‘Tis Nature's Voice~それは自然の声~Ⅱ

みらくる・あっこの気ままブログ

やっぱりティルのピアノがすき!

2014-11-07 13:56:00 | More Mark Padmore
11月5日
トッパンホールで、ティル・フェルナーのピアノソロ・コンサートがありました。
東京に住む娘を誘って、聴きに行きました。



 日本にテイル・フェルナーを初めて紹介したのが、トッパンホールだそうで、ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲演奏や、
マーク・パドモアとのシューベルト三大歌曲集などのチクルスもあり、言わばティルのホームグラウンドのようなホールです。




どの曲も作曲家のキャラクターを見事に弾き分けていて、なんとも包容力のある、暖かく美しく深い音色は、あまりピアノに詳しくない声楽家の私と、
絵描きの娘には心地良くて、心地良くて、ほぼ知らない曲でしたが、とても幸せなひと時でした
本当に素直な人なんだな~ひたむきに、真面目にピアノを弾いてきた、どちらかというと素朴な雰囲気の大柄で安定感がある、やはり大家の器です。

声楽は具体的に歌詞があり、文学的演劇的要素が強いのですが、色んな楽器のアンサンブルともまた違う、たった一人で弾くピアノは、絵画に近いものを感じます。
一人キャンパスに向かって、音のパレットを静かに丁寧に紡ぎ出し、描いていくようなティルさんのピアノは、決して派手ではありません。”ザ・ピアニスト”的に、テクニックを見せつける感が無く、
曲そのものの素晴しさを解らせてくれるピアニストです。各声部の色分け、骨格がよく見えて、それでいて歌い方が自然で、安心感のある演奏なので、余計なことを考えずに、心にすーっと入って来るのです。
ティルさんの心の美しさ、優しさ、頼もしさが、会場全体を包み、ウィーンやドイツの作曲家の素敵な作品を、快く聴き入るお客さんの集中力も、そうとうレベルが高いです。
プログラムは全部、early music的には、チェンバロフォルテピアノの時代のものですが、現代のピアノで、こんなに魅力的に聴かせる人がいるという、逆の驚きがあります。
古楽は古楽で楽しいですが、私はやっぱりティルさんのピアノが好きです(*^▽^*)。


アンコールは、リスト「巡礼の年・スイス」より”ヴァレンシュタットの湖畔”。これもまた美しい演奏の、プログラムの内容も損ねない抜群の選曲
娘は自作の絵のポストカードをプレゼント。「あなたが描いたの?絵具は何?」など、興味を持ってくださり、また励ましの言葉もかけてくれるのでした
現在「チューリッヒ芸術大学」で教えているそうで、きっと若いアート系の学生ともふれ合っているのでしょうね。ティルさん、本当に素敵でいい人でした


初めて行きは新幹線、帰りは夜行バスという弾丸をやりましたが、仕事が午後からのレッスンなので、これはいけそう(*^^)v。
静岡あたりまでは晴れていて、雲のネックレスを掛けて、雲の帽子をかぶったた富士山が観れました

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