時事解説「ディストピア」

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真の独裁について

2013-08-14 23:09:39 | 反共左翼
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「右向け右」。

早朝5時すぎ、陸上自衛隊朝霞駐屯地(埼玉県朝霞市)の一角、
まだ目の覚めきれない表情の若者の一団に飛び交う迷彩戦闘服姿の自衛隊幹部の号令。


新入隊員の儀式ではありません。
都立高校生を自衛隊駐屯地内に宿泊させ、
自衛隊員から「防災訓練」の指導をうける「宿泊防災訓練」のひとこまです


宿泊防災訓練を実施したのは都立田無工業高校(池上信幸校長)。
7月26日から2泊3日の日程で同校の生徒35人が駐屯地内に宿泊。
開会式で自衛隊幹部が「慣れない場所で慣れない訓練だが、頑張るように」と“訓示”しました。


校長名で都教委に提出した書類によれば目的は
「さまざまな災害を想定した訓練を実施するに当たり、
災害復興などを視野に入れた体験活動を体験させ技術の向上を図る」。


目的は万人が同意できるものです。にもかかわらず都教委はこの訓練を隠しました。


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発案者は石原慎太郎前都知事とその直系の猪瀬直樹都知事です。
石原氏は在任中、
「今の若者には意欲がない。高校を卒業したら韓国のまねではないが、
2年間は兵役、消防、警察に強制的に(体験を)やったらどうか」
(教育再生・東京円卓会議、2011年11月16日)と提案。


これを猪瀬知事が「都立高校改革」として具体化しました。



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杉並区内の都立高校教諭(55)はこう力をこめました。


「安倍政権が改憲して『国防軍』にするという自衛隊を、
教育に取り込むという戦後一貫して許さなかった
“軍隊と教育の一体化”を都立高校が先鞭(せんべん)をつけるのか。

訪米経験のある同僚は、こう言っている。

『あの軍事大国ですらリクルート以外に軍隊と学校教育との接点はない』」


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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-14/2013081413_01_1.html


先日、サダム・フセインを「独裁者」と表現していた番組を観た。
実際の独裁というのは、民主的に秘密裏に行われるものだと思う。

東京の都立校の一部では、自衛隊の訓練を学生に強いているらしい。
歴史のレコードを逆回転させようとする輩がいる。
その筆頭が石原慎太郎と猪瀬直樹だ。

猪瀬は1946年生まれ、戦後の第一世代である。
この男をサン付けで呼び彼のサイトを紹介する加藤哲郎って一体……

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団塊のインターネット世界では「シニア」どころか「老人」になるらしい
「団塊の世代」向けには、「ネットワークは力である」と標榜する
野口悠紀雄On Line、立花隆「シェ・タチバナ」のような定番ビッグサイトがあります。


しかし、私の好みからすれば、すでに100ヒットに近い
前述有田芳生さん「酔醒漫録」、宮崎学さんの「突破者ページ」、
高野孟さんの東京万華鏡、自民党をとびだした白川勝彦さんHP、
糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」、猪瀬直樹さん「日本国の研究」
粉川哲夫さんのPolymorphous Space、
れんだいこさんの「人生学院」なんかの方が、面白くなつかしいですね

ttp://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Link.html

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反共左翼は表では「Noーー!Noーー!」と叫び裏では「Go!」と叫ぶ。

猪瀬のような極右に対して敬称をつけ、
そのサイトを「面白くなつかしい」と高評価する彼が
表向きでは「リベラルのマルクス主義政治学者」を標ぼうしている。


もちろん、こういう評価は事態が危うくなると即座に撤回され、
自分があたかも反右派であるかのようなポーズを見せる営業に着手する。
以下は猪瀬が都知事に就任した際の加藤のコメント。


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総選挙は政権与党民主党の惨敗、
自民・公明が3分の2を持つ絶対安定多数の安倍晋三新政権確実、
日本維新の会の改憲キャスティングボード、
日本未来の党・共産・社民は脱原発を争点化できず敗退。

都知事選挙も、国政選挙に巻き込まれて、
猪瀬新知事の大量得票での誕生へ。本サイトとしては、残念な審判です。



脱原発・護憲勢力にとっての教訓は、原子力や憲法という世紀的で
基本的な争点について、政党レベルの合従連衡では足りず、
市民社会レベルでの橋頭堡が必要
だということでしょう。

東京都知事選で石原後継である猪瀬直樹候補に投じられた433万票、
かつての「戦後革新」の末裔社民党の凋落は、
護憲派・戦後民主主義派の高齢化と先細りを示しています


http://members.jcom.home.ne.jp/katote/Living33.html
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桜井よし子とグルになって人権宣言を行ったこの男、
自分が極右の尖兵となって活躍したことを自覚しているのだろうか?


戦後民主主義派の衰退は、彼らが大日本帝国の国是である
反共主義から脱却できなかった点にある。

冷戦が終結して以降、彼らは敗残兵狩りをするかのごとく
あれやこれやと共産主義国、共産主義者の攻撃を嬉々として行った。

これは日本に限ったケースではなく、フランスやイギリスでも同様で、
皮肉にも極右とかつての極左が団結して狩りにいそしんだのである。

一段落して用済みとなった反共左翼は右派から排除され、
結果的に新自由主義の天下となり、貧困は世界規模で拡大した。


「戦後革新」とやらが如何に脆弱極まりないかということに
 いまだに気づけないとすれば、これは大問題だ。


加藤は脱原発や護憲をずいぶんと重要視しているが、
はっきりいって、原発なんかよりも雇用や年金のほうが
今の大衆にとっては、よっぽど重大な問題なのである。


こういう庶民感覚から浮遊した正義感が挫折するのは自明の理だ。
しかも彼は同じページで共産党攻撃を懲りずに行っているのである。

結果的にみれば、戦後革新は保守派にとって体の良い敵役を演じたのであり、
それはコミュニストという本当の革新勢力を封殺するために利用された。

しかもそれは、革新派が自発的に民主的に草の根で行われた。
戦後革新とはまさに、長靴を履いた猫に褒めちぎられ、
調子に乗ってネズミに化け、喰われてしまった魔術師そのものだった。


そして、実のところ、真の独裁とはこのような体の良い
あて馬がいて初めて成り立つのである。支配者にとって
コントロール可能な反対勢力がいて、初めて自身の主張に
説得力を持たせ、大衆の支持を得て権力を振るうことができる。

私は、この高校生の自衛隊体験入隊を非常に危険なものとして
考えているが、例によってこの情報は赤旗から得たもので、
加藤のような反共左翼から教えてもらったものではない。

口先ではノーと言いながら、実際はゴーをしているというのは
こういうことだ。本当にヤバいことには言及せず黙認する。

そういう態度が戦後の左翼に一貫して在る態度だと思う。
倒されるためにプログラミングされた敵キャラから
脱却し、コンピュータウィルスとならなければならないだろう。

(もっとも、既存のシステムにケチをつけときながら、
 それを破壊する意志などさらさらないから今日まで
 このザマをさらしてきたわけだが・・・・・・)