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日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

若者にとって新型コロナウイルスもインフルエンザと同じ感染症

2020年07月11日 09時14分48秒 | 日々雑感
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、自分もいつ感染するか分からない危機感がある。一方インフルエンザに罹患するリスクも同時にあるが、こちらの方は実体が分かっているせいか危機感が少ない。

 新型コロナウイルスは大分性質が分かってきたが未だ分からない所が多いため不安を掻き立てるのであろう。どちらもウイルスによる風邪の一種であり、接触感染や飛沫感染で人から人へ感染し、症状は発熱、倦怠感、咳を引き起こし、また深刻な呼吸器疾患は肺炎につながり、死に至ることもあり、類似点が多い。 

 両者が異なる点は感染速度や潜伏期間の違いに見られるが、これらの特質は日常生活の中にあって直接的な危機感に余り影響していない。一番の危機感の原因はいったん感染した場合の致死率の違いだろう。

 致死率とは死亡件数を感染者数で割った値であるが、新型コロナウイルスの場合、約4%と言われている。一方、インフルエンザの致死率は0.1%だそうで、新型コロナウイルスはインフルエンザよりもはるかに致命的と言われている所以である。また新型コロナウイルス感染症の治療薬やワクチンは現存しないが、インフルエンザ・ワクチンが存在するのも安心材料である。

 さて最近、年齢層により致死率に大きな差があることが分かってきた。4月19日の厚労省の発表によると30代の致死率が0.1%程度に対し、80代では11.1%となり、高年齢程致死率は高くなるのだ。糖尿病等の基礎疾患がある感染者は重症化し死に至るリスクが高いそうで、高齢者ほど基礎疾患がある者が多くなるので、当然な数値かも知れない。

 インフルエンザの年齢層による致死率の差はネットで検索しても定かでは無い。マスコミも話題にしない所をみると、余り差は無いのかも知れない。兎も角若者にとってコロナウイルスとインフルエンザの致死率はともに0.1%程度で恐れるに足りない病気との認識なのだろう。最近、東京での感染者の増大に関し、小池都知事は歌舞伎町等での若者の活動に対し自粛を呼び掛けているが、余り効き目が無いのもこの辺りが影響しているのだろう。

 インフルエンザはワクチンが既にあるがそれでも毎年インフルエンザで死亡する日本人は3千人程度いるとのことである。一方新型コロナウイルスは現在千人程度であり、まだ流行してから1年経っておらず今後急激に増加するかも知れないが、死亡者数だけから見れば今のところ恐れるに足りないと言える。

 ワシントンポスト紙によると、若者が新型コロナウイルス感染症の重症化を免れている理由に関し、若者は新型コロナウイルス類似のコロナウイルスを原因とする風邪にかかりやすく、新型コロナウイルスに対する免疫を持っている可能性がある、あるいは、若者の免疫系は常に警戒態勢にあり、大人よりもすばやく新型コロナウイルスと戦うからとの見方もあるが、はっきりとした理由が分からず専門家は困惑しているとのことだ。

 兎も角、新型コロナウイルスは若者にとって自身の感染は身近な高齢者に感染させるリスクが高いこと以外、インフルエンザと同じ流行病に過ぎないのだ。2020.07.11(犬賀 大好-616)

人命優先はコロナウイルス対策か経済対策か

2020年07月08日 09時10分11秒 | 日々雑感
 新型コロナウイルス感染拡大の動きが止まらず、ついに世界の感染者数は6月末1000万人を超えた。しかし、経済の失速を恐れ各国は規制解除を始めているが、その程度は国によって様々である。さて累計感染者数は、第1位が米国、次いでブラジル、ロシアと続くがこれらの国に共通するのは、国の指導者が感染拡大抑止よりも経済活動を重視する姿勢を示している点だ。

 ワクチンが開発されていない今日、最大の感染防止対策は人と人の接触をひたすら避けることであり、このため営業自粛や工場閉鎖がされたため経済が失速し、失業者が激増することになった。

 米労働省が6月11日発表した統計によると、新型コロナウイルスの感染拡大により職を失った人の数は計4420万人に達したとのことだ。一方米ジョンズ・ホプキンス大学は同日米国内の新型コロナウイルスの累計感染者数が少なくとも200万人を超えたと報告した。隠れ感染者が報告数の10倍はいるとの説もあるがそれを含めたとしても失業者の方が圧倒的に多い。

