われならぬ われをてらひて 人の世の 栄えをもとめて いつはりを吹く
*「栄え」は「はえ」と読みましょう。
これは、ツイッターであるアスリートの写真を見ながら思いついた作品です。五輪に出ることがきまって、喜んでいる写真がネットに流れていたのですが。残念ながら偽物でした。
顔も体も霊的技術で作った偽物です。運動神経もほかの霊にやってもらっているのです。自分で努力して勝ち得たものではない。自分で努力しているものならあるはずの人格の厚みというものがまるでない。まるで風船のようにふわふわ浮いているような目つきをしている。
その目つきから勉強のできていない未熟な魂であることがわかるのに、自分を偉いものと思い込んで、堂々と誇らしげな顔をしているのが、いかにも滑稽だった。こんな人間はもう、簡単に見抜くことができるでしょう。
今の時代、目立つところに出ている人間はみんな、そんな偽物ばかりです。人から美貌やいいものを盗み、自分の人生を勝手に書き換えて、いい目を見ようとする。
オリンピックはそういう偽物たちのための、壮大なショーと言えましょう。馬鹿のために見栄えのいいステータスを生むためのいやらしい舞台です。描き出されるドラマの裏には、馬鹿どものたくらみがある。
馬鹿どもに栄光の人生を食わすために、馬鹿どもはあらゆることをしている。
本当の自分ではない自分をかぶり、いかにも自分はすばらしい人間であると衒いながら、この世の栄光を求めて、嘘ばかり吹いている。
今の世界は、そんな偽物たちの跋扈する世界なのです。