両王手13
天子の赤い瞳は泣いたあとを隠すのに役に立った。
鏡の前で神楽耶は天子の髪を漉いてきれいに結った。
「むかし、私は私の髪と瞳がきらいだったの」
気を落ち着けるためか、天子は唐突にそんなことを言い始めた。
「私だけがこの姿でみんな違うの。天子のしるしだって言われたけどそんなこと信じられなかったの」
「でもね、星刻が好きって言ってくれたの」
天子の髪は一筋の乱れも無くきれいに結えた。
女官の手を借りて一番華やかに見える衣装をまとう。これが自分達の軍服で、多くの人の前が自分達の戦場。天子はすぐにそれを理解し体得することになる。
天子の赤い瞳は泣いたあとを隠すのに役に立った。
鏡の前で神楽耶は天子の髪を漉いてきれいに結った。
「むかし、私は私の髪と瞳がきらいだったの」
気を落ち着けるためか、天子は唐突にそんなことを言い始めた。
「私だけがこの姿でみんな違うの。天子のしるしだって言われたけどそんなこと信じられなかったの」
「でもね、星刻が好きって言ってくれたの」
天子の髪は一筋の乱れも無くきれいに結えた。
女官の手を借りて一番華やかに見える衣装をまとう。これが自分達の軍服で、多くの人の前が自分達の戦場。天子はすぐにそれを理解し体得することになる。
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