 日頃の蓄えの無い人々にとっての失業は日々の糧を失うことであり死活問題だ。何か商売を営む人にとっても営業自粛は日々の収入が無くなり失業者と同様になる。これらの人々に政府の何らかの支援をするだろうが、政府に財源が無限にある訳ではない。

 コロナ感染予防対策は人命の安全にあるのは当然であろうが、感染を免れ命が助かっても栄養失調等で死亡では何のための対策か分からない。コロナに感染し命を失うリスクと、食料を断たれて命を失うリスクの両方を考慮しなくてはならない。

 このため経済活動を最低限保っていかなくてはならなため、感染拡大の中にあって経済を再開させる動きがあるのは理解できる。しかし商売人のトランプ大統領が今年11月の大統領選を控え、景気回復を優先する姿勢を示しているのはコロナ感染より人数が多い失業者対策に的を絞っている為かも知れない。

 さてそもそもトランプ大統領はこのウイルスを甘く見ており、経済の規制に消極的である。この点、ブラジルのボルソナロ大統領も同じであり感染阻止にかじを切る兆候はない。

 さて、感染症は人口の6~8割が免疫を得ることで自然消滅するとのことであり、米国やブラジルの指導者はこのまま拡散拡大を黙認し自然に消滅することを願っているのかも知れない。しかし米国の感染者は隠れ感染者を含めて2000万人いるとしても、米国の人口を3.3億人として計算すると、まだ6%の感染率で、自然免疫の条件には程遠い。また、ブラジルは人口が約2.1億人、7月始め累積感染者が約154万人とのことであるが、隠れ感染者を含め予想される累積感染者数を1500万人としても感染率は約7%で、米国同様にまだまだ低い。

 更に感染しても抗体の持続期間が1年足らずの可能性もあり、自然に収束するのを期待するのは百年河清を俟つの如しかも知れない。一方、世界的に予防ワクチンの開発が急であるが、ようやく臨床試験が始まったばかりであり実際に使用できるのは2,3年先になると言うのが定説である。ワクチンが実用化されるのが早いか、自然消滅する条件が揃うのが早いか。兎も角時間がかかる。
2020.07.08(犬賀 大好-615)

コロナウイルス対策以上に高齢者健康維持対策も必要

2020年07月04日 09時25分22秒 | 日々雑感
 新型コロナウイルス騒動で老人介護施設等での集団感染予防の為高齢者が自宅待機を強いられている。しかし、高齢者のコロナ感染は防止できても体力低下や認知症の進行が懸念される。コロナ問題は何れ収束するだろうが、高齢者の健康問題は長年影響が残る。

 健康維持のための適度な食事、睡眠は勿論のこと運動習慣も自宅に居ながら十分対処でき、ウイルス感染予防の為の自宅待機と何ら矛盾しない筈だが、高齢者にとってこの習慣を長続きさせることは難しい。高齢者の運動は、若者と違って体を鍛えるより、体力維持の為であり、楽しみが伴わなくてはならないが、楽しみは人との交流から見出すことがほとんどである。この点で自宅待機による体力低下等の健康劣化は避けられない。

 体力維持や認知症の予防で一番大切なのは、本人が無理なく続けられることだ。体力維持はさておき、麻雀、パチンコや将棋など、本人が大好きな趣味があれば、特に認知症予防と銘打っていなくても認知症予防になるそうだ。

 緊急事態宣言が発せられた時期、パチンコ店の営業が話題になった。パチンコ店は換気が悪く人が密集し、感染拡大の巣のイメージであったがここでクラスターが発生したニュースは無かった。パチンコ台の前に座り込み皆無口でパチンコに熱中するからであろうか。これが本当であるとすれば、雀荘や将棋の集まりも感染源にはなり難く、逆に高齢者に推奨すべきだ。

 これに対し、大声でおしゃべりする居酒屋や大声を発するカラオケ店ではクラスター発生のニュースがあった。例えば昼間のカラオケ店でのクラスターが6月、札幌の同じ区内にある2つの喫茶店で確認されたとのことだ。5月1日~6月14日に札幌市で感染が判明した230人のうち、約21%に当たる49人が昼カラオケの関係者で、60歳以上が45人に上ったそうだ。昼カラオケを生きがいにしている高齢者が多く、独り暮らしのストレス解消のための憩いの場になっているようで、感染予防を徹底したカラオケ店を模索すべきであろう。

 高齢者の家での閉じこもりは、体力低下のみならず認知症を促進する。コロナウイルス騒動はその内収まるだろうが、一旦落ちた体力は高齢者にとって回復が極めて困難であり、認知症は一方的に進み後戻りできない。

