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多発性硬化症とビタミンD不足の関連性についての説明

2015-12-16 06:06:06 | 
Supplement for myelin regeneration

December 7, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/12/151207095956.htm


(赤が軸索、緑がミエリン鞘/髄鞘。
VDRを阻害するとミエリン再生は損なわれる(右図))

ミエリン鞘/髄鞘(ずいしょう)はニューロンの周りを覆うことで絶縁し、中枢神経系のインパルス伝導を加速する
通常、ニューロンが脱髄するとオリゴデンドロサイトoligodendrocyteの前駆細胞/OPCがニューロンに向かって移動し、ミエリンを作るオリゴデンドロサイトに分化して成熟する
しかしこのプロセスは年を取るとともにだんだん非効率的になり、そして多発性硬化症の患者は絶えずミエリン鞘を失う(脱髄demyelination)

核内受容体のレチノイドX受容体γ (RXRγ) はOPCの分化と再ミエリン化を促進することが知られている
核内受容体は一般にペアになってはたらくため、
ケンブリッジ大学のRobin Franklinを中心とする研究チームは
RXRγの結合パートナーの同定ならびに再ミエリン化におけるその役割の調査を開始した

OPCにおいてRXRγはビタミンD受容体/VDRを含む複数の核内受容体と結合し、オリゴデンドロサイトを成熟させる
VDRを阻害するとOPCの分化は損なわれ、軸索を再ミエリン化する能力はex vivoで低下した
対照的に、ビタミンDはVDRに結合して活性化し、OPCの分化を加速した

ビタミンDの低レベルは多発性硬化症の発症と関連付けられてきた
今回の発見は、ビタミンDがミエリン鞘の再生regenerationを制御することにより疾患の進行にも影響する可能性を示唆する
ミエリン鞘の再生は症状を軽減する重要な段階であり、これは患者が年を取るにつれて欠けていくfail
したがって、VDRを活性化させる薬は、多発硬化症や他の脱髄疾患に苦しむ患者において再ミエリン化を促進することが可能であると思われる


http://dx.doi.org/10.1083/jcb.201505119
Vitamin D receptor–retinoid X receptor heterodimer signaling regulates oligodendrocyte progenitor cell differentiation.
ビタミンD受容体とレチノイドX受容体のヘテロ二量体によるシグナル伝達は、乏突起膠細胞前駆細胞の分化を調節する



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