ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

幼児期に見過ごされてしまう LD の兆候 3

2009-03-30 16:36:30 | LD
☆ちゃんが、テーブルの周りに椅子を並べることに熱心だったため、
数に敏感になっているのかも…
と思い、数の札とチップを用意して並べる作業にさそうと
根気よくていねいに
1~13までの数のチップを札にあわせて置いていってくれました。

写真では、

「それでは、
1~9までのチップに新しいチップを加えて
10ずつにしていってちょうだいね。」という課題に
挑戦してもらっているところです。

これもきちんとできました。

☆ちゃんは、周囲が
ハンディーに対する理解をしるし、
できないことはゆっくりでよし…とし、
できることを楽しめるようにしてあげるうちに
積極的でがんばる姿勢が身についてきたようです。

今回のレッスンで一番驚いたのは、
工作の時、私が色画用紙を折って部屋を作る方法を見せてあげると
しっかりマスターして
いくつも部屋を作ってつないでいたことです。
紙コップで家族の人形も作りました。
「もっともっと作りたい~!」
そんな意欲があふれるように感じられたのです。

☆ちゃんはおそらく潜在的な能力がとても高い子なのだと思います。
これからも☆ちゃんの笑顔が
たくさん見れるとうれしいな♪と思いました。



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幼児期に見過ごされてしまう LD の兆候 2

2009-03-30 16:21:49 | LD
心の理論については過去記事でも書いていますので、
また近いうちに記事にアップしますね。

前回の記事の続きです。
3ヶ月前のレッスンでは、☆ちゃんの遊び方は
ただおもちゃを触っているだけ…といった印象がありました。

が、今回は、テーブルの周りにどんどん椅子を並べていく
食器を置いていく
人形たちを招待する

と、明るく前向きな気持ちを表現するような遊び方でした。
お母さんの話では、弟にされるがままだったのが、
対等にけんかするようになり、
自己主張も増えたそうです。
あんまりぼんやりしていることが多いので
以前は叱ることも多かったのですが、
レッスン後は月一回程度、叱るくらいなのだそうで…
そのためか無表情だった☆ちゃんが、よく笑い、よく甘えるようになっていました。

相変わらず、話しかけられると
長い時間じ~っと相手の目を見つめてぼんやりした後で
答える

というところは見られましたが、

根気があるところ
観察力が優れているところ

という長所は、かなり磨きがかかってきた様子でした。


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幼児期に見過ごされてしまう LD の兆候 1

2009-03-29 17:33:38 | LD
☆幼稚園でひとりで遊ぶ姿を見るのが辛い 1

☆幼稚園でひとりで遊ぶ姿を見るのが辛い 2

☆幼稚園でひとりで遊ぶ姿を見るのが辛い 3

☆幼稚園でひとりで遊ぶ姿を見るのが辛い 4

☆幼稚園でひとりで遊ぶ姿を見るのが辛い 5

の記事の

耳で聞いた後の反応の遅さを気にかけていた5歳の☆ちゃんが、
3ヶ月ぶりに教室に来てくれました。

☆ちゃんのお母さんの話では、
レッスンの後で、市の相談に行ったら、学習障害疑いと言われ
再検査を受けることになったそうです。
幼児期にこうした兆候に気づくことは非常にまれなようで、
ほとんどの場合、学習に困難をきたしたり、
さまざまな2次的なトラブルに遭遇した後にわかるようです。

☆ちゃんが幼稚園でお友だちとうまく打ち解けられないことで、
☆ちゃんのお母さんは、こうした相談室で聞いた話を園に伝えて
少しだけ支援をお願いしたそうです。
ところが、幼稚園側は、「この子の場合、お母さんの育て方がまずい…」の
一点張りなのだそうです

LDという非常に微妙なハンディーのあり方は、
親の育て方が悪くて愛着障害を起こしている子と とても似ているように見えたりします。
でもそれはまったく別物です。

自分のそれまでの経験だけで判断する主観的な見方は
困ったもの…と思いました。

☆ちゃん、今回はとてもすばらしい成長を見せてくれました。
次回の記事で紹介しますね。



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学習障害の子のための図形学習3年生

2008-10-19 12:01:43 | LD
小3の図形学習を楽しくする方法を紹介します。

小3の算数の学習で、

ひとつの辺が5センチの正方形をかきましょう

たて6センチ、よこ5センチの長方形をかきましょう

といった問題があります。
算数の単位を見ると頭がこんがらがってしまう子には、
いっしょに物差しを使って図形を描いてから、
手足をつけたり、屋根をつけたりして、動物やお家の絵を描く
という遊びをしていると、
苦手感が薄れて、図形がかけるようになってきます。
イラストをイメージすることで、○センチという長さの把握も
易しくなります。

