俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

湯船

2014-09-01 10:17:17 | Weblog
 なぜ日本では殆んど故障をしなかった投手がアメリカで次々と肘を傷めるのだろうか。現在メジャーリーグには日本人投手が9人おり、その内4人が肘の手術を受けた。残る5人の内、ダルビッシュ投手と田中投手も肘の故障を抱えている。スプリットフィンガード・ファストボールの多投や登板過多が原因とされているが他の要因がありそうだ。
 先に本音を言えばアイシングが主因だと私は思っている。アイシングは炎症の予防になることから奨励されているが、炎症とは血行を良くするための生体反応であり、炎症を防ぐことは自然治癒力の妨害になると私は考える。
 しかし日本次投手は日本にいた時からアイシングをしていた。だからアイシングだけが原因ではない。生活習慣に副因を求めるべきだろう。
 日本人が渡米して生活習慣はどう変わるだろうか。誰でも真っ先に考えるのは食生活の変化だ。食習慣が変われば体質も変わり得る。しかし田中投手の場合、里田まいさんがしっかり食事をコントロールしている筈だ。他の投手についても食事には充分に配慮しているだろう。彼らのような高額所得者がアメリカのジャンクフード漬けになっているとは考えにくい。
 では何が違うのか?風呂ではないだろうか。アメリカではシャワーだけで済ませる人が多く、西洋式の狭いバスタブでは寛げない。日本の風呂のように湯船に浸かってのんびりできるような環境ではない。日本式の風呂の長所は全身を温めるということだ。
 動物に必要なのは暖かさだ。暖かくなければ動物は生きられない。恒温動物は自分で熱を作れるので多少の寒さになら耐えられるが変温動物は動けなくなる。
 中国医学は温めることを最も重視する。冷やすことは有害であり、食べ物も温かくなければならない。西洋医学でもカイロプラクティックなどでは温熱療法に積極的に取り組んでいる。多分カイロプラクティックの医師もアイシングを否定しているだろう。私の知る限りでは寒冷療法は、高熱時に頭を冷やすこととスポーツ医療におけるアイシングだけだ。
 温めるだけで動物の自然治癒力は高まる。温泉療法が有効なのは湯の成分ではなくただ単に温めることによる効果なのではないだろうか。今からでも遅くない。日本人投手はバスルームをリフォームして湯船を作って全身の血行を改善すべきではないだろうか。

朝日る

2014-09-01 09:41:19 | Weblog
 朝日新聞がまたやってしまったようだ。5月20日付け朝刊のトップで「原発所員9割 命令反し撤退」と報じたのは虚報だったようだ。
 この報道に真っ先に反論したのは例によって産経新聞で8月18日のことだった。この時点ではどちらの言い分が正しいのか分からなかった。どちらも都合の良いように摘み食いをしているように思えたからだ。しかし29日に政府が「吉田調書」を公開したことによって朝日新聞の報道が著しく偏っていたことが明らかになった。
 私は日本を救った英雄として吉田元所長を尊敬している。そんな吉田元所長でも必ずしも真実を語った訳ではなく一部においては自己正当化もあっただろう。しかし「吉田調書」について報道する記事でその内容を曲解あるいは改竄することは許されない。
 30日から31日に懸けて読売・毎日等が次々に「吉田調書」について報じた。これらを参考にして、改めて5月の朝日新聞の記事を読み直してみると、東電を貶めたいという意図が読み取れる。これが朝日新聞の常套手段なのだろうか。事実を忠実に伝えることよりも会社の意向に沿った記事に加工することを優先して大失態を演じた8月5日以降であればこんな「朝日った」記事は書けなかっただろう。奇しくもその大失態の原因になったのは「吉田証言」だった。
 虚言癖があった吉田某と吉田元所長を並べることは大変失礼なことだとは思うが、偶然とは言えブラックジョークのような話だ。「吉田証言」に基づいて世紀の大誤報をした朝日新聞が今度は「吉田調書」について世論操作を狙ったと思える記事を掲載したのだから何とも恥ずかしい話だ。
 中国には「水に落ちた犬を打て(打落水狗)」という諺があるが、朝日新聞には「打落水虎」というルールがあるようだ。政府であれ東電であれ橋下市長であれ、強者の弱点を徹底的かつ執拗に攻撃するのが朝日流だ。反体制的価値観を持つ者にとってはこれが魅力ではあるが、捏造を混ぜられては困る。 
 たまたま知ったことだが、朝日新聞は読者の投書欄の「声」で慰安婦問題を480回も採り上げていたそうだ。勿論殆んどが朝日新聞の意向に沿った投書だ。この480人は朝日新聞の記事に騙されて誤った意見を表明してしまった。恥晒しをしたこれらの人に朝日新聞は謝罪をしたのだろうか。あるいは朝日新聞の記事に踊らされて元従軍慰安婦と自称した元売春婦の損害をどう補償するつもりなのだろうか。