雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

超常現象

2012-01-07 | 日記
 超常現象のテレビ番組をちょこっと見た。 明らかに動画サイトへの投稿を目的に作られたと思われる作品を見て、スタジオの若いオーディエンスたちは「ギャー!」 スタッフたちは、さぞカメラの陰でニンマリした事だろう。 

 車で道を迷ってしまった若い男たちは、寂しい林道の脇にうなじを垂れて佇んでいる女を発見。 道を尋ねようと車を止めて車外に出る若い男。 女に道を尋ねるが、女は沈黙したまま身動きもしない。 声をかけた若い男が不審に思いながら諦めようとした時、女が顔を上げていきなり襲いかかろうとする。 男は車内に逃げ込み、車を出そうとすると、後ろの窓に人の手が幾つも…。 これって、ゾンビ映画によくあるシーンだ。 しかも、女のメーキャップは、映画さながら。 カメラワークもホラー映画なみ。 ただ道を尋ねるだけのシーンを、普通超高感度カメラで撮影する必要があるだろうか。 これを超常現象だと視聴者に押し付ける局のスタンスに疑問を覚えた、ちょっと白けた一瞬であった。

 番組を全部見た訳ではないが、風呂場に立てかけたモップと思われるものを「女の頭」だとか、光源の横移動で、スリガラスの向こうのものが動いたように見えるものとか、その都度スタジオで「ギャー!」と悲鳴があがる度に白けていた私ではある。