20話後9回目の妄言
ジノのトリスタンにフレイア2号を積み込んだのは、トウキョウ租界の整備班である。整備班は本国からの命令でそうしたと信じている。しかし、真実は。
(兄上、なにを考えているのか)
ジノのトリスタンにフレイア2号を積み込めとの命令はジノの兄から出ていた。つまりは偽命令である。その上で兄はジノに「お前におもちゃをくれてやる。好きに使ってみろ」と連絡してきた。
その結果、ジノが選んだのは中華。これは好悪というより、必然的な選択だった。中華以外にブリタニアと対抗できる国はない。それはゼロだけでなく、この時代の共通認識である。
天子の婿うんぬんは亡命の条件というより、冗談だったのだが、もっとも意外な人物が後押ししてきた。
黎星刻である。
ジノとしては黎星刻が切りつけてくるか、殴り倒しにくると思っていたのだが。そしたら、殴り返すつもりだった。
(俺のスザクを傷モノにした罪はあがなってもらう・・・かっこよくそう言うつもりだったんだけど)
あの男はジノが考えている以上に大狸だったようで、今現在ジノは天子の部屋に出入り自由になっている。星刻がなにを画策しているのかジノにはさっぱり読めない。
もっともずっと後になってジノは気が付く。あのときの星刻は何も画策などしていなかった。ただ、信じていただけだ。
天子様ほどいとおしい、愛らしい方は他におられない。どんな男でもあの方を見ればあの方の愛らしさに心を奪われるだろうと。
星刻は単に自分だけを基準にしていた。
ジノのトリスタンにフレイア2号を積み込んだのは、トウキョウ租界の整備班である。整備班は本国からの命令でそうしたと信じている。しかし、真実は。
(兄上、なにを考えているのか)
ジノのトリスタンにフレイア2号を積み込めとの命令はジノの兄から出ていた。つまりは偽命令である。その上で兄はジノに「お前におもちゃをくれてやる。好きに使ってみろ」と連絡してきた。
その結果、ジノが選んだのは中華。これは好悪というより、必然的な選択だった。中華以外にブリタニアと対抗できる国はない。それはゼロだけでなく、この時代の共通認識である。
天子の婿うんぬんは亡命の条件というより、冗談だったのだが、もっとも意外な人物が後押ししてきた。
黎星刻である。
ジノとしては黎星刻が切りつけてくるか、殴り倒しにくると思っていたのだが。そしたら、殴り返すつもりだった。
(俺のスザクを傷モノにした罪はあがなってもらう・・・かっこよくそう言うつもりだったんだけど)
あの男はジノが考えている以上に大狸だったようで、今現在ジノは天子の部屋に出入り自由になっている。星刻がなにを画策しているのかジノにはさっぱり読めない。
もっともずっと後になってジノは気が付く。あのときの星刻は何も画策などしていなかった。ただ、信じていただけだ。
天子様ほどいとおしい、愛らしい方は他におられない。どんな男でもあの方を見ればあの方の愛らしさに心を奪われるだろうと。
星刻は単に自分だけを基準にしていた。
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