秋祭り
2014年10月10日 | 詩
下半身が月の石と化し
横になって本を読んでいるうち
ねむりこんだ
目が覚めると
どの便にも乗り遅れた午後の2時半
空腹を感じ
がっかりの海にも
あきらめの海にも
触れないように
用心しながら
太陽の運行という
平均台にとりあえずよじ登り
パンを焼いてかじり
温かいコーヒーの濁流
一定の感覚をおいた
声援のような叫びと笛の音
このあたりに学校などあったかな
えぐれたトーストを片手にしばし考えていると
声はそこのけそこのけ
とブルドーザーのように
部屋の中まで押し寄せてきた
追い立てられるようにして食卓を離れ
ベランダをのぞくがよく見えない
玄関にまわると向こうの通りを
神輿を担ぐ行列が行く
普段は二、三の他人とすれ違うばかりの道を
今は大勢の人が同じひとつのうねりに
よろこんで身を投げ出している
天体の軌道以外の
今日のすべてに乗り遅れた私も
その波には乗らなくては
と慌てて身支度をする
洋服をあれこれ手に取って
選びあぐねている間に
囃子声は遠ざかっていく
焦りも一緒に遠ざかっていったのだろうか
また新しいうねりが押し寄せてきて
内側からゆさゆさ揺さぶられていることに気がついて
いつのまにか本棚の前に座り込んで
本を読み耽っていたことを知りびっくりする
自分がびっくりしたことにまたびっくりする
まるで樹木のように
再び急き立てられて
本を棚に戻し
心と体がもつれるくらいに急いで支度をする
ようやく準備ができ、外に出てみると
あたりはすっかり静かになっていた
横になって本を読んでいるうち
ねむりこんだ
目が覚めると
どの便にも乗り遅れた午後の2時半
空腹を感じ
がっかりの海にも
あきらめの海にも
触れないように
用心しながら
太陽の運行という
平均台にとりあえずよじ登り
パンを焼いてかじり
温かいコーヒーの濁流
一定の感覚をおいた
声援のような叫びと笛の音
このあたりに学校などあったかな
えぐれたトーストを片手にしばし考えていると
声はそこのけそこのけ
とブルドーザーのように
部屋の中まで押し寄せてきた
追い立てられるようにして食卓を離れ
ベランダをのぞくがよく見えない
玄関にまわると向こうの通りを
神輿を担ぐ行列が行く
普段は二、三の他人とすれ違うばかりの道を
今は大勢の人が同じひとつのうねりに
よろこんで身を投げ出している
天体の軌道以外の
今日のすべてに乗り遅れた私も
その波には乗らなくては
と慌てて身支度をする
洋服をあれこれ手に取って
選びあぐねている間に
囃子声は遠ざかっていく
焦りも一緒に遠ざかっていったのだろうか
また新しいうねりが押し寄せてきて
内側からゆさゆさ揺さぶられていることに気がついて
いつのまにか本棚の前に座り込んで
本を読み耽っていたことを知りびっくりする
自分がびっくりしたことにまたびっくりする
まるで樹木のように
再び急き立てられて
本を棚に戻し
心と体がもつれるくらいに急いで支度をする
ようやく準備ができ、外に出てみると
あたりはすっかり静かになっていた
三 角 と 結 び 給 ひ し 秋 祭
装 ふ は 紅 の 頬 秋 ま つ り
ありがとうございます。最高にうれしかったです。
しかも歌で頂けるとは・・・。
感激してしまいました。
秋祭りのこんな楽しみ方もあったのですね!
秋がいっそうふくらみました。
日記帳にも書き留めて、時間をかけて味わわせて頂きたいと思います。