霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

スキー場

2008年02月04日 23時14分33秒 | 雑学
ごきげんよう諸君。いかがお過ごしかな。私は明日から色々と自由な身になれる為ほっとしているところである。まぁ、三月の頭に進級したかそれとも退学処分かが通告されるまではあまり自由ではないと言えばそうなのだがな。多分進級できたとは思うんだが。

さて、溜めていたネタも少々尽きてきたなーと思っていたのだが、なかなか面白いニュースを拾った。外国人が「日本に長く居すぎてしまった」と実感するのはこんなときという奴だ。思わず全文読んでしまった。多分ここでいう「外国人」は米国人が多いのだろうが、面白い話である。

んで、このニュースの中でも特に気に入ったのが5番の奴だ。


5.初めてのスキーで、新品のロシニョールの高性能なスキー板を持ち、
エアロダイナミックスなスキーウェアとそれに色のマッチしたゴーグルを
装着して登場し、雪かきをしながら転げ落ちていくとき


「あるあるwww」と言わざるを得ない。

日本という国は基本的に温帯なのだが、亜寒帯から亜熱帯にわたって南北に広がっておる。つまり、北海道の様に雪が降るところもあれば、北海道の様にゴキブリが生息していないところもある訳だ。

んで、新潟とか東北とかに生まれ育った人なら雪に慣れ親しんでおると言うか、毎年雪を見る度に萎える(滋賀県あたりならともかく、ガチの雪国は降るたびに雪かきで死亡する)訳で、スキー程度は造作もなくこなす。

だが、雪国というのは残念ながら田舎である。狭い狭いと五月蝿い日本において土地が余って仕方がない北海道とかなのだ。一方、都心と言おうか何と言おうか、発展しているのは関東とか関西であり、滅多に雪が降らない。降る事は降るのだが、ウィンタースポーツが可能なほどには降らない。

んで、ウィンタースポーツというのは金がかかる。例えば、防寒装備。ただでさえ零下十度とかが普通の場所が舞台だというのに、山の頂上に登ったりするのだから相当寒い。私はここ何年か滑っておらんが、零下三十度とか割とよくある。それで風が吹けば体感温度は下がるし、スキーというのは意外と速度が出るものなのだ。普通に滑っていても、時速60~80kmぐらい出てたりする。となると、風速冷却による凍傷も懸念される。

であるからして、それこそ南極探検隊なみの防寒装備が要求されるのである。日本で一番寒い北海道旭川ですら、スキーウェアの防寒能力は過剰だ。そんなものをわざわざ買わなければならん。他にもスキー板やら何やらとにかく金がかかる。リフトだって有料である。とにかく金がかかるのだ。

となると、雪国で生まれ育った訳ではない人でウィンタースポーツをやるとなれば、金持ちとは言わんがそれなりの収入、地位のある人でなければならない。つまるところ、首都圏とか大阪とかの人がスキーとかをやりに北へ向かう事になる訳だ。当然、スキーの技術などゼロ…と言うか、雪の存在そのものを珍しがる状態である。


で、雪かきしながら転げ落ちる訳である。


ところで、私は幼稚園にいた頃からずっとスキーをやっておった。自慢ではないが、検定も年齢制限のある奴以外は全部受かっておる。雪国暮らしではない一般人の中ではそれなりの腕前だと思っておるが、しかし弱点が一つあってな。

本州のスキー場が大嫌いなのだ。五万十万ケチって長野とかに行くとか絶対に嫌だ。何が何でも、北海道のスキー場でしか滑りたくない。それぐらい嫌いということだな。

何でそんなに嫌いって、危険なのだ。まず、亜寒帯である北海道と違い本州は温帯である以上あんまり雪は降らんのだ。雪かきとかしないといけないぐらいには降るが、かといって山という山地面という地面あらゆる場所が雪で埋まるほどには降らない。よって、コースとなる雪の地面の上に草や木が顔を見せていたり、甚だしい場合には岩石が露出してたりする。

スキーというのは一般的には『滑る』ものだと思われているが、実際は滑り落ちるものだ。何せ普通に流してても時速60kとか平気で出るぐらいだからな。そんなものであるから、草を踏んだだけでも支障が出る。

スキー板は、基本的に刃である。両端に長い包丁をくっつけた板だと言えばわかりやすいかもしれん。その包丁が雪を削りながら滑っていく訳である。そんな訳だから、草でもズレるし、石でもふんずけた日には黒板を爪で引っ掻いた様な音とともに転げ落ちるという事態になる。ビンディングの設定を一歩間違えたら骨折、場合によっては蜘蛛膜下出血でリアルに死亡という事態になる。

また、気温が高いのも良くない。雪が降って積もっても、それが雪でなくなったら危険だ。何を言いたいかと言うとだな。

降雪→雪積もる→晴れの日で気温高くて雪一部溶ける→夜は寒いから氷になる

雪でできている筈のコースが氷でできてしまうという事になる。スキーではなく超高速急角度スケートである。あんまり感覚としては判らんかもしれんが、人間にとっては、角度が40度もあればもう垂直と変わらん。30度ですらかなりの急角度なのだ。垂直にしか見えないぐらい角度のある斜面をスケートで行けと言われたら、普通絶対嫌がるだろう。

まぁ、一応、超絶危険スケートリンクと化したスキーコースも慣れればどうにかならん事はない。雪を削りながら滑る事にコツがある様に、氷を削りながら滑る技術にもコツがあるのだ。

しかし、氷の上に雪がのってしまうと死亡である。何せ、外見上は新雪だ。しかし実際に突入すると、新雪など簡単に吹っ飛んで(新雪は軽い)氷が頭を出すという状況に陥る。危険極まりない。




そんな訳で、私は本州でスキーをしたくないのである。


まぁ、一番大きい理由は指導教官が悉く腐ってることなんだがな。本州スキー場のスキー学校の指導教官でまともな奴見た事無いぞ。