霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

私の小説感その3『小説の特性』

2009年11月13日 14時57分28秒 | 日記
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。font color="red">ようやく受験勉強はじめた霧島である。今日はあんまり余裕がないからすぐに本編に行こう。



先日、小説の表現能力の限界についてちょろっと述べたな。それでも私が小説を書くのは、まぁ判りやすく言えば劣っているが故に優れているところというのも存在すると考えるからである。

典型的な例がゲーム音楽である。ゲーム創成期からSFCは全部ピコピコ音声だった訳である。まぁ正確に言うとPSとかSSもピコピコ音なんだけどな。これは、音声ファイルというものが死ぬほど重いのが原因である。

今でこそ音なんぞより動画の方が遥かに重い訳だが、SFC時代とかは動画なんてほぼ論外であった。大体、ROM(ゲームソフトのカセットとかディスク)に入る容量は相当に限られておった。PS2はDVDだから4.7GB=4700MB(片面一層)なのだが、これがPSになると約600MB、一方SFCは33MBである。一応初代テイルズオブファンタジアが40いってるらしいが…

これでは、ROMに入れられる情報というのは限られてくる。今みたいに演奏した楽曲を録音してmp3なりに圧縮、それをROMに放り込んで流すなんて論外である。そもそも当時は音声圧縮技術も未熟であり、一曲収録したらそれだけでROMが埋まる。故に、BGMなり何なりの楽曲を作成、再生するには別の方法が必要になってくる。

で、そこで登場してくるのがピコピコ音だ。これは、ソフトではなくハード、PSならソフトのCDディスクじゃなくてPS本体に録音するものである。いちいちソフト一つ一つに音を録音しようとするのが悪いのであって、ハードに録音しといてその時々にこれを鳴らせ、あれを鳴らせ、とやるのだ。で、このハードに録音された音の鳴らし方一つ一つを譜面にして作曲したのが、SFCとかの音楽の正体なのだ。

当然、利用できる音は非常に限られてくる。現実世界との差は果てしなく大きい。何せ鳴らせるのはピコピコだけだからな。


ところが、このピコピコ音、神曲を大量に生み出したのである。この方面では植松とかイトケンが有名だな。SFC~PS過渡期には特定の音源をソフトに録音したのも増えたが、基本的にはピコピコ音だ。

勿論、現在でも神曲は沢山ある。いい意味で掃いて捨てるほどある。だが、ピコピコ音時代はピコピコ音時代で独特の良さがあるのもまた事実なのだ。と言うか、ロマサガ3とかピコピコ音の原曲を元に編曲して有名オーケストラに演奏させたものもあるんだが、正直原曲のがいい。

このピコピコ音楽と現在の(と言うか普通の)音楽の拮抗は何処から生まれてくるのだろうか。私は、勝手ながらこう考えておる。前者は限界が低く、後者は限界が高いからとな。

ピコピコ音の限界が低いのはもう説明する必要はなかろう。一方現在のゲーム楽曲はどうか。現代ゲーム音楽の基礎を作ったのは、やはりFF7というべきであろう。聖剣伝説3のように実際の音を一部録音したゲームもあったが、ゲームにおいて初めて生の音楽を効果的に使ったのはFF7である。実を言うと、まぁさっきも言ったが、PSも実はピコピコ音楽なのだ。

PSでは単純にROMの容量が激増したから今でいうmp3ファイルみたいなんかを入れる余地が出たんだが、なんだかんだと言ってもやっぱり容量は足りなかったのである。特に3Dモデルとかの画像系データが重くてな。ただ、PSはSFCとかと比べて収録されているピコピコ音が遥かに多く、また電子音くさくない音に改良されているのだな。

だからPSに進化したから一気に変わったのではなくPS~PS2過渡期になってから切り替わったと言うべきなのだが、ここでFF7を取り上げるのはやはりラスボス戦曲の『片翼の天使』である。今までピコピコ音とドット絵に親しんできたプレイヤーにとって、オーケストラ(風)音楽とコーラスと共に3Dのセーファセフィロスが降りてくるというのは果てしなく衝撃的だったのである。

んで、それ以降はゲーム音楽もオーケストラとかJ-POPとかユーロビートとかまぁ私は音楽に詳しくないから分類はよく知らんが、いわゆる普通の音楽とか演劇や映画などで使われる音楽というのが次第に導入されるようになっていったのである。

特にPS2以降はROM容量の増大と共にピコピコ音を再生する必要がなくなった(何せ650MBから4700MBもしくは8540MBに増えた)から、それはもう夢のように詰め込めるのである。ちなみにPS3の規格であるブルーレイは片面二層で50GB、つまり50000MBであり、これを使い切った小島は流石である。