物差しの使い方を教えるときは、
最初は大人が線を引いてあげ、子どもには「ストップ!!」と
声をかける役をさせると、
理解がはやいです。

LDのある子は抽象的なものはものすごく苦手なのに、
具体的なイラストとなるとすぐに理解できる子がいます。
そのこの得意な部分にアプローチする教え方をするとうまくいきますよ。

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かけざんがいつまでたっても覚えられない子

2008-10-19 09:46:59 | LD
かけざんがいつまでたっても覚えられないという子がいます。

そうした子の多くは、身体の動きも取り入れて(筋肉からの情報入力も加えて)
抑揚をつけて唱える
(伝承遊びの歌のリズムで唱えると覚えやすいです)

3いちが3 3にが6
など最初の2つだけ何度も繰り返したりして、
記憶の取っ掛かりを作る。

唱える時に、指で数を作ってみせ、
視覚的な記憶からもインプットしながら覚える

4にが8ブンブン~などだじゃれを入れて
覚えやすくする

九九だけでなく、遊び歌をいろいろ覚えて聴覚の記憶力を上げる

カセットデッキを利用して、オリジナルのかけざんカセットを作って
聞きながら練習する

などの方法があります。
こうしたさまざまな方法を取っていると、知的障害がある子でも、
きちんとかけざんを覚えることができます。

しかし、ごくたまにそうした努力をいくらしても、
家庭でもたくさん働きかけをしてもらっても、
かけざんが覚えられないという子がいます。

3年生の☆ちゃんが、そうした子です。さまざまな働きかけのおかげで、
他の能力はずいぶん伸びてきたのに、
かけざんだけはいつまでたっても覚えられないのです。
☆ちゃんは、お絵かきが得意ですし、お人形ごっこでも
楽しく遊べます。
そうした右脳に関わることは、それほど問題を感じさせないのです。
しかし、左脳の言語野を使って学ぶこととなると
極端に能力が落ちてしまうのです。

そこで、遠回りなようでも、カラーのイラストを使って、
お話としてかけざんを教えていくことにしました。
(九九の暗唱も同時にしています)

写真は5の段です。
5いちが5で りんごがあって、
5に10で 木とお池
5さん15で 木とりんご
5し20で あひるさんとお池
5ご25で あひるさんがりんごを食べて、
5ろく30 で大きなお耳がお池のボチャンという音を聞いて、
5ひち35 で、大きなお耳が りんごのおとだとわかって
5は40で ヨットとお池
5く45で ヨットの上でりんごを食べました。

5の段は最初の部分を少し暗唱できるので、
☆ちゃんが得意な画像を処理する能力
ストーリーを記憶する能力
色への敏感さ
に訴えて、記憶を定着させようと考えたのです。

できないところより、
できることを注目する

という発想の転換が大切だと考えています。


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読字障害 読むのが困難なLDの子のための遊び

2008-09-12 14:27:56 | LD
LDを持つ子のなかには、
視力そのものは悪くないのだけれど、
本を読んだり字を書いたりする上で大切な
「目で見る能力」が極端に弱い子がいます。

文字をすばやく識別するためには、
瞬時に正確に形を捉える力が必要です。

以前、三角と四角のちがいを識別することが困難で、
ひらがなや漢字を覚えるのにとてもとても苦労している子の学習を
見ていたことがあります。

私はその子の大好きなたまごっちやポケモンが
小さなサイズでたくさん載っているポスターや
小さめのシール、イラスト付きトランプ、
あんぱんまん、トーマスなどのカードを使って
さまざまな目をつかう遊びを繰り返しました。
(そっくりなキャラクターがいっぱいなので、記憶力もアップします。)

たくさんキャラクターが載っているポスターでしたら、
すばやく名前を言いながら、
指で指していく

好きなキャラクターのシールをシール台紙ごと切って、
交換したり並べたりして遊ぶ。

おふろ用ポスターでしたら、水鉄砲で撃っていく(敵のキャラクターかおばけです)

