「惑星売ります」 | ヴァン・ヴォークト&メイン・ハル |
創元推理文庫 | 1974年発行 1965 |
目的の為には殺人さえもいとわぬ切れ者経営者アーター・ブロード。
宇宙大移民時代、開発目覚しい尾根星団(リッジ・スターズ)。
◆1:七日毒を射たれた移民の女性エヴァナ・トラヴィス。
アーター・ブロードは、他の経営者たちと、読心力を持つトカゲ族の生き残りスカルとの駆け引きで彼女を助け出し、正式に秘書として雇う。
◆2:スカルノ城用に攫われかけた女性エレン・ライス。
アーター・ブロードはエレン・ライスを助け、策略によりスカル城を破壊。スカルは逃走。
一時ブロードを裏切ったが更にブロードに買収されたキャトリン。
エレン・ライスはブロードに好意を寄せていたが諦め、事業の一部をブロードから受け継いだキャトリンに取り入る。
◆3:人類の保菌変種ジリス
パトロールからの依頼に必要な鉱物資源のある星に、ジリスの生き残りが逃げ込んでいた。
ジリスはそこで宇宙船用の推進機を蓄え、人類への報復を目論んでいた。
アーター・ブロードはジリスの企むを挫き、更にその推進機を手に入れてパトロールの依頼期限に間に合わせた。
(このジリスはスランと比べ、人類からの迫害は同じだが作者の扱いが違う)
◆4:地球政府科学局主任教授ブライアン・エマーソン
ブライアン・エマーソンはアーター・ブロードの事業を乗っ取ろうと画策するが、返り討ちに遭い逃走。
◆5:ローレライ=デッド・ゾーン
数々の宇宙船を引き込み、そこに入ったら出られぬローレライ宙域。
そこでの活動を可能にする技術が宇宙海賊によって利用された。最初は難破船の回収をしていたが満足できなくなり、他の宇宙船を誘い込むようになったのだ。
アーター・ブロードはローレライに乗り込み、知略で乗り切る。
◆6:ブライアン・エマーソンの逆襲。
ブライアン・エマーソンはパトロールを乗っ取り、配下を重要部署へ配置する。
それを足がかりにアーター・ブロードの事業のみならず、尾根星団、果ては銀河系支配を企む。
手も足も出ないアーター・ブロードであったが、スカルの協力で情報を得る事ができた。スカルは脱皮の時期を迎えており、アーター・ブロードはその弱っているのに付け込んだのだった。
ブライアン・エマーソンの謀略を暴き一段落したところで、アーター・ブロードはエヴァナ・トラヴィスに結婚を申し込んだ。
奥さんとの共著と言う事で結婚で終わってるんだね。
ヴォークトの作品の中では一番漫画っぽい設定だが、主人公が正義の味方ではないのがいい。
キャラクター環境イメージは、「ダイターン3」「ビッグオー」っぽい。
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