書名 :ねじまき少女
著者名 :パオロ・バチガルピ/著 , 田中一江/訳 , 金子浩/訳
出版年 :2011.5
原書名 :The windup girl
要旨(BOOK):石油が枯渇し、エネルギー構造が激変した近未来のバンコク。遺伝子組替動物を使役させエネルギーを取り出す工場を経営するアンダースン・レイクは、ある夜、クラブで踊る少女型アンドロイドのエミコに出会う。彼とねじまき少女エミコとの出会いは、世界の運命を大きく変えていった。新たな世界観を提示し、絶賛を浴びた新鋭による超話題作。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞などSF界の賞を総なめにした作品。
新人でありながら、SF界最大級の4賞受賞...
こんな総なめ普通ありえません...
温暖化により上昇した海面への対応で、長大な堤防でとりかこまれた危うい聖都バンコク...
世界中に蔓延した農作物の害病により、世界を支配しようとする巨大種子会社の製造した遺伝子操作作物しか育たない世界...
そんなスチームパンク的な反ユートピアな世界感は一見ありきたりですが、その書き込みの深さは圧巻です !
バンコクって舞台もすばらしい。
1回だけ行ったことありますが、あの暑く、美しく、妖艶な都市は、魔都ぞろいの東南アジアにおいても異彩をはなってて大好きです ♪
でも
なんといっても廃棄された日本製の女性型有機アンドロイド エミコ の造型がステキです ♪
磁器のようなきめ細かい肌とされたために、驚異的な身体能力を持ちながら排熱ができず、場合によっては死んでしまう脆弱な人造人間...
ブレードランナーのレプリカントやファイブスターストーリーのファティマやエヴァンゲリオンのレイみたいに...
人形って...なんかそそるものがありますよね。
人にあらざる者の妖しさがナイスです。
人形繋がりでもう1作 ♪
書名 :ARIEL 10
著者名 :笹本祐一/著
出版年 :2011.5
要旨(BOOK):銀河帝国の内紛終息に一役買って地球に凱旋する岸田博士を待っていたのは、入手した宇宙人の超技術の独占を狙う大国のパワーゲームだった。軟禁状態の国連からエリアルごと脱出した岸田博士はSCEBAIに向かい、アメリカに事実上の宣戦布告をするが―。星雲賞受賞の全52話傑作シリーズ、ここに完 結。巻末に特別書き下ろし「終わりなき戦い」を併録。
1986年に始まった「ARIEL」シリーズ。
2004年に一応シリーズ本編は終了してましたが、YAYAは最後まで読み終わってなくて結末が気になってたところ...
文庫版全20巻を2巻ずつまとめたノベルズ版での再販がはじまり、その最終10巻がでましたので、さっそく読んでみました ♪
身長40mの女性型巨大戦闘ロボット ARIEL (All Round Intercept & Escort Lady) が侵略宇宙人と戦う...というこのシリーズ。
設定から分かるようにパロディSFものです ♪
操縦するのが美人女子大生と女子高生で...
話の舞台が女子高メインと、かなりの萌え系ですが...
ハード面の記述や、ややこしい人間関係はかなりしっかりしてまして、そのアンバランスが面白いです ♪
YAYA的には侵略戦艦(帝国の下請け貧乏会社所属)のハウザー朴念仁艦長とシモーヌ美人ケチ経理部長のオトナな男女間のやりとりが好き ♪