったのに、
今は自分から催促して、
両替をしたり、物を売買したりする
複雑な算数ゲームを
やりたがるようになったのです。

そうしたゲームをする中でわかってきたのは、
☆ちゃんの数に対する認識は、
かなりしっかりしたものがあって、
上手にやり取りをしたり意味を理解したりできる
高い知能を持っていると言うことです。
しかし現実には、
記憶するという作業が極端に弱くて、
それが原因で算数の問題が、できなくなっているのです。

私は、海外ではパソコンや電卓などさまざまな道具を使用することで、
LDの子が、より高度な学習にチャレンジしている…という話を
思い出しました。

そこで、親御さんに、

「今後も、かけざんを少しずつ暗記していく学習は大切ですが、
それと平行して、扱いやすいかけざんの表を
用意したりして、
記憶でしんどい部分を補っていく学習も大事ではないでしょうか?」

と提案しました。

将来、買い物をしたり、さまざまな社会生活を営む上で、
☆ちゃんは、
上手に道具さえ利用すれば、
できそうなことがたくさんある子なのです。
気持ちも優しく、
お友達とのコミュニケーションも良好です。

覚えられないから、学べないに陥っている子に、
上手な道具との付き合い方を教えていくことも、
教育のひとつだな~と感じました。



 
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