モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

紅葉期には二度目の甑山・後編(2022年10月16日)

2022年10月29日 | 甑山・神室・禿岳

(本頁は「紅葉期には二度目の甑山・前編」の続きです。)

女甑山頂から同じ道を男女コルまで降りる。次は男甑の番だ。
男甑登山道の傾斜は女甑よりもきつくしんどかった。
しかし途中からの眺めは素晴らしい。
特に女甑の姿は圧巻、絶景だと思っている。

途中からの女甑の眺め。



左端に名勝沼モード。



女甑をアップで。
 

                                             名勝沼


男甑の難関箇所にはロープも一応有るが、あまり当てにならない。
もっぱら木の根っこにつかまって上り下りする。

冒頭二枚の女甑の眺めはこの難関箇所をクリアーすると見られる風景だが、
足もとが不安定で撮影は怖かった。

男甑の難関箇所
 
                                        更に少し登った場所から見た女甑。


登る途中に見た紅葉三景。




 


男甑の山頂部を望む。




男甑の山頂部は女甑に較べると南北に細長く、台地のようになっていた。

そこには意外にも森林が発達し、奇麗に紅葉していた。

山頂部の紅葉



黄葉のブナ?
 





男甑の山頂部は西側が森林になっているため、鳥海山は見えにくいが、

山頂から少しだけ南の方に降りたら割と好く見えた。







序なので南側の眺め。遠く月山が見えた。




月山



再び山頂に戻って、男甑の山頂標。




男甑の山頂名物は烏帽子岩。

烏帽子岩。バックは前森山。
 

烏帽子岩


男甑の山頂に行ったら、北や東側の雲が取れ、遠くの山々が見えるようになった。

北東方向。旧雄勝町と遠く焼石岳。



東方向。栗駒山と山伏岳、高松岳の重なり。



虎毛山と前神室山、神室山。手前は前森山。



神室連峰の天狗森と最高峰・小又山。



下山したら、曇って来た。
山麓の道の駅おがち(湯沢市)付近から振り返ると・・・




ここから見える甑山はふたこぶらくだのようだ。左が男甑、右が女甑、間の窪みが男女コル。


以上。

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紅葉期には二度目の甑山・前編(2022年10月16日)

2022年10月27日 | 甑山・神室・禿岳

10月16日、四年ぶりに秋田山形県境にある甑山(こしきやま)に行ってみた。
紅葉期としては五年ぶり、二度目となる。

このお山は古い火山の残骸とのことだが、東北では珍しく岩がむき出しで面白い形をしている。

下山後、主寝坂峠付近から見た姿。左が男甑、右が女甑、間の窪みが男女コル。



登山コースは複数あるが、今回は山形県真室川町旧及位地区、前森山林道から入山した。

この林道は、2018年の豪雨で土砂崩れが発生、しばらく通行止めになっていた。
そろそろ走れるようになったかなと思い、今回、行ってみた。
初めは走りやすかったが、奥の半分は道路中央に草が茫々、車高が低い我がクルマではもろ腹擦り走行となった。

前森山コースの登山口



ツルアリドオシの実
 

                                          荒沼湿原のエゾリンドウ?咲き残り


登山中は樹木のかげになり、甑山の姿はほとんど見えないが、

登山口近くの荒沼湿原に踏み込むと女甑がちらりと見えた。




今回のマップ



今回は登山口から大カツラの木を経て男女コルに登り、

そこから女甑、男甑をそれぞれ往復し、登山口に戻る予定。
甑山の森林は山麓から登山口まではびっしりとスギの植林だが、登山口を境にブナ林に変わる。
そこから先はずっとブナの美林が続く。

女甑山麓のブナ美林



ブナ美林
 
                                               瘤のあるブナの木


(次の大カツラとは別の)カツラ大木の樹冠



30分近く歩くと、森の巨人100選にも選ばれている女甑の大カツラが立っているが、

残念、向かって左側の大枝が欠落していた。

 


