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菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

痛みを取り戻せ。  『ベニーズ・ビデオ』

2014年08月04日 00時01分29秒 | 俺は好きなんだよ!
【俺は好きなんだよ】第676回は、『ベニーズ・ビデオ』(1992)


英語題は、『BENNY'S VIDEO』。
ベニーは主人公の少年の名前。


上映時間:105分
製作国:オーストリア


スタッフ。
監督:ミヒャエル・ハネケ
製作:ファイト・ハイドゥシュカ/ベルナール・ラング
製作総指揮:ミヒャエル・カッツ/ゲブハルト・ツパン
脚本:ミヒャエル・ハネケ
撮影:クリスティアン・ベルガー
プロダクションデザイン:クリストフ・カンター
 
 
出演。
アルノ・フリッシュ
アンゲラ・ヴィンクラー
ウルリッヒ・ミューエ


物語。
物質的に恵まれた家庭で育った少年ベニーは、圧縮空気銃で豚をすることに魅せられていた。
それを映像に撮影したものを繰り返し見ては、悦に入っていた。
ある日、彼は家に招いた、偶然知り合った少女を衝撃的にその圧縮空気銃で殺害してしまう。
しかも、その模様をビデオカメラに収めながら・・・。
 
 
受賞歴。
1993年のテサロニキ映画祭にて、国際批評家連盟賞を受賞。
 
1993年のEuropean Film Awardsにて、FIPRESCI Prize(Michael Haneke)を受賞。
 
1992年のViennaleにて、Vienna Film Awardを受賞。




ビデオを映すブラウン管をとらえるカメラ、スクリーンに浮かび上がる画面。
この異化効果が素晴らしい。

ある意味では、『ファニーゲーム』より痛い映画。





人間でなくなるいかけていたものが人間に戻ることは、こんなにも苦しくて痛いのか。
まさに、ミヒャエル・ハネケならではのじんわりと心をえぐる作品。




















おまけ。

ここに出てくる圧縮空気銃の強力版(牛の用)が『ノー・カントリー』で出てくる殺しの道具。
映画的な影響関係はあるのかしら?
コーマック・マッカーシー原作だしなぁ。
ベニーが大きくなって、アメリカに渡って・・・とか考えてしまうのは、悪ふざけなのですが。





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