日曜日の夜にカエから電話があった
私は友達を訪れていた最中だったのでメールで用件を聞くと
先日急逝したタエコの電話番号を知りたいとの事
カエは当店でタエコと意気投合し自宅にまで遊びに行くくらい親しくなった
ところが何らかの事情で少し距離を置くようになり
ケータイの番号も削除してしまったのだ
その矢先のタエコの訃報はカエを大いに悲しませた
私は「この番号、もう使われていないかもしれないけれど…」と前置きして
タエコのケータイ番号を教えた
数分後カエから返信があって
「今電話でお話できるかしら?」との事
「ちょっと今マズいの」と
後日こちらからかけ直す旨を送り返した
そして昨夜
先週に引き続きヒデミが休みで
ボーイのトシと2人での営業
一番乗りのナオミと和気藹々やってる処へ
カエからメールが届いた
「今から行っても良い?」
「勿論よ、待ってるわね~」
小一時間してカエが息せき切って現れた
「ちょっとお水を頂戴」
やけに慌てた様子がいつもと違っていた
何かあったのだろうか
「金曜日に意気投合して一緒に帰った彼が居るじゃない?」
カエは金曜日に友達のノリコと遊びに来たが
その前に行った店で其処の常連客と大バトル
店側から出入り禁止を言い渡されて泣きながら当店を訪れた
「もう悔しくて悔しくて…」
ノリコが必死で慰めているが涙は止まらない
その隣の席ではイケメングループが盛り上がっている
「ねえカエ、こんなにイケメンが居るのに
その前で涙はないわよ」
私の言葉に頷いてカエは彼らとカラオケを歌いだした
ノリコも一緒に盛り上がっている
間もなく5時と言うので閉店を告げると
全てのテーブルのお客様が会計を済ませお帰りになった
カエとイケメングループは一緒に店を出た
この後何処かの店でカラオケの続きをするのだろう
「で、あの後メガネの彼と更に仲良くなったの」
友達のノリコや他の男子たちとは別れて
カエはメガネの彼氏の部屋へ連いて行ったのだ
「とても綺麗に片付いた部屋だったわ
独り暮らしらしいんだけど犬を飼っていて
その子も私にとっても懐いてくれたの」
ボクシングをやっていると言う彼は
イメージとは程遠い部屋に住んでいた
途中のコンビニで買った缶酎ハイを飲みながら
そう言えばタエコの住んでいたアパートもこの辺だったと思い出したカエ
「此処って○○高校のすぐ傍よね
私の仲良かった女友達もこの辺りに住んでいたわ
でもね少し前に死んじゃったの」
メガネの彼は
「この下の部屋でも夏ごろ女性が亡くなったんだよ
中学生ぐらいの娘さんとダンナさんの3人暮らしだったんだけど…」
「もしかしてそのダンナさん、○○な感じだった?」
タエコの内縁の夫の特徴を彼に尋ねてみたカエ
「そうそう、死んだ女性も…」
言葉を失うカエ
何と彼の部屋はタエコの部屋の真上だったのだ
タエコは依存体質だった
やっと気の合う友達を見つけた
それがカエだったのだ
短い期間だったがタエコには頼れる友達がやっと出来た
自分の全てを曝け出して
自分の娘や同居男性にも会わせた
心の支えになってくれる友達
しかしある時から疎遠になってしまったが
きっと亡くなる間際までカエを慕っていたに違いない
「もっと優しくしてやれば良かった…」
カエは距離を置いてしまった事を悔やんだ
そしてタエコのために泣くのだ
それにしても何と言う巡り合わせ
きっとタエコは今でもカエに依存しているのだろう
私は友達を訪れていた最中だったのでメールで用件を聞くと
先日急逝したタエコの電話番号を知りたいとの事
カエは当店でタエコと意気投合し自宅にまで遊びに行くくらい親しくなった
ところが何らかの事情で少し距離を置くようになり
ケータイの番号も削除してしまったのだ
その矢先のタエコの訃報はカエを大いに悲しませた
私は「この番号、もう使われていないかもしれないけれど…」と前置きして
タエコのケータイ番号を教えた
数分後カエから返信があって
「今電話でお話できるかしら?」との事
「ちょっと今マズいの」と
後日こちらからかけ直す旨を送り返した
そして昨夜
先週に引き続きヒデミが休みで
ボーイのトシと2人での営業
一番乗りのナオミと和気藹々やってる処へ
カエからメールが届いた
「今から行っても良い?」
「勿論よ、待ってるわね~」
小一時間してカエが息せき切って現れた
「ちょっとお水を頂戴」
やけに慌てた様子がいつもと違っていた
何かあったのだろうか
「金曜日に意気投合して一緒に帰った彼が居るじゃない?」
カエは金曜日に友達のノリコと遊びに来たが
その前に行った店で其処の常連客と大バトル
店側から出入り禁止を言い渡されて泣きながら当店を訪れた
「もう悔しくて悔しくて…」
ノリコが必死で慰めているが涙は止まらない
その隣の席ではイケメングループが盛り上がっている
「ねえカエ、こんなにイケメンが居るのに
その前で涙はないわよ」
私の言葉に頷いてカエは彼らとカラオケを歌いだした
ノリコも一緒に盛り上がっている
間もなく5時と言うので閉店を告げると
全てのテーブルのお客様が会計を済ませお帰りになった
カエとイケメングループは一緒に店を出た
この後何処かの店でカラオケの続きをするのだろう
「で、あの後メガネの彼と更に仲良くなったの」
友達のノリコや他の男子たちとは別れて
カエはメガネの彼氏の部屋へ連いて行ったのだ
「とても綺麗に片付いた部屋だったわ
独り暮らしらしいんだけど犬を飼っていて
その子も私にとっても懐いてくれたの」
ボクシングをやっていると言う彼は
イメージとは程遠い部屋に住んでいた
途中のコンビニで買った缶酎ハイを飲みながら
そう言えばタエコの住んでいたアパートもこの辺だったと思い出したカエ
「此処って○○高校のすぐ傍よね
私の仲良かった女友達もこの辺りに住んでいたわ
でもね少し前に死んじゃったの」
メガネの彼は
「この下の部屋でも夏ごろ女性が亡くなったんだよ
中学生ぐらいの娘さんとダンナさんの3人暮らしだったんだけど…」
「もしかしてそのダンナさん、○○な感じだった?」
タエコの内縁の夫の特徴を彼に尋ねてみたカエ
「そうそう、死んだ女性も…」
言葉を失うカエ
何と彼の部屋はタエコの部屋の真上だったのだ
タエコは依存体質だった
やっと気の合う友達を見つけた
それがカエだったのだ
短い期間だったがタエコには頼れる友達がやっと出来た
自分の全てを曝け出して
自分の娘や同居男性にも会わせた
心の支えになってくれる友達
しかしある時から疎遠になってしまったが
きっと亡くなる間際までカエを慕っていたに違いない
「もっと優しくしてやれば良かった…」
カエは距離を置いてしまった事を悔やんだ
そしてタエコのために泣くのだ
それにしても何と言う巡り合わせ
きっとタエコは今でもカエに依存しているのだろう