大カツラを過ぎたら、林床に大型のシソ科植物が多くなった。

花は既に終わっていたが、特有の葉の形、残り花のサイズからカメバヒキオコシと思った。
花が盛りの時はけっこう見ごたえが有ったことだろう。

カメバヒキオコシと思われるシソ科植物
 
                                             アカソ



葉の形はカメバヒキオコシとそっくりだが、隣にアカソ(イラクサ科)が生えていた。

ツルリンドウの実



そうこうしているうちに道は男女コルへの登りとなる。

登るにつれ、廻りの木も色付き出して来た。
もうすぐで男女コル。




男女コルに到着。

 

                                           男女コルの標識


男女コルに到着すると、男女どちらを先に登るか迷うが、

私はいつもレディファースト、女甑を先にしている。
鞍部でも多少上り下りがあり、いよいよ女甑の登りに取り掛かると、
樹間から甑山同様の夫婦山、加無山がちらりと見えた。

加無山の眺め。左が女加無山、右が男加無山。



また今日は天気が好いので鳥海山も見えそうだ。

しかし女甑の傾斜は段々と厳しくなって行く。
初めはほど好く色付いたブナの紅葉に励まされながら登っていたが、
ラスト近くなると、道にへばり付くので精一杯になった。

女甑のブナの木



写真ではわかりにくいが、傾斜が明らかにきつくなって来た。


 


 

                                          振り返ると男甑。


最後はかなりきつかった。
振り返ると男甑が頭を出していた。

女甑の山頂に到着したら、予想通り、西側に鳥海山が見えた。

女甑山頂から西側、鳥海山を望む。






北側、東側は雲が湧いていてさっぱり見えなかった。男甑からの展望に期待しよう。


後編」に続く。

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禿岳に紅葉を期待して。(2018年10月8日)

2022年10月19日 | 甑山・神室・禿岳

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。)

台風一過の(2018年)10月8日は焼石岳に行くつもりで未明に秋田市自宅を出発したが、

実家のある横手(十文字町)まで南下したら、厚い雲に覆われていたので焼石は断念。
ところが南の方は晴れていて神室山がよく見える。
だからといって神室山はタイヘンしんどい山なので、
県境を越えて楽な方=「ハゲかむろ」に駒を進めた。こちらも予想通り晴れていた。

あまり話題にはならないが、鬼首から見るこの山の姿はとても素晴らしい。
東北でも屈指の山岳風景だと思っているが、いかがなものか。

花立高原から望んだ禿岳



花立峠にクルマを置き、

禿岳に連なる稜線を歩き出すとほどなくブナの森に突入する。

ブナの森の入り口付近



 


この森は稜線で風が強いせいか、わりとスカスカで大きな木は無い。

前日の台風で吹き飛ばされたのか紅葉している葉は少なく、かわりに登山道上には枝がいっぱい落ちていた。
それをどけながら歩いていたら、めんこいキノコに遭遇。




手持ち図鑑で絵合わせしたら、ニオイコベニタケによく似ていた。

もし正しければ食べられるが、あまりにもめんこいのでそっとしておく。

更に上の方に行くと、今度は目にも鮮やかな木の実がいっぱい落ちていた。
ミズキの実だ。一緒に落ちた花柄はまるで赤サンゴのようだった。

ミズキの実と赤い花柄
 

                                          サラサドウダンの実と紅葉


稜線も上半分はところどころで樹木が途切れ、右側にはパノラマのような風景が展開している。

南側の眺め。鬼首カルデラ外輪山の花渕山や大柴山が連なっている。



鬼首カルデラ(東側)の眺め。カルデラ中央の山、荒雄岳は禿岳など外輪山よりも低くてパッとしない。



火口原の水田をクローズアップ。



また南側を望む。

鬼首カルデラ南側の眺め



肝心の禿岳の紅葉は・・・




既に落葉か散葉した木が多かった。

これはやはり前日の台風のせいだろう。
登ってきた稜線を振り返る。




ここで地学のお勉強。

禿岳そのものは直径約13キロの鬼首カルデラの外輪山と言われるが、
下のマップからも分かるように、南西側にもうひとつ向町カルデラ(山形県最上町)も有って、こちらの外輪山にもなっている。
ふたつのカルデラの外輪山を兼ねる山は世界広しと言えどもそうはないと思う。
このマップ、原図は無断転用。




