クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ホルストの組曲「惑星」  スタインバーグ/ボストン響

2011年06月24日 05時58分53秒 | 管弦楽曲
お暑うございます。伊予路は梅雨明けのような猛暑が到来しました。
瀬戸内とはいえ、海岸線から少し離れた盆地のようなところに勤務しておりますので、いやはや昨日は暑かった・・・。
まだ暑さに身体が慣れていないので、これからの一週間はちょいとキツそうですねえ。
暑さに慣れてしまうとエエのですが、それまでが大変。

地球温暖化防止、節電協力といいつつ、ああボクはエアコンのスイッチを入れてしまいそうです。スンマセン。

さて、今日は「惑星」。真夏の夜空を見上げながら、気合いの入った演奏で楽しみます。

■ホルスト:「惑星」
■演奏:ウイリアム・スタインバーグ指揮ボストン響
■録音:1971年 DG盤

カラヤン/BPO、レヴァイン/CSOの録音が発売される以前に、DGの定盤だったもの(というか、このスタイバーグ盤しかなかったんじゃないか?)。
ボクが初めて買ったのは、LP時代、「グラモフォン・スペシャル」と称して1300円盤のLPだった。大変懐かしい演奏。

演奏はクールでシャープ、鋭利な刃物を思わせる、厳しく鋭い踏み込みをもった演奏であって、今の耳で聴いても、新鮮で爽快、峻厳。微温的なナマヌルイ演奏など、裸足で逃げ出してしまうだろう。実に強靱な演奏と思う。

「火星」などはその典型で、猛スピードで進んではあっという間に終わってしまうのだが、その迫力たるや全くすさまじい。
たぶん、カラヤン/BPOやショルティ/LPOの上を行く。
居合抜きの達人が、次から次へ、血しぶきを上げながら、ぶった斬っていく感じ。

それでいて「金星」になると、木管のやさしい響きと、ボストン響が誇る練り絹のような弦楽セクションが、柔らかく包み込むのだからたまらない。
管楽器の上手さは「水星」も変わらず。そして、「木星」がくる。
テンポは中庸で、オーケストラは壮大な音楽をつくってゆく。ホルン・トランペット、まあ巧いこと。アンサンブルも完璧。これは絶品としか言いようがない。歌わせるところでは十分に歌わせているし、それが聴き手に媚びていないというか、キリッと引き締まった歌になっていて、これはこれで実にカッコイイ表現と思う。

録音がまたすばらしいのです。
オリジナルス盤のCDになって、さらに音質向上しています。
特に左右高低の広がりが見事。弦楽の音もすばらしくきれいに録れていますから、ボストン響の特長を堪能できるんじゃないでしょうか。
名演奏・名録音と思います。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
スタインバーグ (吉田)
2011-06-25 09:33:15
こんにちは。
スタインバーグの「惑星」、あることは昔から知っていましたが、聴いたのはつい最近です。
予想を超えるすばらしい演奏で、参りました。
TBさせていただきます。
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>吉田 様 (mozart1889)
2011-06-25 11:55:16
こんにちは。コメント・TBを有り難うございました。
スタインバーグの「惑星」は廉価盤LP時代からよく聴いているのですが、CDになってさらに音が良くなっていますね。演奏は、キビキビとして迫力十分、素晴らしいと思います。
この指揮者とボストン響は相性が良かったんじゃないでしょうか。イイ演奏と思います。
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そうか、DGには (shibera)
2011-06-26 00:46:00
「惑星」の録音はこれしかなかったんですね。コンピCDで名前を見かけるたびに「なんでまたこの演奏で?」とひっかかっていたのですが_言われてみるとこの曲の場合、従来アメリカのオケが主に録音してきたような印象が強く、カラヤン_VPO以来ヨーロッパ系はあまり取り上げていなかったかも。80年代になって急に録音が増えてきたようですが。で、私も軽視していたのか、最近落札したパノラマシリーズで初めて聴きました。いや、確かにいい_思っていたよりずっと。U氏は内容空虚と決めつけて切り捨てていましたが、そんな深刻な曲でないことは明らかです。その意味ではスタンダードな演奏、と言えるかもしれません。ではまた。
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>shibera 様 (mozart1889)
2011-06-26 04:56:32
お世話になります。コメント感謝です。
スタインバーグ盤しかDGにはなかったと思います。ですから、いつもこの演奏だったんですね。
『惑星』のLPは1970年代から増えました。オーディオ・ブームと重なるんでしょうね。マーラーやブルックナーが日本でも売れ始めてゆくのと同時期だったと思います。DECCAには録音抜群のメータ盤があり、これが日本では随分売れたはずです。
それにしても、今聴いてもこの演奏の新鮮さは格別ですね。グイグイと音楽が進んでゆく迫力はたまりません。
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Unknown (よしお)
2014-10-22 18:32:45
スタインバーグの惑星。名演らしいですね!まだ聴いたことがないので、いつか聴いてみたいと思います。
購入しようと思い検索したら、CDによってカップリングが違うみたいですね。
ツァラトゥストラとのカップリングが興味あります。
ツァラトゥストラも名演らしいので。一つのCDで惑星とツァラトゥストラが聴けるのはお得ですね。
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ピンカススタインバーヅの父上です (klug)
2016-08-21 08:51:38
ハイフエッツの伴奏指揮者としてサージェントと双璧をなす人です。スタンバーグは最近ベートーベン全集が復刻され、弾むリズムが非常に印象的でした。惑星と同時期に録音されたツアラストラも非常な名演です。
ブルックナーの4番・6番も是非お聞きになってください。
余談ですが、サージェントの惑星、本場ボールトよりいけますよ。
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