動物の免疫力や自然治癒力は数億年に亘る進化の賜物だ。たまたまそんな能力を獲得した種が世代を繋ぎ更に進化を遂げた。適応は進化を通じて獲得されるから、進化を促す状態がある程度長期間続かなければ新しい能力は定着しない。
動物は様々な変異を通じて進化した。現存する動物は総て適応体であり現在の環境に適応している。免疫力も自然治癒力もあくまでこれまでの環境に対する適応でありそれ以外の状況に対しては驚くほど無力だ。
例えば破傷風という感染症がある。無傷の状態であれば破傷風菌の侵入を許さない防疫機能によって防御されている。皮膚からも目や口からの侵入も容易ではない。しかし傷口から破傷風菌が侵入すれば忽ち危険な状態に陥る。外部にある時とは違って、一旦内部に入ってしまえばそこでの防疫力は余りにも無力だ。
傷口という言わばありふれた状況でさえ防疫力が無力化される。もし傷口が開いたままであれば破傷風菌以外の様々な病原体の猛攻を受けることになる。だからそれを防ぐために傷口は速やかにカサブタによって遮蔽される。免疫力はそれまでに侵入を許してしまった病原体とのみ戦いその残骸が膿になる。
傷口と同様に危険なのは消化器だ。毎日大量の異物を受け入れその中には病原体も含まれる。これを防ぐ第一関門が胃だ。胃からは胃壁まで消化してしまうほど強酸性の胃液が分泌され大半の病原体は死滅する。第二の関門は腸だ。腸には全身の6割を占めるほどの免疫細胞が集中しており、胃酸による攻撃を潜り抜けた病原体を総攻撃する。
動物の体はこうやって病原体の侵入を阻止しているが傷口からの侵入は比較的容易だ。もし自然治癒力が働かない傷口があれば病原体の侵入がフリーパスになってしまう。本来であればそんな異常事態は起こらない。進化を通じてそれは防止される。
野生動物に虫歯は無い。人類と家畜とペットだけが患う奇病だ。この原因は炭水化物であり、炭水化物だけが哺乳類の歯を破壊する。虫歯は動物の数億年に亘る進化史の中で一度も起こらなかった異常事態だ。だから当然、歯には自然治癒力など備わっていない。
虫歯だけが自然治癒されないからそれが病原体の侵入口になる。原因不明とされている病気の多くが歯原病なのではないだろうか。原因不明だからこそ不治の病となっている生活習慣病の多くが歯原病であるならこれは朗報だ。原因である歯を治療すれば結果である生活習慣病も治療できるということになる。虫歯からの病原体の侵入についての今後の研究に期待したい。
動物は様々な変異を通じて進化した。現存する動物は総て適応体であり現在の環境に適応している。免疫力も自然治癒力もあくまでこれまでの環境に対する適応でありそれ以外の状況に対しては驚くほど無力だ。
例えば破傷風という感染症がある。無傷の状態であれば破傷風菌の侵入を許さない防疫機能によって防御されている。皮膚からも目や口からの侵入も容易ではない。しかし傷口から破傷風菌が侵入すれば忽ち危険な状態に陥る。外部にある時とは違って、一旦内部に入ってしまえばそこでの防疫力は余りにも無力だ。
傷口という言わばありふれた状況でさえ防疫力が無力化される。もし傷口が開いたままであれば破傷風菌以外の様々な病原体の猛攻を受けることになる。だからそれを防ぐために傷口は速やかにカサブタによって遮蔽される。免疫力はそれまでに侵入を許してしまった病原体とのみ戦いその残骸が膿になる。
傷口と同様に危険なのは消化器だ。毎日大量の異物を受け入れその中には病原体も含まれる。これを防ぐ第一関門が胃だ。胃からは胃壁まで消化してしまうほど強酸性の胃液が分泌され大半の病原体は死滅する。第二の関門は腸だ。腸には全身の6割を占めるほどの免疫細胞が集中しており、胃酸による攻撃を潜り抜けた病原体を総攻撃する。
動物の体はこうやって病原体の侵入を阻止しているが傷口からの侵入は比較的容易だ。もし自然治癒力が働かない傷口があれば病原体の侵入がフリーパスになってしまう。本来であればそんな異常事態は起こらない。進化を通じてそれは防止される。
野生動物に虫歯は無い。人類と家畜とペットだけが患う奇病だ。この原因は炭水化物であり、炭水化物だけが哺乳類の歯を破壊する。虫歯は動物の数億年に亘る進化史の中で一度も起こらなかった異常事態だ。だから当然、歯には自然治癒力など備わっていない。
虫歯だけが自然治癒されないからそれが病原体の侵入口になる。原因不明とされている病気の多くが歯原病なのではないだろうか。原因不明だからこそ不治の病となっている生活習慣病の多くが歯原病であるならこれは朗報だ。原因である歯を治療すれば結果である生活習慣病も治療できるということになる。虫歯からの病原体の侵入についての今後の研究に期待したい。