なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

河原で見つけたちょいヤバ植物たち(オマケ付き)

2018-04-30 07:31:39 | 植物
一昨年くらいから宇治川堤防でちょこちょこ見かけるようになったこの花。



ハマウツボ科のセイヨウヒキヨモギです。
ヨーロッパ原産。

ごく普通の植物に見えますが、その正体は半寄生植物。
葉緑体を持ち光合成をする一方で、イネ科やマメ科の植物に寄生し、栄養分を取っていきます。

今年は明らかに沢山咲いている!



確かに近くにイネ科植物が生えているように見えます。


そして、寄生植物では有名な、ヤセウツボ。
これまで「見たことない~、うちの辺りにはない~」と言ってましたが・・・



何と、昨日お散歩に行ったアンテナショップ(のように、他では見られない帰化植物がみられる)山科川で見つけてしまいました。
なんでやねん。



思ったより綺麗だったんですけどね。
マメ科、キク科、セリ科などに寄生するらしく、この写真でも近くにアカツメクサ(マメ科)がありました。
こちらは要注意外来生物に指定されています。


そして、一番ヤバイのはこれ。



特定外来生物に指定されているオオカワヂシャ(オオバコ科クワガタソウ属)です。
ヨーロッパ原産で、繁殖力が強く、在来のカワヂシャと交雑することから指定されました。
水辺に生え、ここ宇治川では雨が降ったり、ダムの放流で水に浸かる辺りに沢山芽を出し、咲いていました。

 

綺麗な花で、沢山生えているので、つい持って帰りたくなるかもしれませんが、
ダメ、絶対!
お縄になっちゃいますよ~><


ちょっとシビアな投稿だったので、最後は癒しのオマケで・・・
堤防の春、見かけた鳥たちです。

ギシギシにとまるカワラヒワ。




羽を乾かすカワウ。




ツバメ。お帰りなさい!



コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

嬉しい出会い~ツクバネウツギとヒメコウゾ

2018-04-29 07:54:54 | 植物
テンションあげあげの宇治川散歩、こんな花も見つけました。



ツクバネウツギ、でしょうか。
萼が羽根つきの羽のような形なので名付けられたそうですが、確かに・・・

蕾はこんな感じ。



花が大きいので、一瞬オオツクバネウツギかと思いました。
帰宅後調べたら、今回の花のように、萼片が均等に5つあるのはツクバネウツギとのことでした。
(オオツクバネウツギは萼片の一枚が小さいか、ないそうです。)

全体像です。




それと、こんな面白い花を発見!
それも結構何本も。



赤いウニのような花が不思議綺麗です。
これはひょっとして以前京都府立植物園の生態園で見たヒメコウゾ!

次に目に付いたのがこれ。



同じような花ですが、下のほうに違う形の花?蕾?

しつこくもう一枚。
こちらは下の方の花が花粉でパフパフです。



近くで花のアップが撮れました。
調べてみたら、雌雄同株で、赤いウニ状のが雌花、下の白いパフパフが雄花だとのこと。
なるほど! 前に見たときは雌花ばかり注目して、雄花は見逃していました^^;



ちなみに和紙作りの原料で有名なコウゾは、このヒメコウゾとカジノキの雑種とのことです。

ツクバネウツギとヒメコウゾ、どちらも自然下で見るのは初めてだったので、ちょっと興奮しました!
コメント (15)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小さい花、まだありました♪

2018-04-28 07:07:03 | 植物
宇治川沿い、林縁の花たち。
それほど珍しい花ではありませんが、まだまだ小さくて可愛い花が咲いていました。

うっかりすると見逃しそうな花たち。
できるだけ自然の姿を紹介したいと思います。

トップバッターはこの子。
何の花でしょう?



