クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

モーツァルトの交響曲第29番 イ長調 K.201 グラーフ/モーツァルテウム管弦楽団

2007年04月19日 05時40分54秒 | 交響曲
冬に逆戻りしたような寒さでした。雨も一時的に強かったですね。
周囲ではインフルエンザが流行しています。
寒さも流感も、今年の「冬」は遅かったのかしら。

さて、今日はモーツァルトの爽やかな交響曲を。

モーツァルトの交響曲第29番 イ長調 K.201。
ハンス・グラーフ指揮モーツァルテウム管弦楽団の演奏。
録音は1980年代後半。13枚組2890円という超廉価盤・・・・・何という価格。
モーツァルテウム管弦楽団は、ザルツブルク音楽祭のマチネーコンサートでお馴染みの楽団。僕にとっては、正月三が日にこのコンサートの様子をNHK-FMが放送していたので、(そして、三が日といえばそんなに外出することもなく、酒を呑めない僕は結構ヒマであって)、よく聴いていた懐かしい楽団でもあります。

演奏は、この楽団(というよりアンサンブルか)らしく、小編成のオーケストラが美しく、アンサンブルも上々で実に心地よいもの。

合奏が整っているので、響きの余韻がとても美しい。
ヴァイオリン群の響きが消えてゆくときの美しさは、ため息が出るほど。よく揃っているのと、小編成なのと、録音が自然でシンプルなのと・・・・色々な要素がすべてプラスに働いて、美しい余韻になっているのだと思う。

そもそも、この交響曲は、モーツァルトにとってイタリア様式からオーストリア様式への分かれ目になった曲だということで、全体的に和やかで室内楽的な喜びにあふれている佳曲。
モーツァルテウム管弦楽団の、まさに室内楽をやっているような息のあった演奏が、実に楽しい。

グラーフの指揮は、のびのびと楽しんでやっていこうとする感じで、力みがなく、サラサラ系スッキリ系の演奏。これが、この曲には合っていると思う。

第1楽章は爽快な喜び。
第2楽章は穏やかな表情。弦楽セクションの抑えたトーンが何とも品が良い。優美でたおやかな演奏。
第3楽章は精密なメヌエット。アンサンブルの良さが生きている。
第4楽章は明朗で爽やかなフィナーレ。ロッシーニの序曲を思わせる爽快さ。

録音も爽やかな空間が広がる好録音。
激安でこんな全集が聴けてしまう、ホンマにエエ時代でありますな。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