「柿葺落四月大歌舞伎」 歌舞伎座 2013.04.07 14:40~
あれこれ書きたい話がたくさんあるんですが、まずはこの話から。。。
実家の母が歌舞伎に行きたいと言ってたこともあって、
新しい歌舞伎座のこけら落としの公演のチケットゲットに動いたら
なんと、ローソンチケットで当たってしまいました。超びっくり。
私は、歌舞伎なんて初めてで、右も左もわからないんですけど。。。
母は、若いころに何度も行ってたらしいけど。
で、一部、二部、三部ってあるけど、みんな同じだろうなんて思って、時間的にいいかなと
二部を取ったんですよ。あ~無知って恐ろしい。。
二部は若手の演者さんはあまりいなくて、一部、三部が多いみたいですね。
たとえば、私でも知ってる、染五郎とか、勘九郎とか獅童とか・・・・
でも、母は、中村吉右衛門が好きらしく、二部でOKと喜んでました。
歌舞伎座に行く前に私は寄り道とかしてたんで、久々に銀座をゆっくり歩いて、まずは三越でお昼を。。。
そうそう、この日は風がめっちゃ強かった。。でも、雨が上がって暑くて、、、けど、外歩きは楽しかった
そして歌舞伎座へ
二部の開場が14:10なんだけど、一部の終了から時間があまりないため、歌舞伎座の前は
一部が終わって出てくる人、二部を待つ人。それから幕見席のために売り場に並んでる人と、それから普通の観光客と
ごった返していました。
一応、表で撮った写真
二部の演目は
一、弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)
浜松屋見世先の場より
滑川土橋の場まで
二、忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)
将門
といっても、、、私はほんとによくわからないんですけどね。
でも、白浪五人男とか弁天小僧とかは聞いたことあります。。。
で、イヤホンガイドというのがありまして、700円で、解説が聞けるイヤホンを貸し出してくれるんです。
それを使うことにしました。。。あと、ビデオガイドってのもあって、座席に差し込むとこがあって、iPadみたいなのに
セリフとか解説が出るものもありました。でも、私はビデオだと、舞台見てビデオ見てってのが嫌だから
イヤホンの方がよかったと思いましたけど。
そして、今回の席は、1等席の1階15列だったんですよ。1階の1等席は16列までで、
16列の後ろに通路があって、その後ろからは二等席になります。
でも、15列でしたが、なんと花道からすぐの席で、、、めっちゃよかったです。
会場内も撮影OKだったので。。。(あ!もちろん上演中はだめですけどね)
写真撮ってきました
この写真の左端の白っぽい通路が花道です。
明るくてきれいでなんか新しい香りがする感じでした。
母が言うには、昔はもっと花道の高さがあったそうで、あと、客席も傾斜がなかったとか・・・・
さて、まずは最初の演目「弁天娘女男白浪」
白浪五人男で有名なお話らしいです。
最初の場は、浜松屋の店
弁天小僧が武家のお嬢さんに変装し、家来とともに、呉服屋の浜松屋にやってくるわけです。
この家来も南郷力丸という五人男の一人が変装しています。
ちなみに、私も知らなかったんですが、白浪っていうのは、泥棒さんのこと。
お嬢さんは結婚が決まったのでと商品をいろいろ見せてもらっているときに、
端切れを万引きします。
番頭さんがそれを見つけ、万引きしたというと、実はその万引きした端切れはよその店で買ったものであったわけです。
もちろん、それは弁天小僧が仕込んでいたもの。
お店の店子さんたちも、万引きだと取り押さえにいったのですが、そのときのお嬢さんの額に傷をつけてしまって、
家来がそれを見て切腹するだのと騒ぎになり、店の主人も出てきて、結局100両でカタを付ける話になります。
ところが、ここでお客に来ていた別の侍が、お嬢さんが男と見破り、二人がゆすりに来たと見破ります。
で、結局、20両でカタをつけ、お嬢さんとお侍・・・弁天小僧と南郷力丸は引き揚げるという話です。
弁天小僧を演じたのは菊五郎さん。南郷力丸が左團次さん。
菊五郎さんというと、冨司純子さんのご主人ってイメージが強いのですが(すみません。歌舞伎素人なんで)
思ったより小柄の方でしたね。
見破るお侍さんが吉右衛門さん。でも、このお侍さんは、実は白浪誤五人男のリーダーの日本駄右衛門だったんですね。