表を向けて、神経衰弱をして遊ぶ。

といった遊びをしていると、一字一字つまっていた子が、
すらすら読んで教室で発表するまでになりました。
(そのためには、学校の先生の協力が必要です。
あらかじめ授業中、当ててもらう文章を決めていただき、
事前に教えてもらっていました。しっかり練習して
本番にのぞみました。クラスのみんなの前で成功体験を積むことは、
自信や意欲につながっていきます。)

紙に「りんご」「バナナ」「りんごをたべる」等書いて
文字だけのカードを作り
カルタのようにして遊ぶのも
文字のかたまりを捉えるれんしゅうになります。

知っている歌の歌詞を書き出してあげて、読む訓練に使うのも、
読む力を向上させるのに役立ちます。

見る力が弱いと、集中力や注意力がとても弱くなります。

↑のような遊びにたっぷりつきあってあげることは、
LDの子だけでなく、軽度発達障害のらの「見る力」の弱さからくる
問題を減らしてくれます♪

ぜひ、いっしょに子どもの好きなものを見ることを楽しんでくださいね。

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記憶力が極端に弱い子に…道具を使うことを教える

2008-05-28 10:55:14 | LD
何度か記事に登場していただいている
算数にLDがある☆ちゃん(小3)は、
なかなかかけざんが覚えられません。

教室でもさまざまな取り組みをし、お家でも親御さんが
それはていねいな支援を続けているのですが、
2の段と、3の段を少し覚えたあたりから
先に進めないのです。

しかし、その☆ちゃん、
この数ヶ月で、
算数については大きな進歩がありました。

初めて、教室に来た2年生の頃は、
おままごとやブロックといった遊びにしか興味がなかったのに、
今は自分から催促して、
両替をしたり、物を売買したりする
複雑な算数ゲームを
やりたがるようになったのです。

そうしたゲームをする中でわかってきたのは、
☆ちゃんの数に対する認識は、
かなりしっかりしたものがあって、
上手にやり取りをしたり意味を理解したりできる
高い知能を持っていると言うことです。
しかし現実には、
記憶するという作業が極端に弱くて、
それが原因で算数の問題が、できなくなっているのです。

私は、海外ではパソコンや電卓などさまざまな道具を使用することで、
LDの子が、より高度な学習にチャレンジしている…という話を
思い出しました。

そこで、親御さんに、

「今後も、かけざんを少しずつ暗記していく学習は大切ですが、
それと平行して、扱いやすいかけざんの表を
用意したりして、
記憶でしんどい部分を補っていく学習も大事ではないでしょうか?」

と提案しました。

将来、買い物をしたり、さまざまな社会生活を営む上で、
☆ちゃんは、
上手に道具さえ利用すれば、
できそうなことがたくさんある子なのです。
気持ちも優しく、
お友達とのコミュニケーションも良好です。

覚えられないから、学べないに陥っている子に、
上手な道具との付き合い方を教えていくことも、
教育のひとつだな~と感じました。



 
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幼児期に LD(読字障害)を見つける方法

2008-04-27 17:21:59 | LD
新0歳からの教育  TBSブリタニカ
で読み書きの習得に困難をきたす読字障害について、
興味深い特集がくんでありました。
(手元にあるのが切り抜きの記事で、何月号のものだか不明になってしましました。)

読字障害の早期発見の方法です。

3~4歳児 LDの兆候

本の持ち方がわからない。意味のないいたずら書きと、
きちんとした単語を区別できない。
自分の名前を判読できない。
語彙数がきわめて少ない。

幼稚園

単語を形作る個々の音を区別できない。
知っている物や色の名前を言うのに時間がかかる。

小学1~2年生

友達のようにすらすら読めないとこぼす。
未知の単語を推測しながら発音できない。
同級生と発達度にかなり差がつく。
読むことを避ける。

小学2~3年

引きこもりなど、問題のある行動をしるし始める。
知らない単語をあてずっぽうで読もうとする。
単語の読み方に気を取られ、意味を考えない。

LDの兆候が観られて場合の対処法

3~4歳

本を読み聞かせる。韻を含む言葉の入った歌を教える。
子どもの発した言葉を書きとめて、読んで聞かせる。

幼稚園

ゲームや歌を通じて、韻を踏んだ単語に親しませる。
6ヶ月たっても進歩がみられなければ、音素の認識度を
測るテストを受けさせる。

小学1~2年生

音素の認識度を測るテストを受けさせたり、
信頼性の高い研究に基づいた集中的な指導がうけられるよう
学校に働きかける。

小学2~3年生 

専門家の助けを求める。
参考になる情報を与えてくれる支援グループをさがす。
子どもに読ませる努力を続けながら、うまく出来たときは、褒めて励ます。


↑の文章は、海外の対処法のため、日本では
このようにきちんとした対応がしてあげられないかもしれません。
でも、3歳くらいからLDの兆候に気づいて、
より丁寧な子育てを心がけておけば、
小学校に入ってからの大変さが少しは軽減するかもしれない…
と感じて引用させていただきました。


