クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ドホナーニ/クリーヴランド管のシューマン  交響曲第4番 ニ短調 作品120

2011年05月29日 04時30分22秒 | 交響曲
終日雨です。降水量が増えております。

雨降りが続くというのはあまり良い気分ではないのですが、四国瀬戸内はもともと雨の少ない地域ですので、この時期に雨が沢山降ってくれるのは実は大歓迎なのです。
県都松山では毎年のように水不足が話題になります。このごろ、都市部への人口集中が進んでいますので、石手川ダムだけに水瓶を頼っている松山では、水の消費量をまかなう水源にも限界が近づいているようです。大変です。平成6年の大渇水はまだ記憶に残ります。
現在石手川ダムの貯水率は100%。これでひと夏は保つでしょう・・・・。

今日はシューマンです。

■シューマン:交響曲第4番 ニ短調 作品120
■演奏:クリスト・フォン・ドホナーニ指揮クリーヴランド管
■録音:1988年2月 マソニック・オーディトリウム  DECCA原盤

ドホナーニのつくる音楽はいつも明晰。聴き手にとって分かりやすい音楽なのだ。
複雑なオーケストレーションがほどこされている楽譜をていねいに解きほぐして、ボクらに提供してくれる。
基本的にインテンポでやや速め。感情移入を注意深く避けながらも、分析一辺倒ではなく、ロマン的な音楽のふくらみ、豊穣な音楽の喜びを持たせる、そんな指揮者だと思う。

シューマンの交響曲第4番でも、同じ。
第1楽章は少し重たい音楽なのだが、ドホナーニの指揮で聴くと快速快適な音楽に変貌する。
第2楽章などは大変軽やか。しかもロマンの風味がいっぱい。
シューマンの感情が噴出するのだけれど、それがくどくならない。べとつかない。それがドホナーニのいいところ。
クリーヴランド管の精妙な技術ももちろんものをいっているのだけれど。

第3・4楽章も全体的には流麗な表現。
ソーダ水のような爽やかさもある。
どろっとしたシューマンではない、初夏の涼やかな風に吹かれているような、心地よいシューマンだと思う。
その点では、第4交響曲としては、独特の表現なのかもしれない。おもしろかった。

録音は、やや低音がかぶってくる感じがするのですが、これ、もともとシューマンの書法、オーケストレーションなんでしょうね。
高音部はとても美しく、ヴァイオリン群の突き抜けるような気持ちいいサウンドが聴けます。
クリーヴランド管のアンサンブルもいいので、時に室内楽的に響くところなど、ゾクゾクするほど心地よいのであります。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