たまちはふ 神の心に したがひて 世を美しく せむとはたらけ
*美しくなりたいは、人間の宿業だとも言えるほど、重要な問題ですね。人はそのために生きていると言っても過言ではない。
しかしそれを間違った方法でかなえようとするひとのなんと多いことか。自分を美しくするために、美貌を人から盗み、自分にかぶせるようなことを、平気でしている人が今は多すぎる。
それは自分さえよければ人のことはどうでもいいという心ですから、美しいわけがない。そんな美しくない自分を生きていることが、実に苦しい。だからまた見栄えをことさらに磨き、自分を美しく見せる。服や化粧に凝り、ばかばかしいほどに自分をきれいに見せたがる。
そんな人間の姿を、わたしたちは苦い思いで見ています。本当の人間の美しさはそんなものではないからです。
神の与えてくださった本当の自分を、まじめに生きていくだけで、人は美しくなれるものなのですよ。それはほかには決してない自分だけの美なのです。美しいことをしていけば、自分は美しくなっていく。その美しいこととは何なのか。
自分のわがままを抑えて、みなの幸せのために生きることです。みなの幸せを願う神の心に従い、社会を美しくするために、自分を生きることです。
自分の見栄えは控えめにし、人を美しくしてあげることです。そうすれば、人は互いを照らし合って、皆で美しくなることができます。
生前のかのじょが、自分の服はいい加減なのに、なぜあれほど美しく見えたでしょう。それはかのじょの愛が大きく、すべてを助けようとしていたため、あまりにもたくさんの愛がかのじょに集まってきて、かのじょを美しくしてくれていたからなのです。
愛はそのように、互いを照らし合う。
それは、見栄えを真似するだけでは、決して得ることのできない、愛の美しさなのです。