雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

妻の詩6

2012-01-03 | 日記
叫び

わめきたい わめきたい
わめきたい
言葉にならない叫び
言葉にならない哀しみ
言葉にならないやるせなさ
  どこへやればいい
  どこへ捨てればいい
  泣く場所がない
  叫ぶ場所もない
  捨てる場所もない
みんな心の奥深く詰め込んで
これでもか これでもかと
ぎゅうぎゅうに詰め込んで
やがて、こころは破裂する
跡形もなく飛散する

妻の詩5

2012-01-03 | 日記

ありがとう

たくさんの微笑みと
たくさんの優しさと
たくさんの思いやりをありがとう
私の命の木綿糸を紡いでくれてありがとう
私に希望の薄明かり灯してくれてありがとう

心いっぱいの微笑みと
心いっぱいの感謝を込めて
あなたに贈るありがとう
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この詩は、妻が神戸の済生会病院に入院していた時の作品である。 担当医であった40才代のドクターが、兵庫県城崎市にある病院の院長として栄転され、ドクターを慕っていた妻が悲しい気持ちで書いたものである。

 ドクターのご家族は、神戸のお家に残られていて、ドクターは週末に帰られていたようだった。 そのドクターは、深夜に自動車道の出口近くのカーブで、老人の運転する車と正面衝突した。 老人のハンドル操作ミスで、車が反対車線に飛び出してしまったことが原因だった。 新聞によれば、ドクターは即死で、老人はかすり傷だったそうである。