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プロポーズ小作戦116

2010-01-02 14:11:49 | コードギアス
プロポーズ小作戦116

ご存じだろうか。2010年の日本の死刑の場合、最後のスイッチを押す刑務官は複数存在する。刑務官たちは自分のスイッチが死刑を執行したか否か知らない。当然死刑囚の遺族もそれを教えられたりしない。
この方法は扇が暫定総理に就任した後も継続していた。というのも扇は暫定政権がむやみに改革や変更をすべきではないとして、火急あるいは絶対に必要な場合を除き急激な改革を避けた。
この時期(2021/2/11)の世界でこのやり方は極めて珍しかった。
侵略国家ブリタニアの重圧から解放された世界はかっての栄光を取り戻そうとするEUや資源に物を言わせて勢力を拡げようとする中近東が幅を利かせ始めていた。どこの国も掲げるお題目は改革と平和の共存であった。では日本が素人支配の3流国と見られていたかというと、それは間違いである。
むしろこの頃世界は、日本を安定と安心を得られる唯一の国と見ていた。その証拠に日本への帰化希望者は世界のどの国より多かった。
そして、中華本国では公表されていないが、帰化希望者が一番多い国は中華であった。

そんな中華の現実的な支配者たる大司馬はつい先ほど人を斬ってきたばかりであった。これが何百人目になるのか数えるのも止めてしまった刺客。背後関係を部下達に洗わせた後、また見せしめとして一族郎党使用人に至るまで殺すことになる。
星刻だとて本心から『赤ん坊にいたるまで殺し尽くせ』と命じているわけではない。中華における星刻の権力は世界が見ているほどには安定していない。同族という基盤を持たない星刻は、どの勢力に対しても弱みを見せられなかった。
比較的安心できるはずの大司馬公館の中ですら、安眠できない。今の星刻にとって安心できるのはたった一か所。神虎のコクピットの中だけであった。