モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

道東の湖沼巡り・前編(2007年7月7日)

2021年01月07日 | 北海道の山と湖

昨年末、ある写真を探そうとして自PCのハードデスクをあたったところ、
懐かしい写真がゾロゾロ出て来た。

その多くは既に自ホームページで公開しているものの、
十数年前に作ったこれらホームページは当時のネット環境制限も有り、
頁は短く、写真サイズも小さくせざるを得なかった。
今、見返してみると信じられないほどつましいものだった。
冬場は山に行けないので(雪寄せ仕事が無ければ)ヒマでしょうがない。
この閑散期を利用して昔のホームページの幾つかをリメイクしてみようかなと思う。



いきなり私事で恐縮。(2007年)5月連休明け頃から、ひどい鬱に苛まれていた。
療養のため、勤務先に休暇を願い出たものの、なかなかお許しが出なかった。
7月になり、再度、申請してみたところ、その時はすんなりと認められた。
だからといって、ずっと自宅でひきこもっていてもしょうがない。

友人医師(精神科)らの薦めもあり、気晴らし療養も兼ねて北海道に行ってみることにした(家内も同道)。
行き先は今まで行ったことの無かった道東地方釧路(十勝までは学生時代に行っていた)。
7月6日の朝、飛行機で新千歳に移動、それからJRで帯広駅へ。帯広駅前から先はレンタカーを走らせ、

夕方、阿寒湖畔の宿に到着。道東の湖を巡る旅は翌7月7日の早朝に始まった。


【1】まりもっこり阿寒湖  

7月7日の朝は阿寒湖畔の宿から望む雄阿寒岳がとても眩しく、まりもっこりと聳えていた。 


2007/07/07 雄阿寒岳と阿寒湖。




この風景、厳密には、客室に備え付けの露天風呂から眺めたもの。
雄阿寒岳が眩しいのは真東にあり、早朝で逆光だったから。

この露店風呂は今までに入った中では最高だった。

 
露天風呂                              ボッケ


素晴らしい晴天だったので、6時前には宿を出て、湖畔を散歩してみる。
湖が近づいたら、家内からいきなり「とうさん。お○らしたでしょ。」と言われてしまった。
「おっ(´π`;)俺はやってないよ~。」 
犯人はボッケ(泥火山)だった。屁臭い広場の向こうには、青々とした阿寒の湖面が広がっていた。

 



湖畔の温泉街を望む。右の山はフップシ岳。雌阿寒岳は真ん中辺に少しだけ見える。

 



散歩の途中見かけた草風景。 

アキタブキ

 


北海道のフキはやたらとでかい。コロポックルの伝承が生まれるのもむべなるかな。

ただしこのフキの正式名称はアキタブキで秋田名物の大蕗と同じものだ。 
ヨブスマソウもでかかった。ヨブスマとはムササビやコウモリのことらしい。
言われて見ると、葉の形がそうも見えてくる。山菜としても利用されている。
 

ヨブスマソウ                              エゾノレイジンソウの花アップ。
 



エゾノレイジンソウは猛毒のトリカブトの仲間なので、たぶん喰えないだろう。

名残りは尽きないけれど、阿寒湖をそろそろ出発だ。 




とは言っても、

私達は船ではなくレンタカーで一路、弟子屈へ向かう。
途中の森林風景はとても素晴らしかった。がさっぱり写真を撮ってない。
前後を大型観光バスに挟まれながらの走行なので、写真撮影で停めたくても停められなかった。
それでも途中の観光スポット二箇所ではナントカ停められた。 

双湖台よりペンケトーを望む。でかい方のパンケトーはあまりよく見えなかった。




湖も好いが、廻りの森林との調和が素晴らしかった。
本州ならばどこかしらに植林やスキー場がつぎはぎのように見えるものだが、 ここにはそれらが全く無い。

続いて双岳台より雄阿寒岳(右)と雌阿寒岳、阿寒富士(左奥)を望む。




雌阿寒岳と阿寒富士(左奥)



こちらから見る雄阿寒岳は「もっこり」と言うよりもニョキッと颯爽な感じ。

 



弟子屈はもうすぐだ。 


【2】裏摩周への長い道のり 

今日のドライブルートだが、当初は、
弟子屈から、摩周湖や屈斜路湖を周遊し、また阿寒湖に戻り、最後にオンネトーを掠めて帯広に戻る
つもりだった。

しかし今朝になり、摩周湖はあまり知られていない裏摩周にも行って皆と差別化してやろうなどと、
邪なことを急に思い立つ。

その為には、弟子屈から先は北進せず、東の方、根室国までクルマを進めなければならない(国道243号線を東進)。 

北に望むは摩周火山。右のベコのような山は西別岳。


 


根網国境の山並み。真ん中辺の残雪があるのは斜里岳か。

 



北に遠く山並みが見える以外は、どこを見ても牧場風景が延々と広がっている。

たまにベコ(牛)の群れを見かけるものの、
人家や人影はさっぱりで、電線や道路標識を除けば、
いわゆる人工物は皆無に近かった。
養老牛(根室国・中標津町)の集落で自販機を見つけた時は(^^♪嬉しかった。 
養老牛から先、今度は北西の方角に走る。目前の山の斜面に「牛」のような文字が。 







行く手に摩周火山が立ちはだかる。さっきとは山の位置が左右逆になっている。
 

左・西別岳 800m、右・摩周岳(カムイヌプリ) 857m 



こっ(;゚Д゚)この山の陰にあの有名な「摩周湖」がある!

今日はこんなに天気が好い。いくらなんでも霧で見えないなんてことは無いだろう。
根室網走国境の清里峠(434m)が近づくと、道路端にこんな綺麗な花がチラホラ。 




チシマフウロのようだ。
本州では汗水流して高山に登って初めて見られる花がここでは平原のど真ん中、道路端に咲いている。

撮影の機会は逸してしまったが、他には、
スカシユリの仲間やコウリンタンポポ、ルピナス、フランスギクなどが道端で咲き乱れていた。

いずれも法面緑化などで使ったものが野生化したものだろう。

さて、いよいよ摩周湖が。{>(´π`)<}〃パタパタ
 そっ(;゚Д゚)それも裏から見た姿だよん。

裏摩周展望台より摩周湖を望む。







う~(-_-;)樹が邪魔でよく見えん。

裏摩周は残念だった。此処は網走根室釧路三国の国境付近に位置している。
問題は此処からどうやって脱出するか。
表摩周の第一、第三展望台は目と鼻の先にあるが、地図を見ると、直接繋がる道路が無い。
表摩周に行くには、

(1)今来た長い道のりをそのまんま数十キロ戻り、弟子屈経由で行くか、
(2)このまんま北上し、網走国の清里町の途中から小清水町に移り、
国道391号線に乗り換え、南下する(こちらも(-_-;)やはり数十キロ)

しか方法は無さそうだ。
北側を見ると、斜里岳が俺を呼んでる。

 



結局、私は後者(2)のルートを選択。

そして此処まで来てしまった以上、(`◇´)オホーツク海まで行ってみるべ!
ってなことになった。 

このほぼ続きは・・・ ⇒ オホーツク挽歌・エゾキスゲ。(2007年7月7日)


そして道東の湖めぐり・後編へ続く。




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