つうか、ゲイツ箱はブルーレイ非対応って…

まぁ落ち目のハードはどうでもいい。

んでまぁ、そんな訳で、特にPS2以降の現在のゲーム楽曲は、オルガンから三味線から人の声まで何でも使えるようになったのである。つまり限界性能が著しく上がったのである。飛行機で言えばプロペラ機とジェット機ぐらい違うものだ。にも関わらず、ジェット機と互角にやりあえるプロペラ機がいくらでもあるのである。これは何故であろうか。


私はこれを、さっき言った通り限界性能の差であると考えておる。そもそもピコピコ音は音の種類も少なく、音の質自体もあまりいいものではない。しかしながら、限界性能が低いということは同時にその限界性能を引き出すことが容易ということである。普通の音楽はこの逆で、限界性能が高すぎて性能の半分も引き出せないのである。

特に後者は、音源一つとっても無尽蔵にある。楽器の中でも西洋楽器のヴァイオリン系だけをwikiから拾っても、ヴァイオリン 、フィドル(ケルト音楽に於けるヴァイオリン)、ヴィオラ、チェロ、コントラバス(ヴィオール族にも分類される)、バロック・ヴァイオリン、中世フィドル、レベック、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラと色々ある。あ、全部読まなくてもいいぞ。

まぁともかく、私はこれが小説にも適用できると考えている。

小説というのは文章、更に言えば文字のみで成立するものである。文字以外のものを叩き込むことはできない。しかしながら、先日小説はエロゲに完敗と言ったが、エロゲはエロゲで絵、効果音、音楽、声といったものが使える反面、誰の絵を誰の声を使うのがベストなのか大変わかりにくいのである。と言うか、多分ベストなんてものそのものがないだろう。

一方、小説はそういった要素がない反面、文章のみに集中することができる。小説の生きていく道はここにこそあると思うのである。小説は、既に思想を語ったりするには時代遅れの技術である。大学で講義する方がいくらでもわかりやすく説明できるんだからな。パワーポイントとか使って。しかし、わかりにくいからこそ、限界性能が低いからこそ、劣っているからこそ可能になる独特のものがあるのではないかと考えるのである。

5 コメント

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Unknown (kk)
2009-11-13 15:03:23
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Unknown (ごてぃ)
2009-11-13 17:22:15
声は別に録音するとして、FF8の伴奏音楽はほとんど全て旧式のハチプロ音源(SC-88Pro)で作られているというのは、MIDI使いの間でよく知られている伝説だそうで。

あとオケ風のBGMとは別に、タイトーの変態的な音源設備を惜しみなく使ったZUNTATAなど、STGのサウンドチームの存在とか意外と見逃せないです。
大体テクノ系ですけど、ダライアス外伝やレイストームなどで移植も含めてもFF7より前に声付きBGMをPSで実現してますし、あまりにクオリティ高すぎてたまに「ゲーム音楽じゃねえよ」と批判されたり。そもそもテクノ系の音楽自体がゲーム音楽と相性が良いという。
ただ、その頃は既に格ゲーのせいでSTGが廃れ始めてたため今じゃあまり知られてないですけど。
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Unknown (霧島)
2009-11-13 18:18:00
おおう、STGはあんまり手出してないんで知りませんでした。海底大戦争と雷電ぐらいしかやらなかったからなぁ…実際STGはテクノが合うというかテクノが多いですよね。まぁ、知名度と言うかゲーム史上の話ということでひとつ。


売れれば正義さ!

…リアル鬼ごっこも正義になるか。



kkの方は一瞬ソースコードにしか見えなかったけど皆どんなもんでしょう。
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Unknown (シャドウブレード)
2009-11-14 02:50:00
先日は失礼いたしました。今でも更新する度に読ませていただいております。

ところで
>>PS2はDVDだから4.7GB=4700MB(片面一層)なのだが、これがPSになると約600MB、一方SFCは33MBである。一応初代テイルズオブファンタジアが40いってるらしいが…

とありますけどSFCの時代はバイトではなくビットで単位を表していたのではないのでしょうか?だからSFCROMは実質今の言い方でいうと4Mってところだと思っていたんですけど・・・。こちらの間違いでしたらスルーしてくださいませ。

あと小説頑張ってください。
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Unknown (霧島)
2009-11-14 16:38:05
>ビット
ものの見事にそのとおりでしたorz ファイナルファンタジー6の箱裏に「大容量30MB!!]ってでかでかと書いてあったのを勘違いしてたようです。いまROM確認したら最初期版が2.15Mだそうで…

>小説
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