 先日厚労省から新型コロナウイルスを想定した”新しい生活様式”を具体的にイメージ出来る実践例が示された。しかし、買い物は一人で行き、会計は電子決済で済ます等、感染予防対策のみからの視点で、高齢者の健康維持には配慮を欠いた内容である。

 厚労省の推計によると認知症の高齢者は2025年までに約700万人となり、5人に1人となる見込みだそうだ。恐らくこの推計にはコロナウイルス騒動の影響は含まれていないだろう。今回の騒動の影響を加味するとどの位増えるであろうかと思うと、ゾーとする。

 厚労省にとって、高齢者対策は大きな課題である。国家予算の約1/3は社会保障関係費であり、高齢化が進む中にあって、将来にわたって安定に維持する必要がある筈だ。さて、このような状況下で厚労省からの提案はコロナ対策一辺倒だ。木を見て森を見ずとはこのことだ。2020.07.04(犬賀 大好ー614)

中国でのコロナウイルス対策を世界は参考にしたいが

2020年07月01日 08時39分41秒 | 日々雑感
 今回の新型コロナウイルス騒動の切っ掛けを作った中国武漢では世界に先駆けてコロナウイルスを終焉させ、封鎖を解除し、経済活動を始めたと習近平国家主席は胸を張るが、それだけ自信があれば世界のモデルとして情報公開を徹底して欲しいものだ。

 4月8日、2カ月半にわたるロックダウン解除された武漢市内では外出制限はなくなり、公共交通や職場は復旧し、市内にはかつての賑わいが戻り、市民は平穏な日常生活を取り戻しつつあるとのことだ。実際、4月4日からのほぼ1か月間新たな感染者が出ておらず、4月26日には入院患者が全て退院し、それ以降は武漢市では感染者がいないという状態が続いていたそうだ。しかし5月9日には1人、10日には新たに5人の合わせて6人の感染が確認され、武漢市は10日以内に全市民にPCR検査をすると決定した。

 6月2日地元当局は、5月14日から今月1日までに、およそ990万人の市民にウイルス検査を実施し、無症状の感染者が300人いたが、発熱などの症状のある感染者は1人も確認されなかったと報告した。そもそも今回の検査を実行する切っ掛けが、新規感染者が見つかったことであったが、彼らは症状があったから見つかったのであろう。それ以降症状の出ている感染者が皆無とは到底信じられない。

 もし彼らを含めて無症状であったとすれば、感染者をどうやって見つけたのであろうか。無症状の人でも見つけ出す検査が普段から行われているとすれば、立派な対策であるが、中国のことだ無症状であればわざわざ発表する筈が無いし、無症状の人300人とはどう考えても信じられない。

 恐らく無症状とは日本で言う無症状と同じ定義ではないのであろう。一方、1000万人近い市民を検査した早さと費用は見習いたいものだ。検査に2週間要したとして、1日当たりの検査人数は、70万人以上になる。検査にあたっては、複数の人の検体をまとめて検査する手法も使って効率化を図ったとしており、かかった費用は日本円で130億円余りだったとされており、計算上1300円/件位だ。

 日本ではPCR検査の費用は1件当たり2万円との報道があるが、この違いは効率化の違いであろうか。共産党一党独裁政権ならではの感がするが、それでも見習うべき点はある。経済再開による感染者数のぶり返しは東京でも起こっており、武漢での対応の仕方を本来であれば参考にすべきであろうが、中国の発表には政治的な宣伝の色彩が濃いため、どこまで本当か分からない。

 さて、封鎖開始の2日後の1月25日から3月24日までの60日間、武漢での日々の暮らしを日記に綴った作家、方方さんが今、国内で激しいバッシングにさらされているそうだ。方方さんの日記の英語訳班の予約販売が始まったのは4月始めだそうで、その頃からバッシングが始まったのであろう。バッシングの内容は武漢の恥をさらけ出し、売国奴だと言った非難らしいが、当然バッシングの裏には政府が糸を引いていると思われる。

 武漢での感染が再発し始めたのは5月の始めであり、再発時の様子やその対応の仕方こそ外部の人間にとって参考にしたいことであるが、政府にとって公にしたくないことが沢山あるのだろう。方方さんの日記がバッシングされていること自体に習氏の発表内容にかなりの脚色があることを伺わせる。2020.07.01(犬賀 大好-613)