クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

マーラーの交響曲第9番 ニ長調 ウーヴェ・ムント/京都市交響楽団

2007年04月26日 04時17分34秒 | 交響曲
今日は大曲、マーラーの交響曲第9番 ニ長調。

ウーヴェ・ムント指揮京都市交響楽団の演奏。
2001年3月、京都コンサートホールでの録音。Arte Nova 原盤。
新品激安600円。新居浜のタワーレコードのバーゲンで購入したもの。

いやはや、マーラーの9番が600円で聴けてしまう、凄まじい時代。
演奏は京都市響の頑張りもあって、なかなか立派。佳演といっていいんじゃないかと思う。

第1楽章のテンポは速め。ドロドロせず、立ち止まりもせず、スーッと進んでゆく感じ。もう少し、ためらいがちの進み方の方がいいかなとも思う。
(ただ、コーダに入るとグッとテンポが落ちて、失速する感じ。止まってしまいそうなほどの遅さ)
弦楽セクションは、もう一歩かなという感じ。音色のニュアンスが乏しい。録音のせいか、音が少しザラつくところが惜しい。ライヴ録音なのだろうが、これでアンサンブルがビシッと決まると、ツルツルした輝きが出てきそうな演奏。

第2楽章のレントラーは、着実な歩み。ここも速めのテンポ設定で、サラサラと進んでゆくところがある。淡々とした中に、味わいも感じられるのだが、少々薄味。上品な味付けといった感じかな。
管楽器はバランスよく鳴っていて、これは好調。

第3楽章ロンド・ブルレスケは快速。速い速い、どんどん進んでゆく。
進むというより、何ものかから逃げてゆく感じ。遁走曲と言っていいかもしれない。
マーラーが感じていた死への恐怖、それからの逃走だろうか。音楽の軋みもイイ。この楽章では、楽器の間から悲鳴を聴きたいと思う。ムントの解釈は、軋みを立てながら逃げてゆく。弦や管の高音域に、その悲鳴を聴くような感じ。素晴らしい演奏と思う。

終楽章は、うん、やはり良い。曲がスゴイ。いつ聴いても、この終楽章はスゴイ音楽だと思う。マーラーは凄まじい音楽を書いたものだと思う。
京都市響は大健闘。ラストの壮絶な弦楽合奏に向かって、ひたひたと進みながら緊張感を高めてゆく。木管の侘びしさもたまらない魅力。
そして、感動的な終曲。ああ、絶品。

プロオケといっても、東洋の島国の、地方オケ。それがここまで素晴らしい9番を聴かせてくれるのは、素晴らしいことだと思います。
日本はエエ国やと思います。


新緑が眩しいくらいの良い季節になりました。
連休前です。大阪の息子たちも間もなく帰ってきます。
親戚も集まります。墓の修繕も済んで、納骨の準備も出来ました。
週末は亡父の満中陰法要であります。




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