クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

シベリウスの交響曲第5番 変ホ長調 ベルグルンド/ヘルシンキ・フィル

2007年02月15日 03時21分02秒 | 交響曲
2月も半ば、すっかり春めいてきてしまいました。
こりゃ、イカン。今のうちにシベリウスを聴いておかないと・・・・・。
何しろ今年はメモリアル・イヤーだから・・・・・・。

で、シベリウスの交響曲第5番 変ホ長調 作品82 。
パーヴォ・ベルグルンド指揮ヘルシンキ・フィルの演奏。
1986年12月、ヘルシンキのカルチャー・ホールでの録音。
EMI盤で、ベルグルンド2度目のシベリウス全集から。

第1楽章はテンポ・モルト・モデラート ~アレグロ・モデラート。
冒頭は、白鳥が湖水から飛び立ってゆく風景のような、絵画的なイメージの音楽。木管など、白鳥の声さながら。あの声の淋しさはどうだろう。
特に素晴らしいのはオーボエの響き。ほのかな抒情、神秘性をたたえつつ、空間に溶けてゆく響きがたまらない。「トゥオネラの白鳥」を思い出す。

第2楽章はアンダンテ・モッソ~クワジ・アレグレット。
ピチカートの静寂。ベートーヴェンの第7交響曲第2楽章の投影といわれる変奏曲だが、この静謐感はたまらない。
ベルグルンドの指揮は確信に満ちて、安定感がある。
演奏はヨーロッパ室内管との3度目の演奏に比べると、色気というか、行間の余裕というか、独特の落ち着きがある。これは好みの問題だと思うのだが、この第2楽章は、色っぽくやってくれる方が僕は好きだ。

第3楽章アレグロ・モルトは、弦のトレモロが特徴的。北欧の自然を思わせる描写。
木管が奏でる主題は素朴な感情が歌われる。
演奏は端正で控えめな感じ。慎み深いシベリウスらしいもの。シベリウスの交響曲、特に後期の音楽は絶叫しない。
ベルグルンドは、楽譜を信じ切って、北欧の自然がそのまま音になったような音楽をつくってゆく。抑制が効いて、時に厳しく張り詰めた感じの指揮ぶりでもある。
ベルグルンドに対して、筋肉質の響きでこたえるヘルシンキ・フィルも好演。見事な演奏だと思う。

録音は標準的。
スケール感はあるものの、個々の楽器の艶はあまりない。
もっとも、シベリウスなので艶消しの音の方が似合うかな。
EMI的な録音で、左右の広がり・ステージ感を重視した音響でもあります。
EMI録音は、大音量で聴く方が、良いようです。


四国地方に強風。春一番だったそうな。
「春一番」とくれば、西陣の数珠つなぎ連チャン機を思い出してしまう僕はアホウですが(そういえば、当地にもやってきた「梁山泊」は株価操作容疑で捜索を受けたそうだが)、この頃は大手も店でも客が減って経営が大変だとのこと。テレビ・コマーシャルはナンボでも入ってきて閉口であります。

バレンタインデーは総数で対三人息子に完全勝利。ガハハ。オヤジをなめたらアカン。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