mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

大相撲の年寄株とはなんだ?

2011年07月21日 | ラジオ・テレビ

 今日の朝(つまり今朝)、CBCラジオの「 多田しげおの気分爽快!!朝PON」7時台のコーナーで、大関魁皇引退年寄浅香山襲名に関して、大相撲の年寄株とはなんぞや?と題してこの話題を取り上げていました。

 スポーツライターの方が電話出演しておりましたけど、結論は同じですが、私が以前に覚えた内容と少し違うようでしたので今日のブログ記事にしてみます。

 大相撲の力士が現役を引退し、日本相撲協会に残るには、協会の仕事をする上に必要な年寄名跡が必要です。この年寄名跡は105あります。そしてこの105ある名跡を取得するには然るべきお金を前の持ち主に払うのが慣例となっており、金銭の支払いで資格を得ることから俗に「年寄株」と呼ばれているものです。この年寄株が近年では億の単位、若貴の時代には3億まで達したとかのニュースがあり、此度の協会改革でも年寄株のあり方について検討を加える事となっています。

 ではこの金銭支払いにはどんな意味があるのか。件の電話出演されたスポーツライターの方は「自分を育ててきた先代への、一種の謝礼」と言っていましたけど、これは違うのでは。いやそのような面もありますけど、私が相撲の伊呂波を知った頃に覚えたのは、

  • 年寄名跡を得るには、名跡の先代を扶養する義務がある。月々そして年々払うのは面倒でもあり、一時金で支払う例が次第に増え、この一時金で名跡を得ることから、転じて「年寄株」と言われるようになった

です。これ、NHKの元アナウンサー、北出さんの著書で覚えました。今は行方不ですが、当時は私の頭、柔らかかったな、今でもしっかり覚えております。

 年寄名跡を得られ、またこの年寄を名乗られるのは、

  • 三役経験者
  • 幕内通算20場所以上
  • 十両通算30場所以上

のどれかの条件が必要。つまりそれなりのお相撲さんでないとなれないわけで(当たり前)。

一方で弟子が親方の名前を受け継ぐとき(典型例として子が親の名を継ぐ)は条件が緩和され、

  • 幕内通算12場所以上
  • 十両通算20場所以上

です。これでも厳しくなったほうで、前記北出さんの著書の当時は、「十両1場所以上」でした。

 

 この「株」と呼ばれているものは大相撲の年寄だけでなく、昔の赤帽や一部の漁業など、数が定められ誰でも参入できるわけではない業界で、その参入が認められることも「株」と呼ばれているようです。