今度は南西側、向町カルデラ(山形県最上町)の眺め。

向町カルデラの眺め



だいぶ高いところまで上がって来た。




今度は北側の外輪山も見えて来た。

鬼首カルデラ北側外輪山の眺め。奥の平らな山は須金岳。



虎毛山をバックにナナカマドの実。



やっと山頂。

まずは北側、秋田の山々の眺め。

禿岳山頂にて。左から山伏岳、高松岳、虎毛山。



マニアックな山。軍沢岳(1194m)。

山頂近くに秋田、山形、宮城三県の県境が有るが、夏道は無い。




次いで北西側。

個人的な趣味で恐縮だが、禿岳に登る愉しみのひとつは神室連峰の展望だ。
この日、朝は晴れていたが、山頂に着く頃にはガスって来て、連峰はほとんど見えなくなってしまった。
それでも一時間半、粘ったら、順次、ガスが取れ出し、見えるようになった。

神室連峰主軸の眺め。左から火打岳、小又山、天狗森、神室山。



ここからは、一番低い火打岳が他の山々よりも立派に見える。

大尺山(左、1194m)と火打岳(1238m)



小又山(左、1367m)と天狗森(1302m)。両山の間に鳥海山の山頂が見えるのだが、今日は雲で見えなかった。



神室山(1365m)



山頂からの眺めは以上。なお神室連峰に残雪がある時の眺めはこちら

下山後に眺めた山岳風景をいくつか。

鬼首の水田地帯から望んだ禿岳(左側)。



片倉森(1040m)




いつもなら北東方向によく見える栗駒山が今日は雲を被っており、禿岳に居る間はよく見えなかった。

秋田への帰り道、国道398号線を通ったら、花山峠からやっと見えた。

国道398号線、花山峠から見た栗駒山。



ここからは現在、展望岩頭と呼ばれている1573mピークが前面に出て、
全体的にマイルドな山姿になっている。

このピークをかつては馬糞森と呼んでいたが、何か分かるような気がする。

以上。

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禿岳は紅葉よりも展望【後編】(2021年10月25日)

2021年11月13日 | 甑山・神室・禿岳

(本頁は「禿岳は紅葉よりも展望【前編】」の続きです。)

五合目の前後から、ところどころ樹林が切れ、鬼首カルデラが眺められるようになる。
今回、紅葉は思ったほどのものではなかった。他の山でもそうだったが、紅い紅葉がほとんど無い。
黄色や褐色(日が当たるとオレンジ)ばかり。ここではもっぱら上から眺めおろす紅葉が続く。

鬼首カルデラの眺め。主に大柴山方面。



カルデラ壁の紅葉



鬼首カルデラの眺め。主に荒雄岳方面。




カルデラ越しに栗駒山を望む。



あと少数だが、春に咲いた花の返り咲きを見つけた。

ミヤマスミレの返り咲き                              エチゴキジムシロの返り咲き
 



八合目付近まで登ったら、向町盆地(こちらもカルデラ)がまた見えるようになった。
今度は雲海がほとんど消えていた。
しかし奥の方、最上川の本流に沿った細長い盆地(新庄盆地の南端の方)はまだびっしりと雲海に覆われていた。
高空は薄い雲に覆われて来た。今日は山頂からも鳥海山をぜひ見たい。それまで天気よ。持ってくれ。

向町盆地(こちらもカルデラ)の眺め。左奥に月山。



またまた月山をアップで。




紅葉越しに月山                                 残り少なくなった稜線の紅葉

   



真南方向の眺め




いつもそうだが、真南の方角は逆光気味になり、よく見えない。船形連峰や蔵王もハッキリしなかった。

それでも村山盆地が雲海=霧に覆われていることはわかる。
今日の山形県(内陸部)はスッポリ霧に覆われたままのようだ。

神室連峰火打岳



九合目・不動明王様                              エゾオヤマリンドウの残り花
   


北側、虎毛山方面を望む。



コースタイムでは花立峠から約二時間のところ、今回は約二時間半かかって10時40分頃、山頂に到着した。




今日の山頂は人が多かった。山頂標の周りには常に人が居た。

山頂から鳥海山が見えた。
西の空はあいにく高曇りになっていたが、今までにここから見た中では一番ハッキリとした鳥海山だ。

神室連峰小又山(左)と天狗森の間から鳥海山



神室連峰の眺め。主峰の神室山は右の山。



神室山



北側、秋田の山々を望む。左から山伏岳、高松岳、虎毛山。



山頂は風が強く、{{{゚◇゚;}}}ガクガク 寒くて長居は出来なかった。早い昼飯は風を避けて灌木帯の中に身を沈め、食べた。


山頂付近で見かけたあれこれ。


オオカメノキの冬芽
 



ナナカマドの実



1000m超の登山はたぶん今回が年内最後になるだろう。


以上。


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禿岳は紅葉よりも展望【前編】(2021年10月25日)

