8月15日、安倍首相は戦後70年談話を閣議決定し、発表した。当初注目された4つのキーワード、「植民地支配」、「侵略」、「心からのお詫び」、「痛切な反省」、がすべて盛り込まれ、何気なく聞く分には無難な談話であった。しかし、よく聞くと、首相の日頃の言動が影を潜め、第3者的な表現に終始し、無駄に長い演説との印象に変わった。報道各社の反応も様々であり、各国の反応も様々であった。
一番の印象は、もうこれ以上謝罪を繰り返したくないとのことである。しかし、安倍首相は国会でよく謝罪する。自らのヤジ「早く質問しろよ」に対する謝罪、自民党3議員の「メディア規制をすべきだとの暴言発言」に対する謝罪、新国立競技場建設への下村文科相の対応に対する謝罪等、枚挙にいとまとい無い。本当に申し訳無いとの気持ちがあれば謝罪すべきであるが、少々乱発のし過ぎであるため口先だけの感がする。
しかし、外国に対して頭を下げるのは余程嫌いと見えて、「私たちの子や子孫、その先の世代の子供たちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない。」と明言した。国民に対しては安易に謝罪するが、中国や韓国に対しては頭を下げたくないとは、首相の前戦争に対する歴史観が如実に現れている。しかし、被害を受けた側からもう謝罪はいいよと言われるまでは続けるのが本当の謝罪であろう。
謝罪を続けるという負の遺産を清算したいとの気持ちがあれば、清算するべき負の遺産は、他にいくらでもある。まず、1000兆円を越す国の借金である。これを減らす策としていろいろ計画されているが、GDPの成長を実質2%の前提にする等、本気でやっているとは思えない。また、原発の使用済み核燃料の処分法も未定のまま原発再開を始めてしまった。各原発の燃料プールに一時的に保管されている核燃料の燃えカスを今後どうしようとするのであろうか。多分、核燃料サイクルの確立を再開する目論見のようであるが、目途の無い成果を当てにしてよいのであろうか。負の遺産とならないようにするためには、原発は再開するべきではない。
また、積極的平和主義を前面に押し出している。先進国として湾岸戦争に参加しなかったことが余程悔しかったことと見えて、自衛隊を世界各地に派遣することが積極的平和主義と思っているようである。湾岸戦争では膨大な資金を拠出したはずであり、日本の平和憲法とともに胸を張って誇るべきであった。「Show the Flag」と言われて、卑屈にならず日本独自のやり方を主張すべきであった。
また、オバマ大統領はノーベル平和賞を受賞したにもかかわらず、核廃絶に向けて何も出来ない。日本は唯一の被爆国として核廃絶の先頭に立つべきであり、誇るべき積極的平和主義である。
更に難民問題では、知らぬ振りを決め込んでいるが、先進国はどこでも悩んでいる。難民の受け入れは様々な問題が想定されるが、少子高齢化の問題と合わせて考えるべきである。積極的平和主義の下に日本がなすべき課題はいくらでもある。(犬賀 大好-157)
一番の印象は、もうこれ以上謝罪を繰り返したくないとのことである。しかし、安倍首相は国会でよく謝罪する。自らのヤジ「早く質問しろよ」に対する謝罪、自民党3議員の「メディア規制をすべきだとの暴言発言」に対する謝罪、新国立競技場建設への下村文科相の対応に対する謝罪等、枚挙にいとまとい無い。本当に申し訳無いとの気持ちがあれば謝罪すべきであるが、少々乱発のし過ぎであるため口先だけの感がする。
しかし、外国に対して頭を下げるのは余程嫌いと見えて、「私たちの子や子孫、その先の世代の子供たちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない。」と明言した。国民に対しては安易に謝罪するが、中国や韓国に対しては頭を下げたくないとは、首相の前戦争に対する歴史観が如実に現れている。しかし、被害を受けた側からもう謝罪はいいよと言われるまでは続けるのが本当の謝罪であろう。
謝罪を続けるという負の遺産を清算したいとの気持ちがあれば、清算するべき負の遺産は、他にいくらでもある。まず、1000兆円を越す国の借金である。これを減らす策としていろいろ計画されているが、GDPの成長を実質2%の前提にする等、本気でやっているとは思えない。また、原発の使用済み核燃料の処分法も未定のまま原発再開を始めてしまった。各原発の燃料プールに一時的に保管されている核燃料の燃えカスを今後どうしようとするのであろうか。多分、核燃料サイクルの確立を再開する目論見のようであるが、目途の無い成果を当てにしてよいのであろうか。負の遺産とならないようにするためには、原発は再開するべきではない。
また、積極的平和主義を前面に押し出している。先進国として湾岸戦争に参加しなかったことが余程悔しかったことと見えて、自衛隊を世界各地に派遣することが積極的平和主義と思っているようである。湾岸戦争では膨大な資金を拠出したはずであり、日本の平和憲法とともに胸を張って誇るべきであった。「Show the Flag」と言われて、卑屈にならず日本独自のやり方を主張すべきであった。
また、オバマ大統領はノーベル平和賞を受賞したにもかかわらず、核廃絶に向けて何も出来ない。日本は唯一の被爆国として核廃絶の先頭に立つべきであり、誇るべき積極的平和主義である。
更に難民問題では、知らぬ振りを決め込んでいるが、先進国はどこでも悩んでいる。難民の受け入れは様々な問題が想定されるが、少子高齢化の問題と合わせて考えるべきである。積極的平和主義の下に日本がなすべき課題はいくらでもある。(犬賀 大好-157)