さてさて山田池公園お目当ての花菖蒲園。開園期間は5月25日~6月25日の一か月間。
残すところあと1週間の時期に行きました。
この1週間くらい前に行った京都府立植物園でももう終盤だったのに、咲いているのかな~
入り口です。写っていませんが、沢山の人がいました。
で・・・ほぼ終わってました・・・
いえいえ、あきらめてはいけません。
よく見ると、ぽつぽつですが花が咲いていました。
この際ですから、残り花をしっかり観察しようではありませんか。
ということで、まずは花菖蒲のお勉強~
野生のハナショウブ(ノハナショウブ)はアヤメ科アヤメ属の多年草で、6月ごろに花を咲かせます。
アヤメやカキツバタと区別が難しいと思われていますが、一番簡単な見分け方は生えている場所。
・乾燥した場所に生えるのがアヤメ。
・水の中に生えるのがカキツバタ。
・半湿地に咲くのがハナショウブです。
あと、ハナショウブは葉の中央に葉脈がくっきり見え、花の根元が黄色くなります。
マイアルバムを探してみたら、2016年青森旅行に行ったとき津軽半島で撮った写真がありました。
少し分かりにくいですが、花の根元が黄色、葉の中心の葉脈が見えています。
2016/7 青森県津軽半島
江戸時代中期からハナショウブの品種改良が進められ、現在に至るまで5000種に及ぶ品種が作られているそうです。
(このブログでは、観賞用に改良された品種を「花菖蒲」と漢字で書きますね)
品種は大きく「江戸系」、「肥後系」、「伊勢系」、「長井古種」の4系統あります。
江戸系は、江戸時代中期に松平菖翁という方が品種改良に努めて生み出した系統です。
300に及ぶ種々の色や形の品種が作出され、それがその後の江戸系の品種の元となったそうです。
花の形は三英咲き、六英咲き、八重咲など様々。
屋外での育成を考えて改良したので、見事な群生美を見せるそうですが、残念ながら今回は時期が遅すぎました。
それでもいくつか江戸系の花が残っていたので、かき集めて載せてみますね。
山田池公園の花菖蒲園には江戸系と江戸古花の2種類があります。
どうも菖翁さんの時代から明治初期くらいの江戸系を江戸古花と言ってるようです。
違っていたらご教授くださいませ。
まずは江戸古花から・・・
最初はその名も小町娘。
たったの一輪でしたが、すっきしりた姿がいかにも江戸娘風で気に入りました。
これが三英咲きですね。
三英咲きとは、外花被片(アヤメ科は花弁ではなく花被片といいます)のみ大きいタイプ。
万代の波
こちらも三英咲き
長生殿
三英咲きですが、花被片がひらひら大きくて綺麗ですね。
小青空
こちらは大きな花被片が六枚見えるので、六英咲きですね。
王昭君
名前がいいですね。ちょっと傷んでいますが、キリっとスッキリしています。
沖津白波 3枚連続で・・・
一番沢山咲いていました!
こちらも六英咲きで、花弁が下がっています。
ここまでが古花です。
やっぱり江戸らしいスッキリ系が私は好みかな~
こうやって載せると沢山咲いているように見えますが、実際にはこんな感じで(笑)
突き当りの方に見えるのはアジサイ。
季節ですからね~
水に映るアジサイも綺麗です。
ということで、ここからは江戸系。
江戸古花をもとに、現在に至るまで多数の江戸系の花菖蒲が作出されているそうです。
そんな中からかろうじて花が咲いていたものをどうぞ!
小笹川
諏訪原城
青岳城
鳳凰冠
揚羽
いかにも江戸風の紫色。
ここまではどれも三英咲きですね。
この後の2種は少し趣が違います。
夢の羽衣
宿の桜
どちらも八重咲でふんわり綺麗です。
こんな品種も生み出されていることに驚きます。
あちこち見て歩いていると、花しょうぶ園の端まで来ました。
全体はこんな感じで・・・結構広いけれど、やっぱり花がない(笑)
ご参考までに、2016年満開時に行ったときの全景をどうぞ。
ついでにもう一枚。この時はライトアップを見るために夕方でかけ、夜まで粘りました。
今見返してみても気合入れてかなりの品種を撮ってたな~
明日は、残りの肥後系、伊勢系、長井古種をご覧いただきますね。
夜の写真の手前に沢山咲いている「津の花」も出てきますよ!
【撮影:2023/6/18 山田池公園】