菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

シンボルとモチーフ

2020年12月19日 00時00分59秒 | 映画のあれこれ

シンボルは映画で描かれる抽象的ななんらかを象徴する固定的なもの。
シンボルを繰り返し描くことでモチーフ(心理的かつテーマ的な象徴として物語を膨らませるもの)となる。

 

モチーフはテーマを具体的なものとして提示する。
テーマは、物語全体で提示された教訓、メッセージ。
テーマはそういう意味で抽象的なものであり、言葉と言ってもいい。それが台詞で語られるか、観客の中に浮かび上がるかの違いはあれど、内的なもの。
対して、モチーフは具体的なもので、物質や行動といえる。それは明確に存在する外的なもの。
そして、モチーフは直接的なアプローチをするがゆえに、アンチテーゼも示しうる。

 

俳優はシンボルであり、画面に映り続ける、生命として継続し続ける(映画内でもあ映画外でも)ことでモチーフとなりえる。
ゆえに、そのシンボリックなものをコントロールしなければ、その多面性がシンボルを曖昧にする。
演技においてもそれはコントロールされないとただただ多面性や歪さを提示してしまう。
それは映画作品に強く影響する。

音楽などでは、「ライトモチーフ」と言われる技法で、映画ではさまざまな方法で用いられる。
同じ旋律をそのままやアレンジするなどして繰り返し登場させる。
ベートーベンの『運命』などで使われている。

おいらは、同じような動きを繰り返すことを特に「重ね」と呼んで用いています。

モチーフは日本語(音楽では)では主題とか動機とかと言います。
シンボルは、象徴とか表象とか記号とかですね。

 

映画作品の内部には、シンボルとモチーフとテーマがあるが、世に放たれた映画自体が一つのシンボルとなる。

 

 

 

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