男を盗られた女２

前回のつづき

Ｔ子とＫちゃんは友達以上恋人未満な関係だった

Ｔ子の誕生日をＫちゃんが当店でお祝いした時に

たまたま居合わせたＲ子

Ｔ子は特に彼女の事を意識する事なく

楽しく皆で和気藹々飲める事をよしとした

数日後、Ｋちゃんは居酒屋でＲ子と再会して更に意気投合し

Ｔ子に連れて行って貰ってからハマっている「Ｇ」へ

実はＲ子も「Ｇ」へはたまに顔を出すので話は早かった


いつもはＴ子と来ていたこの店も違う女性と来るとまた楽しいと

Ｋちゃんは思っていたかもしれない

カラオケを楽しんで、そろそろお会計と言う時に店のドアが開き

何とＴ子が現れた

えっ？Ｋちゃんが何で違う女性と一緒に居るの？

見てはいけない物を見た様でＴ子はそのまま帰ってしまったのだ


翌日Ｔ子はＫちゃんにメールを送った

何度も喧嘩して、単なる飲み友達と言う間柄になった二人

しかし私が紹介した店に他の女を連れて行くのは許せない

しかも女は自分よりも器量が悪ではないか

あんな女と私は同レベルなのかしら

そう思うとＴ子の怒りは更に増幅した

「Ｇ」のスタッフや常連客は

きっと私がＫちゃんに捨てられたと思っているはず

この先、あの店にどんな顔して行けばいいのだろうか

私をそんな惨めな女にしたＫちゃんが許せない

心底惚れた相手ではないが

おもちゃを取り上げられた様なこの気持ちは抑え切れず

ついＫちゃんに酷いメールを送ってしまったＴ子

それでなくても此処の所、精神的に参っていたのだ

よりによって、あんな女に乗り換えられてプライドはズタズタ

今の私を救ってくれるのは酒しかない

そして、こうして馴染みのオカマに愚痴っているのである