 
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家庭できる才能の支援の形

2008-01-05 19:25:39 | LD
発達障害があって
学習に遅れがあっても
それぞれの子が その子としての才能を
持っています。

そうした能力に気づいたときに
家庭で どんな支援がしてあげられるのでしょう?

写真は こちらのブログで何度か紹介させていただいている★ちゃん

冬休み中にお母さんといっしょに作っている
お菓子作りノートです。
手順や材料の分量。
焼く時間などを 写真とイラスト入りで
まとめています。

これがあれば
だんだん自分ひとりでお菓子が作れるように
なりますね。
それに 自分に対する自信が育ってくるはずです。

★ちゃん本当に上手です

LDの子は 知的発達に問題がない子?(4)

2007-08-05 09:51:10 | LD
「LDの子は知的な発達に問題がない」
と言われますが
実際には
簡単な問題でも「わからん!わからん!」
を連発します。
ただそれは 知的障害のある子が「わからない。」と言うのと
ちょっと違います。

LDの子は 問題はわかるけれども
「答え方」がわからない。
…ということが よくあります。

そこで教える側が
解き方を くどくど説明すると
今度は耳のハンディーから
さらにわからなくなる…と悪いパターン。

だからこそ 教える人は
LDの子が どこに どんな
ハンディーを抱えているのか
熟知しておく必要があるんですが

「そんなこと言われても…。」と
次には教える側が
「わからん!わからん!」
とわめきたくなりますよね。

答え方がわからない子には
ヒントや「答え方の型」をしるしてあげると
ちゃんと解けることが多いです。

たとえば
国語のワークの
「象の鼻はどうして長いのですか?」
という質問なら
「まず 文の中から象の鼻について
書いてあるところを
色鉛筆で塗ってごらん。
読めないなら 読んであげるから
象の鼻のところで
そこそこ!と合図してね。」と説明します。
うまく色が塗れたら
「象の鼻が長いのは ○○だからです。」
と答えの型をしるしてあげます。
できれば 紙に大きく書いてあげます。

そのようにすると
たどたどしく読みながらも
なんとか答えにたどりついたり
次第に読解問題の
解き方パターンを
身につけていったりします。

もし知的な障害を抱えていた場合
こうした さまざまなフォローがあっても
理解にいたることは やはり難しいです。

しかし 発達障害児の場合
ていねいなフォローがあれば
その進歩は めざましいものがあります。

けれども 家庭でできることには 限界があります。
これからの特別支援教育のあり方が
問われるところです。

イラストは「数えきれない太陽」から。テーマは「太陽」です。

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LDの子は 知的発達に問題がない子?(3)

2007-08-04 16:45:10 | LD
前回は LDの子の視覚と聴覚の問題を中心に
書かせていただきました。

実際に LDのある子は
想像を絶するような困難を抱えているのですよね。

でも 一見 普通の子に見えるので
きちんとした支援も受けられないまま
「怠けだ!ルーズだ!わがままだ!」
お小言ばかりもらっているのが 現状です。


無理やり何度も練習させて
手のつけられない勉強嫌いになる前に
まず「読めない」原因を 探ることから始めます。


 ☆斜めの線 横の線 似た形の区別はできますか?
     (できなければ 目の問題)

 ☆「か」や「す」は読めても 「きゃ」と「きゅ」の区別できない?
      (そうなら 耳の問題)

 ☆何とか字は読めても 「あ る と こ ろ に お ん…」
  と何の話かわからない?
      (言葉の意味がピンときてない)

 ☆「…いました。」「います。」が適当?
      (視覚運動系の問題。俗に言う眼力)

 ☆適当に読み飛ばす。
      (追視の問題)

本当のところ LDの子は 
これらとは別に
言葉の「意味」がわかってなーいことからくる
読みのトラブルをたくさん持っている
んですが…

そのせいで 大人のいうことに
いちいち揚げ足とって
かわいくなかったりもするのですが…

それは また次の機会に回します。


上の5つの質問の どれかに当てはまったでしょうか?
全部…でしょうか?