2021年11月12日 | 甑山・神室・禿岳

10月25日は越境して宮城の山に行くことにした。
通常ならば、秋田市から国道13号線を南下し、(湯沢市南部の)横堀から国道108号線に入るのだが、
今回は日東道を本荘まで南下した。

その後、国道108号線を走り、旧・矢島町や旧・鳥海町を通過、湯沢市院内で13号線に乗り換え、
湯沢市横堀からまた108号線を走り、スガ前総理の出身地・秋宮地区を掠めて宮城に越境した。
何故こんな遠回りをしたのか。理由は雪姿になった鳥海山を近いところから見たかったから。

午前4時50分、自宅を出発。6時ちょっと過ぎ、旧・矢島町を通過する頃、日の出を迎えた。
ほのかだが、モルゲンロートに出会うことが出来た。







矢島町を過ぎると、鳥海山は前衛の山の陰になり、見えなくなるが、
旧・鳥海町の笹子峠からちらと見えるので、そこにも寄り道してみた。

ここから見る鳥海山はみごとな富士山型だ。







今年は初冠雪が18日と例年より遅かったのに、いきなりドカッと降って、中腹まで一気に白くなってしまった。

その後は天候も不順で見に行けなかったが、25日は晴れとの予報だったので、ことに及んだような次第。

ここで今回の非合法マップ。
先に鳥海山を眺めた2ポイントは左上の辺り。後で禿岳からも眺めているので、一応、線を引いておいた。




ところで今日、登る山は宮城山形県境にある禿岳(かむろだけ)だ。

登山口のある鬼首地区には8時頃、到着。
ここからは田園越しに禿岳が屏風のような姿で望まれるが、今朝は左側に少し霧がかかっていた。
ついさっきまで鬼首盆地は霧で覆われていたのだろう。

鬼首地区から禿岳を望む。



花立峠に向かって走っているうちに霧が晴れて来た。




パッと見た限りでは禿岳は紅葉していた。

花立峠手前から禿岳



花立峠の駐車場は月曜日だと言うのに車が10台くらい停まっていた。

あと残り二台くらいかなと思っていたら、たちまち二台が到着し、駐車場は満杯になった。
車のナンバーを見たら、私以外は全て「宮城」か「仙台」。遅れて来た老夫婦に挨拶したところ、
秋田から遥々お出で頂き嬉しい。と言われる。

花立峠からは栗駒山がよく見える。栗駒山の雪姿を見るのは珍しい。




非合法マップ2



初めは禿げた稜線を登って行く。ここからは山形側の景色が見え出すが、
今日は葉山と月山がよく見えた。
月山は完全に冠雪している。
すぐ下の向町カルデラの盆地はびっしりと雲海に覆われていた。
禿岳には何度も来ているが、こんな風景に遭遇したのは初めてだった。

向町カルデラの雲海を望む。奥には葉山と月山。



葉山、両脇の白い山は朝日連峰。左は大朝日岳、右は以東岳。



月山



禿げた稜線で山形側の雲海や月山を見た後はいよいよ樹林帯に突入だ。

樹林帯直前から禿岳を望む。



樹林帯に突入。



風が強いせいか、木は小さく、疎らなので明るい森林が続く。

樹林帯のブナ林



 





三合目で休憩していたら、私よりも遅れて出発した老婦人や老夫婦に追いつかれ、追い越されてしまった。
今日は天気がよく、眺めも好いのでのんびり行くことにしたが、4,5合目の登りはきつかった。

三合目                                        4,5合目の登り
 



急に鬼首カルデラの眺め。




【後編】へ続く。

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