なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

宇治川の6月~地味だけど面白い

2018-06-30 08:27:09 | 植物
宇治川の河原には、この時期ならではの植物、あまり他では見かけない植物など・・・
一見地味ですが、捨てがたい魅力を持つ植物が沢山ありました。
今日はそんな花たちを一挙公開です。

その1.カワラマツバ(アカネ科ヤエムグラ属)



夏の河原でよく見かける植物です。
アカネ科とは知りませんでした。
でもアップの花を見ると、花つきはいいですが、ひとつずつの花はヤエムグラに似ているかも・・・




遠めにもモクモクと白く咲いている花がよく目立ちました。



                     名前の由来は、葉が松葉のようだから。

                     


その2.

空に向かって伸びる蕾。
何の花でしょう・・・



葉を見ると分かりました。
アキカラマツ(キンポウゲ科アキカラマツ属)です!



なかなか花の時期に出会えないんですよね。
マイアルバムには一昨年京都府立植物園で撮った花の(ピンボケの)写真が残っていました。
この写真は8月下旬ですが、、7月下旬の蕾の写真がありましたので、かなりおっとり咲く花ですね。



葉ではなく、花の形から「カラマツ」の名が付いたようです。
次に行ったときに花が咲いていないかぜひ確認してみようと思います。
なお、アキカラマツは民間薬として健胃・整腸に用いられるそうです。
Wikipediaの説明では、「アルカロイドを含み、あまりに苦いので胃腸を刺激して・・・」だそうで、あまり飲みたくないです。


その3.アレチギシギシ(タデ科ギシギシ属)



ギシギシに似ていますが、細身で赤い実が綺麗です。
ヨーロッパ原産の帰化植物です。
本家のギシギシは黒く立ち枯れていましたが、こちらは今が最盛期。




その4.コゴメバオトギリ(オトギリソウ科オトギリソウ属)

この写真を撮る1ヶ月くらい前から、堤防沿いの道を車で走っているとき、この黄色い花が気になっていました。
やっと撮れたときには、ほぼ花は終わりかけ。



こちらも、ヨーロッパ原産。
セイヨウオトギリの仲間だそうで、葉が小さいことから「小米葉」と付いたそうです。
花のアップはこちら。花の縁に黒い点がありますね。




最後は、先月もご紹介した、ネナシカズラ(ヒルガオ科ネナシカズラ属)。
花が咲いていました!



種が出来かけているものも・・・



そういえば、ネナシカズラには根がありませんが、種からどうやってこの状態になるのか。
気になって調べて見ました。(といってもWikipedia見ただけですが・・・^^;)

種は普通に発芽して根があるそうです。
そのうち、茎を伸ばし近くに宿主となる植物があれば、寄生根を出して宿主の維管束に差し込み、そこから栄養をとるとのこと。
その時、元の根は枯れます。
そしてどんどんと増えてラーメン状に・・・
ひと月前よりも明らかに増えているような。


             
                         

気になったのが、前には見られたイシミカワが見えなくなっていたこと。
ひょっとして、ネナシカズラに養分吸い取られて枯れちゃったのでしょうか。
周り中の植物の養分吸い取って、元の植物がなくなったら、ネナシカズラも全滅すると思うのですが・・・
そもそも、寄生する植物を選り好みすることはないのか・・・

う~ん、まだまだ知らないことが多すぎます。









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宇治川の6月~ピンク色の花たち(2)

2018-06-29 05:55:53 | 植物
今日は少し上流、天ヶ瀬ダムまでの流域で咲いていたピンクちゃんたちです♪

イチオシはこれ!



コマツナギ?
それにしては、大きすぎ。



こちらは、中国原産のトウコマツナギ(マメ科コマツナギ属)。
在来種のコマツナギとそっくりですが、サイズが明らかに大きく、花付きも豪快です。
別名、コダチコマツナギ。

写真にもあるとおり、天ヶ瀬吊橋のそばに、何本も並んで生えています。
マメ科なので、細いマメのような実がなるようですが、まだ確認したことはありません。

山側にも何本かあり、誰かが植えたのか、自然に増えたのか不明です。



                           


お次はこちら。
このときはまだ咲き始めのネムノキ(マメ科ネムノキ属)。



遠目に見ているときは、萎んだ花があるのかと思っていましたが、咲き始めはくしゅくしゅと縮んでいるようです。
それが証拠に、この時期はまだ蕾もイッパイ!




