時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

シリアばかり問題にされているけれど・・・(イエメンのジェノサイド)

2015-11-02 21:32:26 | 中東
少しだけ話題になって、そのままフェードアウトしたが、
サウジアラビアを中心とした連合軍によるイエメン侵攻は終わっていない。

もっとも、この侵攻は抗争に敗れて国外に逃亡したイエメン大統領が呼びかけたものだから、
サウジらにとっては、テロリストに乗っ取られたイエメンを奪還するつもりなのかもしれない。


(引用元 http://jp.sputniknews.com/multimedia/20150328/104338.html)

--------------------------------------------------------
イエメンにおけるサウジアラビアの犯罪と国連の消極性


ナジャフィー解説員サウジアラビアの空爆による
イエメン人の大量虐殺は、イエメン各地で現在も続けられています。

イエメン政党のカラマは声明の中で、サウジアラビアとその同盟国の空爆は、
イエメンの人々に対する戦争犯罪とみなされると表明しました。


この声明では価値観、国際法などに対するサウジアラビアの侵害行為について指摘しています。

カラマはサウジと同盟国の政権がイエメンの人々を虐殺した犯罪国家だとして、
サウジアラビアとその同盟国の政府関係者の国際刑事裁判所における訴追を求めています。

カラマはまた、イエメンの人々に対して行われたすべての犯罪を調査し、
国際法規に基づきその責任者を処罰する必要があるとしています。

この声明では、国連などの国際機関に対して、
サウジアラビアのイエメン人に対する犯罪をすぐに停止させ、
陸・海・空によるイエメンの封鎖を解除する措置を取るよう呼びかけています。

イエメンの革命最高委員会のフーシ委員長は、
サウジアラビアの犯罪に対する国連と国際メディアの黙認を非難しました。


フーシ委員長はまた、イエメンの人道問題を担当する国連調整官と会談する中で、
イエメンの人々はサウジアラビアの犯罪に対し国連が無関心であることに、憤慨し、失望している
と語りました。

さらに、サウジとその同盟国のイエメン各地の空爆と抑圧的な封鎖から生じている、
イエメンの危機的な人道状況に触れ、「この攻撃は人々の状況をより危機的に、より困難にしている」
と述べました。

フーシ委員長は、
「イエメン北部サアダ州の国境なき医師団の付属病院への攻撃は、
 サウジと同盟国による、価値観や国際法規、人道に反する明らかな侵略行為を示すものだ」
と語りました。

また、イエメンの人々が国連のアフメド・イエメン特使の立場に不満を抱いているとして、
「アフメド特使はイエメンを攻撃する側の代弁者であり、
 サウジアラビアのアプローチを実行しようと努力している」と述べました。

さらに、イエメンにおける政党による政府の樹立と、
選挙の実施、民主主義の原則の強化の必要性を強調
しました。


国連のイエメン人道問題担当調整官も、この会談でイエメンへの各種の人道支援の用意を強調し、
サウジアラビアのイエメン人に対する犯罪に遺憾の意を表明しました。

国連がサウジの犯罪に消極的な態度をとり続けている中で、国連のドゥジャリク事務総長報道官も、
国境なき医師団の病院への空爆において、サウジ主導の連合がその責任者だとしながら、
「国連はこれに関する調査を開始することはない。
 その調査に必要な設備もなく、またそれに必要な人材も有していないからだ」としました。


http://japanese.irib.ir/news/%E6%9C%AC%E6%9
7%A5%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%83%E3%82
%AF/item/59418-%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%A1%E3%83%
B3%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%B5%E3%82%A6
%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E3%81%AE%E7%
8A%AF%E7%BD%AA%E3%81%A8%E5%9B%BD%E9%80%A3%E3%81%AE%E6%B6%88%E6%A5%B5%E6%80%A7

--------------------------------------------------------

サウジによるイエメンのジェノサイドについては、ここで解説されている。

シリアやウクライナと比べて、何と及び腰の国連&アメリカ。



(引用元 http://jp.sputniknews.com/multimedia/20150328/104338.html)

フーシ派が掌握している地域は西部の紫色の部分。
他方、旧政府権力は最東部を握っている。中央部は旧政府あるいはアルカイダが管理している。

アメリカの関与を疑うレポートもすでに提出されている。

ジェレミー・スケイヒルの『アメリカの卑劣な戦争』でも言及されているが、
この地域はオバマ政権の対テロ作戦における重要地点にされている。


いずれにせよ、フーシ派と対立していたサレハ大統領は33年間政権を掌握していた人物であり、
アメリカの正義に則れば、サレハ氏やハーディー氏こそ彼らの敵になるはずだ。

しかし、実際には、その逆の立場を取っているわけで、
政党政治と選挙制の導入を主張するフーシ派が「武装組織」あるいはテロと呼ばれている。


こういう点からもアメリカの民主主義というものが
かなり問題があることがハッキリとわかるのではないだろうか?