どの部分が 原因で読めないとしても

☆そこを集中的に訓練すること と
☆道具や教材でしんどい部分を補うこと

の両面から攻めれば かなり改善します
集中的な訓練は遊びやゲームですると効果があります。

私は視覚の問題を抱えた子と
こんなゲームをして遊んでいます。
(これ以外にも いろいろなことをして遊びます。)

<追視>に問題がある場合
細い棒に紙に虫の絵を描いたものを貼り付けて
ハエたたきのようなもので
追いかけるゲームをします。

もう幼くない子に こうした訓練(ちょっと赤ちゃんぽい)をする場合
おふざけをしているような
楽しい気分が保てるようにする
工夫が必要です。

<形の区別>が苦手なら
電車でも虫でもいいので
たくさん名前を覚えて
イラストの細かなちがいに敏感になる
ようにします。

虹色教室では 視覚の問題から
たった3ピースのパズルができなかった
知的障害の女の子が
たまごっちのキャラクターを
たくさん覚えていく遊びを2ヶ月したところ
学校でつまらず音読できるまでに
進歩したことがあります。

他の遊び ハンディーを補助する教材については 次回に書きますね。
イラストは「数えきれない太陽」から。テーマは「娘」です。

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LDの子は 知的発達に問題がない子?(2)

2007-08-03 12:55:20 | LD
前回は
LD児は 頭は悪くないのだけれど
学習のための基本的なスキルを
身につけるのが難しい…という話でした。

どうして難しいかというと
神経心理学的観点からいうと
☆右脳と左脳
☆耳
☆目
☆メタ認知
に問題があるらしいのです。

問題と言っても
耳が悪いって 聞こえにくいの…?
というわかりやすいものでは ありません。

ふつうの人は
音のあふれた場所でも
必要な音だけ拾って聞ける…という便利機能を持っていて
自分でも意識せずに使っています。
しかし LDの子は
この機能が
すごく弱いらしいのです。

前に 子どもの頃の私は
とても忘れ物が多かったことを書きましたが
正確には 忘れたのではなく
先生の話を聞いていなかった…
騒がしい教室の中で
先生の声が 拾えなかった…という
入力時のミスが原因でした。

そして今でも
くつろいでいる時に
テレビのついている部屋で
本を読んでいたりすると
子どもが話しかけていても
聞こえていません。
「無視したー。」という文句あたりから聞こえ始め
それまで聞こえていた音を頭の中で再現し
とんちんかんな答えを返してしまいます。
そこで「お母さんはいつも 聞いていない!!」
という苦情を言われるはめになります。

けれど耳が悪いのかというと
子ども時代も音の微妙な中間音まで聞き分け
「耳コピー」が得意でした。
息子もまた「耳コピー」人間2代目で
ピアノを習ったこともないのに
聞いただけで
いきなり両手で
ピアノがひけたりする
ぼんやりくん。
この世界は なかなか奥が深いようです。

そして目の問題も
耳同様 見えない…という単純なものでは ないようです。
☆2重に見える     (複視)
☆両眼をうまく使えない    
☆動いてるものを目で追えない(追視)
☆1っか所をじっと見ていられない(注視)
と???な症状の数々。

絵とその背景(図と地)を
見分けられないから
行間の詰まった本は読むのがつらい…のだとか。

それと これもふつうの人にはついている
便利な機能のひとつに
「あ」という字を
大きく書いても 小さく書いても
下手な人が書いても
「あ!」とわかる
今もパソコンが苦手とする
一定の特徴を持つ形を
1つの意味のあるものとして
認知する能力が弱い子が
LD児にはいるらしい。

それでは
読み書きの習得の困難も
うなずけます。


あと目と手の協応が苦手。

これも ふつうの人には
目から入った情報で
すばやく次の行動の調節ができる
というロボットにつけるとしたら
いったいいくらかかるんだろう??というような
高度な機能がついていますが
LDの子はここが弱い。

だから不器用なのですね。

そして 字が とても汚い…


ここまで読んでくださってありがとうございます。それでは 具体的な対応策は次回に書きますね。

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LDの子は 知的発達に問題がない子?