木本の最終は、ハギ(マメ科ハギ属)。
気の早い花が少し咲き始めていました。
何ハギかは分かりません。自生かどうかも不明です。



お気づきでしょうが、木本で咲いていたピンクたちは、全てマメ科でした。
偶然でしょうが、こうやって並べてみて驚きました。



後半は草本です。
まずは、朝霧橋の近くの川辺でキラキラ光っていたこちら。



ハゼラン(ハゼラン科ハゼラン属)です。

花が咲いていないときの丸くて赤い蕾を花火にたとえて、「ハゼラン」という名前が付いたとか。
午後3時頃から数時間だけ咲くので「三時花」の別名も。
この写真を撮ったのは14時15分くらいでしたが、花が咲いていてビックリです。
自宅の溝蓋植物園にも沢山生えており、掃除のたびにポキポキ折ってしまっています。



葉は少し多肉質。
Wikipediaによると、セイロンホウレンソウの別名があり、熱帯では野菜として食べられるとか・・・
初めて知りました。
でもそんなに大きい葉じゃないので、よほど沢山集めないと味分からないかも。

<ご参考> 自宅のハゼラン。葉の感じわかりますでしょうか。


(2016/6末撮影)


お次は、ムラサキカタバミ(カタバミ科カタバミ属)。



あまりにもありふれた花ですが、林間に咲いている花は少し柔らかく上品な趣。
まるで森の花束のようです。




最後はこちら。
思いっきりピンボケな上、ピンクではなくて紫色なので迷いましたが、初見なので載せちゃいます。



その名は、ムラサキニガナ(キク科アキノノゲシ属)です。
最初、その大きさを見て外来種かと思いましたが、れっきとした国産の花。



偶然、この前に行った大阪市大理学部附属植物園の林でも見かけました。
出会うときは何度も出会うんですね~

揺れて揺れて写真はヒサンでしたが、「はじめまして」は嬉しいです^o^







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宇治川の6月~ピンク色の花たち(1)

2018-06-28 05:54:35 | 植物
ここ数日来、宇治川で見た植物をご紹介していますが、撮った写真を確認したところ100種類程度ありました。
とてもじゃありませんが、全部載せるのはムリ。
というわけで、とりあえず、その中からピンク色の花たちを2回に分けて載せてみたいと思います。

今日は1回目、下流の河原で見た花たちです。
一昨日投稿したハナハマセンブリ以外にも、沢山のピンク系の花が咲いていました。

その1:アカツメクサ(マメ科シャジクソウ属、別名ムラサキツメクサ)



堤防の常連さん。
その花期の長さには驚かされます。
例によってマイアルバムを見ると、3月と秋(9~11月)以外は、写真がありました。
ヨーロッパ原産で、シロツメクサ同様、明治に牧草とともに入ってきたみたいです。
アップで見ると、一つ一つの花がマメ科であることがよくわかります。



白から薄いピンク、赤に近いピンクまで色変わりが多く、楽しめます。
こちらは薄めのピンク。




その2:メハジキ(シソ科メハジキ属)

メハジキ、オハジキ、ハジキ・・・以前こんなフレーズで投稿したことが・・・^^;



去年は7月に沢山見かけました。
今年はまだ咲き始めでしょうか、一箇所だけ数本咲いているのを確認しました。



シソ科特有の唇形花で、花の隙間から長い葉が出ているのが特徴的。
全草を乾燥させたものは益母草(やくもそう)といい、産後の止血、月経不順、めまい、腹痛など、婦人科の症状に効くとのことです。



成長すると高さ2mにも達するとのことで、そういえば昔撮った「見上げるメハジキ」の写真が・・・


(京都府立植物園、一昨年7/23撮影)


その3:ヒルガオ(ヒルガオ科ヒルガオ属)

先月、まるで園芸種のように美しいヒルガオを投稿しましたが、今月は・・・
なんか、食べられてる!



ちなみによく似たコヒルガオとの違いは・・・

ヒルガオ:葉の基部に張り出しがない。花柄にひれがない。
コヒルガオ:葉の基部に張り出しがある。花柄にひれがある。

ということですが・・・自分の写真を見返してみても、全然わからん!
気合が入らない写真を撮ってしまい、まことに申し訳ございません。
来月もう一度みつけたら、今度はちゃんと撮ってきます。

ちなみに、先月の美人ヒルガオはこちら。
葉の特徴から見て、ヒルガオですよね。




その4:アレチハナガサとヤナギハナガサ(クマツヅラ科クマツヅラ属)

分かっているつもりでいましたが、よく分からなくなってきました。

アレチハナガサ(多分)



ヤナギハナガサ(多分)



ではこれはどちら?




