菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

映画生まれました! を今も見れーる!! 『リュミエール!』

2017年12月24日 00時00分55秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1209回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

 

 

『リュミエール!』

 

 

 

1895年、フランスのルイとオーギュストのリュミエール兄弟が映画の原型となるシネマトグラフを発明した。本作は“映画の父”リュミエール兄弟が1905年までの10年間に製作した1422本の中から、カンヌ国際映画祭総代表にしてリヨンのリュミエール研究所の所長も務めるティエリー・フレモーが108本を厳選し、映画の発明者であり、史上初の映画監督としてのリュミエール兄弟にも光を当てるべくオマージュを捧げた映像集のドキュメンタリー。

映像は4Kデジタルで修復されている。

テェイリー・フレモーが監督と脚本と解説ナレーションを担当している。

 

 

 

 

出演。

ティエリー・フレモー(声のみ)が、解説。

オーギュスト・リュミエール。

アンドレ・リュミエール。

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、ティエリー・フレモー、ベルトラン・タヴェルニエ。

 

開発、製作、制作、撮影などなどは、ルイ・リュミエール、オーギュスト・リュミエールとリュミエール工房の職人たち。

 

 

 

 


リュミエール研究所所長ティエリー・フレモーがリュミエール工房作品108本を厳選し、解説を加えたドキュメンタリーで作品集。
リュミエール兄弟という映画の生みの親とルイ・リュミエールという最初の映画監督の業績に触れつつ、映画の赤子期の成長記録を見守る映画史上最高に幸福な90分。
映るのは、生活、労働、乗物、芸、喜劇、子供、動物、旅行、スポーツ、事件、特撮・・・と120年前にすでに映画がそこにある。
トリビアだけでなく、笑いを挟み込む解説が現在の映画にしている。

わぁ、そのまんまが動いてる! と動く画に改めて感動する。

すべての観客を映画の子にする祝作。 

 

 

 

 

 

おまけ。

原題は、『LUMIERE!』。

『リュミエール!』ですね。

 

 


上映時間は、90分。
製作国は、フランス。
映倫は、G。

 

 

 

キャッチコピーは、「映画のはじまり 初体験」。

 

 

 

 

 

世界初のサスペンス、世界初の移動撮影、世界初の映像演技、世界初の特撮作品・・・とひたすら映画の世界初を二桁以上見ることができます。
あと、エジソンへの対抗心を描いた喜劇も愉快ですよ。

 

映画の発明者としては1895年にシネマトグラフや投影式上映映写機開発者のリュミエール兄弟以前に、1878年に複数台のカメラによる連続写真撮影を成功させたエドワード・マイブリッジ、1882年に一台で連続写真を撮れる写真銃の開発者のエティエンヌ=ジュール・マレー、単レンズカメラを使い世界初の映画を撮影したルイ・エメ・オーギュスタン・ル・プランス(『ラウンドヘイの庭の場面』(1888)が世界初の映画とも言われ、真の映画の父とも呼ばれる)、1889年に連続撮影機クロノフォトグラフを開発したウィリアム・フリーズ=グリーン、1891年にキネトグラフと覗き穴型映写機キネトスコープ開発者のトーマス・エジソン(ルイ・エメ・オーギュスタン・ル・プランスのカメラをマネしたともいう説も)、1892年にキネマトグラフィーの特許をフランスで取得したレオン・ボウリー(彼の未払いで1894年に特許が切れており、リュミエール兄弟は1895年に特許を上書きした)がいる。

ほかにも、後発ではあるが、シネマトグラフの初興行上映を見て、その可能性を見抜いた者、購入を断られた末、キネトグラフの開発者のジョルジュ・メリエスやイギリスのロバート・W・ポールとバート・エイカーズもいる。この英国の二人が開発したポール=エイカーズ・カメラ(エジソンのキネトスコープからヒントを得たもの)をメリエスは購入し最初は使用していた(のちに独自にカメラを開発)。

ロバート・W・ポールとバート・エイカーズはその後、仲違いし、各々で映写機を開発。ロバート・W・ポールはリュミエールよりわずかに遅れたものの独自に発案した投影式映写機シアトログラフ(バート・エイカーズの方が少し早く開発したが普及しなかった)を発表している。彼は監督・カメラマンとして1895年から多くの作品を残し、クローズアップや場面転換の編集などの先駆者の一人で1898年にイギリス初の映画制作スタジオを起こし、『クリスマス・キャロル』を原作とした劇映画『Scrooge, or, Marley's Ghost』(1901)などを発表していき、イギリス映画の父(ダディ・ポール)と呼ばれている。

ロバート・W・ポールとバート・エイカーズの物語をイギリス映画界は映像化すべきだろう。

 

リュミエール社とメリエスのスター・フィルムは同時期に対抗するように映画作品を発表していた。

今回紹介されたのは一巻もので、1分程度のものばかりだが、1897年には10分を超える『イエス・キリストの生涯と受難をあらわす諸光景』という宗教劇を発表している。(メリエスは1898年に『聖アントワーヌの誘惑』を制作。以後、『シンデレラ』、『月世界旅行』など映画オリジナルの劇映画を発表していくようになる)

リュエール社が発表した1422本はすべて保存されており、現在もいることができる。今回の108本はその内の4Kデジタルで修復された150本から選ばれている。

 

 

初めての映画と言われる『リュミエール工場の出口』は会社の宣伝でもあった。

映画はル・プランスによる記録で始まったが、見れないことで記憶されず、大衆向けに宣伝と興行にしたリュミエールによって、広く認知された。(エジソンも同様だが、個人向けであり、それは現在の映画の姿ともいえる)

 

 

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