2007-08-03 09:13:21 | LD
LD つまり学習障害の子は
知的発達に問題がないのだと ききます。

話す 読む 計算する 推論する など限定で
マスターしたり
使ったりが
ものすごーく困難!!

繰り返しますが
できないのでは ないのです。
マスターするのに
とても 手間がかかるのです。

原因は 中すい神経系の機能に
CTやMRIでも発見できないくらい
軽ーい異常があるから起こるそうです。

でも現実には
学校の勉強についていけないので
頭が悪いんじゃないか…と
誤解を受けている子は多いようです。

でも
何度やっても できないようでも
決して 頭が悪いわけでは ありません。

LDの子は
すごく損なことに
一番 学習の土台となる部分で
つまずいてしまいます。
「基本的スキル」が身につきにくいからです。

次には そのつまずきのせいで
ついていけなくなる…
ついていけないから投げやりになる…
という悪循環。

メガネや補聴器が発達していなかった昔には
目が悪い子も
耳の悪い子も
LDの子と同じ問題にぶつかっていたはずです。

LDには めがねや補聴器といった道具のかわりに

「特別な教育指導」が必要です!

ここまで読んでいただきありがとうございます。
では 続きは次回に書きますね。

イラストは「数えきれない太陽」から。テーマは「飛翔」
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LDのあるアスペルガー症候群の子に教えるコツ(2)

2007-07-26 19:28:19 | LD
前回の記事は LDのあるアスペちゃんが
何度も 落ち入る計算上の失敗について 書きました。

アスペちゃんは
素直で純粋な子が多いです。
決して 反抗的な態度から
教えている人の説明をいいかげんに聞いていて
できないんじゃありません。

ただ 問題を見た瞬間 
「きっと こう解くんだろうな。」
とピーンと
ひらめかない感じなんです。

普通の人も 目を閉じて耳からの情報を頼りに
算数の問題を解いてみると
このピ-ンとこない感じが つかめるかもしれません。

問題の全体像や
解いていく上で「きっとこういう結末になる。」
という漠然としたゴールを推測する力も弱いです。


1つの問題を解くのに
以前教えてもらった知識が 
バラバラにつなぎあわされていて
記憶力には感心するけれど 全体としては機能せず…


私が教えてうまくいったのは
次のやり方です。

どんな小さな「つまずき」でも
はがきサイズくらいの紙に
「つまずいた部分」と「そこの解き方」を
書いてあげます。
どんな しょうもない(アスペでない人に当然と思えることも!)
ところも
いちいち 目で見える形に直してあげるんです。

例えば 3X=6の解き方が
わからない子には
「3X=6の解き方」
というカードを作ってあげます。
 
これで ☆X=○でつまずく度に
いちいちパニックを起こしたり
何十回も聞いたのに また質問する
ということも減ってきます。


イラストは授業中ぼんやりするADDの女の子をイメージして
描きました。

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アスペルガーとLDを持つ子に教えるには(1)

2007-07-26 06:25:19 | LD
一見素直に聞いている様子。
おしゃべりを聞いていると
知能面で 
それほど大きな問題を抱えているようには見えない…
にもかかわらず
何度教えても いっこうにできるようにならない…

アスペルガーとLDを併せ持つ子は
教える側の自信をくじくような
特徴をたくさん持っています。

たいてい ここで親御さんは
「自分がプロでないから うまくいかないんだ。」
と思い込み 塾を探します。
しかし 「集団で教える塾」
「発達障害の知識を持たない人による個別指導」
は あまり良い結果を生んでくれないでしょう。

この2つの障害を併せ持つ子には
特別な配慮が たくさん必要です。

ある中学生の男の子を教えている時のことです。
何度も方程式のルールを教えているのに

3X=6から
X=3

という奇妙な答えを導きだすのです。
適当に書いている…という訳では なさそうです。
ルールの説明を聞いてなかった訳でも
覚えていない訳でも ありません。

解きながら ぼそぼそとつぶやいている独り言に耳をすますと
原因がわかりました

まず 3X=6 を目にした時点で
無意識に X に2を入れていて
次に教わったルールから それを移項し
6÷2 として X=3 が出てきたのです。

LDのあるアスペちゃんは
こうした自己流の計算をたくさんします。
それこそ 簡単な計算1問に7つくらい
この手のトラップがしかけられていることがあります。

続きは次の記事で

イラストは「数えきれない太陽」から
テーマは(春の女神ー母親)です。