松江の先生のサイトで見分け方を見てみると、

アレチハナガサ:花が少なくて小さい。葉は茎から直接付き、毛は少ない。
ヤナギハナガサ:アレチハナガサより花が多い。葉は茎を抱き、毛が多い。

とのことですが、例によって、花ばかり撮って葉の写真がない!
ということで、確認のため、今度行ったときに葉を見てきます。


その5:ゼフィランサス!?(ヒガンバナ科タマスダレ属)



よく分からないのですが、そうですよね?
誰かが捨てた球根から咲いたのでしょうか。

こんな感じで荒地に生える花。




いかがでしょうか。
明日は、上流、天ヶ瀬ダム方向で咲いていたピンク系の花をご紹介します^^


















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宇治川の6月~ホタルブクロとオカトラノオ

2018-06-27 05:53:09 | 植物
昨日は下流側の河原で見た群生をご紹介しましたが、今日は天ヶ瀬ダムに向かう上流側で見た植物です。
それほど珍しいというわけではありませんが、久しぶりに自生を見たのでテンション上がりました。

その一、ホタルブクロ!



キキョウ科ホタルブクロ属。
前にホタルブクロの色の地域差が話題になったとき、関西では白いホタルブクロがわりとその辺に普通に生えてますよ~
というコメントをしました。
今年も、川沿いの道路沿いの林縁で、ホタルブクロを見つけました。

山肌に生えている株もあったので、しゃがまなくても顔を覗くことができました。



気をつけて見ていると、結構沢山。
枯れた花が混じっていたり、周りをイラクサ科で取り囲まれていたり、「芸術的な写真」は困難でしたが、自然な感じを分かっていただけるでしょうか。



                            


その二、オカトラノオ!



サクラソウ科オカトラノオ属。
最初に見つけたのは蕾でした。
京都府立植物園では見ていましたが、やっぱり散策中に見つけると感動します。
アップで見ると、一つ一つの花が美しい。



                            


先月あれほど咲いていたユキノシタはどうなったでしょう。
すこしくたびれてきていましたが、まだまだ健在でした。






その他にも、ヒメコウゾの実が熟して赤くなっていたり・・・






まだいるよ~とアピールしているクサノオウなど。




最後はみなさんにお伺い。
この赤い実、何の実かご存知でしょうか。
最初バライチゴかと思ったのですが、「無毛」とあったので、違うなと・・・
気になって夜も寝られません・・・



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宇治川の6月~ハナハマセンブリとヒメジョオン

2018-06-26 05:54:00 | 植物
今回宇治川の河原で一番印象に残った植物は2種類。
びっくりするくらい沢山花が咲いていました。

まずは1つめ。
ハナハマセンブリです。
リンドウ科シマセンブリ属。



マイアルバムで確認すると、宇治川で初めて見たのは2015年6月初旬でした。
その翌年福知山に遊びに行ったときにコンビニの植え込みで沢山咲いているのを発見。
さらに翌2017年には今回と同じ場所で7月にも沢山見た記録があります。
地中海原産の帰化植物で、20年くらい前に入ってきて、徐々に勢力拡大中のようです。
今回は左岸を中心に大量に咲いていました。
背が低く、他の草に埋もれてしまって写真では目立たないのが残念ですが、こちら藪漕ぎエリアで発見。
河原など、少し湿った場所が好みのようです。



横顔も素敵です。



花のアップ。ちょっと分かりにくいですが、花の中央が白くなっています。



濃淡のない鮮やかなピンクは一度みたら忘れられません。
庭に植えられていても全然おかしくないと思います。


さて、2つ目はお馴染み、ヒメジョオンです。
キク科ムカシヨモギ属。



ハルジオンとの違いは散々語られていますが、
・花期の違い(ハルジオンは春、夏になっても咲いているのはヒメジョオン)
・茎の違い(ハルジオンは茎が中空、ヒメジョオンは中実)
あとは、ハルジオンの方が花(舌状花)が細くて繊細、ヒメジョオンは少し短めでかっちりした印象です。

こちらも藪漕ぎエリアで見事な群生がみられました。



クズにからみつかれながらも咲いていた花は、少し青みがかっていました。



今回行った先々で咲いているのを見かけました。

上流の山エリアにも・・・


                     対岸にも沢山・・・
                     

いかがでしょうか。
ヒメジョオンとハナハマセンブリ、摘んで花束にしたら、とっても綺麗だろうな~♪






                            



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