途中店に現れるとびの方に幸四郎さん・・・え?これだけ?って思っちゃいましたけど。
でも、この話は面白かった。けっこうアドリブも入れたりして、笑いましたもん。
もちろん解説があるから、ストーリーがわかるんで、余計面白かったです。
弁天小僧と力丸が花道を引き揚げる時、どっちが荷物を持つかでもめたりとかね。。。
そのあと、ちょっと間をおいて、五人男のそろい踏み。「志ら浪」と書かれた傘をもって、
一人ずつ花道を出てくるんですが、ホントにすぐ横を通るので感動。
で、見栄を切るときなんか、すぐそこで。。。母は、吉右衛門さんのときは、思わず乗り出して見入ってましたね。
(芝居は前に乗り出して見ちゃいけないんだよ。。って思わず言おうかと思っちゃった)
舞台は桜が満開で、土手という設定。
一人ずつ「名乗り」をあげ、見せ場ですね。
一番かっこいいと思ったのが左團次さん。声がね、すごくいいんだよね。
そこに、捕り手が現れ、ここで殺陣となるけど、歌舞伎だから、立ち回りが決まってて優雅だよね。
新感線と比べてはいけません。
何より、捕り手役の方々に驚いた。みんなバク転とかして落ちていくんだけど、歌舞伎役者って普通にバク転とかするんだ
って、そこにびっくりでした。
五人とも左右を捕り手の人につかまれて幕・・・
少し休憩があって、そのあとは
屋根の上。弁天小僧と捕り手の立ち回りから。型が決まっているんだろうけど、息があってないとできないなあ~と
ここでも捕り手の役者さんの動きに感動。屋根ということで、斜めになっているところでのバク転はすごい。
弁天小僧は、最後は立ったまま切腹。大屋根が後ろに返って、せりから山門が上がってきます。
この大屋根の返しを「がんどう返し」というそうな。。。いやあ、この仕掛けはすごいと。
山門には日本駄右衛門の吉右衛門さん。ここでもまた立ち回り。
途中で山門がさらにせり上がり、下から石橋があがってくる。ここの舞台の仕掛けもすごいと思った。
そのあと20分の休憩。
変な話ですが、歌舞伎座はトイレもたくさんあるので、思ったより混雑していなかった。
普通の芝居を見に行くと、幕間のトイレの列が半端ないので・・・
二幕は「将門」
お囃子の方が舞台上にいらっしゃる。
傾城・如月を演じるのは玉三郎さん。煙とともに花道からせりあがってくる。
幕間のときに花道を少し高くしてたんですよね。そういう理由があったのね。
玉三郎さんは、私でも知ってるくらいの有名人。「玉三郎さま」と言った方がいいですね。
まずの感想は、、、美しい~(もうだいぶお年行ってますよね~)
それと顔が小さい。浄瑠璃のお人形さんみたいだった。
花魁の衣装がとても重そうでした。
舞台中央に行くと、御簾があがり、そこにいるのが光圀。光圀を演じるのは松緑さん。まだお若いらしい。
この演目は、踊りが主らしく、お囃子の方の演奏と唄で、二人が舞うのがきれい。
特に玉三郎さんは、妖艶でしたね。
ただ、内容的には、、、正直ちょっと飽きてしまう内容でした。
個人的には動きがある、一幕の白浪五人男の方が好きだな。
如月は光圀を口説こうとする。如月は平将門の姫であり、妖術使いだった。
光圀は将門の残党狩りをしていた
如月に将門の最期を話すと、如月が涙をこぼしたため、光圀はこれはと怪しみ、如月の中から夜叉姫を引きずり出す。
姫は妖術で、御所を破壊する。これが「屋台崩し」という仕掛けとのことだが、
一幕の「がんどう返し」もそうだけど、こういう仕掛けがワクワクしますね~
御所が壊れてその屋根に現れたのはガマガエル
思わずおおお~って思っちゃいました。
歌舞伎はほんとに初めてだし、演目も全然知らないので、サラな状態で観劇だったんですが、
有名どころの演目で(母によると)、素人でも面白いものだそうで、楽しめました。
こういう日本的なものもいいですね。
いつも商業演劇ばかり見てる私だけど、たまにはこういうのもいいかなと。。。
型が決まっているので、まあ、スピード感はないけどね。伝統というのも大事ですね。
それと、歌舞伎を見に来る人たちは、着飾って、和服の方が多かったけど、いらしていて、
ちょっと趣が違いました。オシャレしていかないといけないのかな(笑い)
また、機会があったら見てみたいなって思いました。
個人的には亀治郎さんじゃなくて、、、市川猿之助さんか、を見てみたいな~
で、、、大混雑の売店でせっかくなんで、お土産を
歌舞伎座だから歌舞伎あげ
それからしょうゆたれ餅。なかなか美味でした