ハコベの花のようですが、5本の花柱が見えます。
これはウシハコベですね!
ナデシコ科。
10枚花弁があるように見えますが、1枚ずつが切れ込んでいるだけで、じつは5枚です。
ミドリハコベは良く見るのですが、ウシハコベはあまり見かけません。
他のハコベ類に比べ、段違いに葉が青々と逞しいです。


(冬の間から青々茂っていた葉)


そのミドリハコベも咲いていました。
こちらは花柱が3本です。
コハコベよりは大きいですが、ウシハコベに比べると大人しく見えます。




お次はキンポウゲ科のヒメウズです。
いたるところに生えていました。
どれもうつむいて咲いているので、なかなか顔を撮れず。



花の部分だけ無理やりトリミング。



実になっているものも結構ありました。



石垣に這うヒメウズたち。




こちらはお馴染みキュウリグサ。
どこにでも咲いているキュウリグサですが、山の中で咲くキュウリグサは一味違う。
ムラサキ科らしい上品な美しさ。
空色と黄色の取り合わせが爽やかで、くるんと丸くなった花序も素敵です。
さそり状花序と言うそうですが・・・




近くに咲いていたこちら。
キュウリグサに似ていますが、丸まっておらず、花の中央の王冠のような部分が白い・・・
これがひょっとしてあのハナイバナでしょうか。



小さすぎて写真はこれが限界です。


そして、いたるところに生えているこちら、ヤエムグラ(アカネ科)です。
よく見ると、地味~な花が咲いていた!



丸い実になっている株も。



これ、千切って投げたら、すごく引っ付くんですよね。
ついイタズラしたくなってしまいます。










コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新緑シリーズ(3)~アカメガシワ

2018-04-27 05:48:53 | 植物
新緑だけではなく、赤い芽が楽しめる木、アカメガシワ(赤芽槲)、トウダイグサ科。

上流のつり橋付近で真っ赤な新芽を沢山見かけました。








もう少し経つと、周りの葉は緑になり、こんな感じに。




空をバックに。




何度か登場させているアカメガシワ。
野山のほかに、空き地や溝蓋の隙間などからもどんどん生えてくる「パイオニア植物」です。
じつは数年前、じいちゃんちの玄関先にも、知らない間に1本生えていました。
すぐに切られてしまったので貴重な記念写真です。




アカメガシワは身近なだけではなく、利用価値が高いことでも知られています。
樹皮は煎じて胃薬に、葉は乾燥させてお風呂に入れるとあせもに効き、果実は駆虫剤になるそうです。
さらに、若葉はゆでて和え物などにできるとか。
いわゆるトウダイグサは毒草ですが、アカメガシワはかなり優れものですね^^

下流のほうにも沢山生えていました。



ラストは、同じく、どんどん勝手に生えてくるセンダンとのツーショットです。



夏には花が、秋には黒い陀羅尼助のような実がなり、鳥たちが沢山集まってきます。
その頃にまた・・・


コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

林縁のケシ科たち

2018-04-26 05:51:28 | 植物
一見草が適当に生えているように見える林縁・・・
よく見ると、植物たちの宝庫です。
そこには、こんなケシ科の花たちが・・・

そこここに咲いていたこんな花。
遠目には色が少し薄くなったムラサキケマンにように見えたのですが、なんとなく違う・・・



ひょっとしてこれは・・・
針金の上に細い魚をくっつけたような、かのジロボウエンゴサクではないですか!

次郎坊延胡索。
湿った林縁に生息する、という植物図鑑の記載どおりの場所に咲いていました。

あっちにも・・・



こっちにも・・・



ジロボウエンゴサクというのは変わった名前ですが・・・
昔紀州ではスミレを「太郎坊」と呼び、スミレとこの花の首を引っ掛けて引っ張って勝負したことから、「次郎坊」と名付けられたとか。
なかなか想像できない由来ですね。


おや、白っぽい花もありました。
よく見ると、ジロボウエンゴサクの苞葉(卵型)と違い、苞葉にギザギザがあります。
こちらは、ヤマエンゴサクのようです。



ヤマエンゴサクといえば、去年5月に行った伊吹山で色々な色変わりを見ました。



        

                

今回白い花を見つけ、フルラインアップとなりました^^


ルンルン歩いていると、また紫の花を見つけました。
今度こそ、ムラサキケマンです。



少し花期には遅かったのか、花は萎みかけ、ほとんどがこのような実になっていました。



こちらは結構あちこちで見られますが、このような薄暗い林縁で咲いていると上品で綺麗です。




いかがでしたか?
普段みられないラインアップでしょう。


「ケシ科だったら、私を忘れないで~~」
あれ、だれか追いかけてきましたよ。



じつは一番沢山咲いていたケシ科は、このクサノオウ。
折ると黄色い汁を出すので「草の黄」、皮膚病に効くので「瘡の王」などの説があるそうです。
毒草ですが薬にもなる、ケシ科ならではの、このクサノオウも、仲間に入れてくださいね^^

コメント (13)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする