日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

地球温暖化か氷河期の到来か

2018年09月15日 07時50分07秒 | 日々雑感
 今年7月23日に埼玉県熊谷市で我が国の観測史上最高となる41.1度を記録した。この異常高温は日本だけのことではなく、アメリカやアフリカでも最高気温50度以上を観測するなど、この夏は世界的に異常な暑さが続いているとのことだ。

 この異常高温は地球温暖化の影響であるとの見方が一般的である。そうすると、2年後の東京オリンピックの時には、更に暑い夏になるのではないかと懸念される。ところが今の地球は温暖化ではなく氷河期に向かっていると主張する者もいる。

 しかもその到来は遠い未来の話ではなく、早ければ約20年後だそうだ。今年の我慢し難い猛暑の中、喜ばしい話であるが、本当であろうか。

 さて地球は誕生以来何度か氷河期を迎えてきたことは、地質学的にも明らかにされている。最後の氷河時代は約260万年前に始まり、現在は間氷期のまっ只中にいることになるそうだ。その証拠は、今もグリーンランド、北極、そして南極大陸に氷床が存在しており、年々少なくなっていることからも言えるのだそうだ。

 しかし、その間氷期の中にあっても、4万年と10万年の時間スケールで小規模な寒冷化と温暖化を周期的に繰り返してきており、最後の寒冷期は約1万年前に終わったのだそうだ。

 地球の寒冷化・温暖化の原因は、大規模な氷河期の周期についても、また氷河期の期間内で繰り返す比較的小さな繰り返しについても、よく解っていないのだそうだ。

 しかしその原因に関する一致した見解は、いくつかの要因が重なり合っているということだけである。それらの要因とは、大気の組成、地球の公転軌道の変化、プレートの動き、太陽の活動変化、地球-月系の軌道の相互関係、火山活動の影響など、様々である。最近話題の温室効果ガスの効果に関しては大気の組成に分類されるが、様々な要因の一部に過ぎないのだ。

 さて、現時点で最大の問題となっているのは、大気の組成変化と共に太陽活動の変化である。太陽表面では常に一定の核融合反応が生じているように思えるが、周期的に変化するそうなのだ。

 太陽の活動の様子は表面に見える黒点から判断されるが、2014年をピークに黒点の数は減少に転じている。黒点の数は太陽活動の活発度を表し、数が多いほど太陽全体としては放熱量が多くなり、地球は暑くなるそうだ。

 黒点数は約11年の周期で変化するが、しかしこの周期性は時として乱れることがあり、300年ほど前の江戸時代に世界中が寒冷化した時期があったそうだ。すなわち、1645年から1715年までの70年間に黒点が減り、地球の平均気温は1.5度ほど下がり、その結果、ロンドンのテムズ川やオランダの運河が凍結し日本では大飢饉となった記録が残っている。

 ところで、ここ10数年の太陽は100年に一度くらいの黒点数の少ない時期となっており、今年は、昨年の同時期と比べて、黒点の数が6割少ないことが判明し、これが太陽が本格的不活発な周期へと変わる準備をしているためだと考えている人もいる。

 既に黒点数の減少があったのであれば、温暖化よりも寒冷化となる筈だが、短期変動では地球全体の気温への影響は現れず、数十年~数百年という長期変動でようやく地球の気候への影響がわかるとのことだ。

 英国の研究チームが、新たな算定方法で、太陽の活動周期をもとに、ほぼ100%の確率で2030年に地球にミニ氷河期がやってくると警告しているのだ。

 太陽の黒点数は人間の力では如何ともし難い。しかし、温室効果ガスの放出は人間の力で制御できる。例え、ミニ氷河期の到来が本当であったとしても、それが去った後、どうなるかを考えるべきだ。2018.09.15(犬賀 大好-477)