今朝も7時前に、ヘーカンを連れて家を出た。
車に乗るや、どっちかが座席にかけていたわたしのジャンパーにシッコを掛けた。
咄嗟に怒り心頭に発した。
ヘーカンの頭を思い切りしばいた。
「駄犬め」と睨みつけた。
今年買ったウォーキング用のジャンパーである。
高々、2890円だけど、たかがシッコだけど、ほんとに頭に来た。
しかも、車の中でシッコするなんて。
しばらくしたら自分の怒りに自家中毒気味。
こんな小さな事でそこまで怒るのか。
自分も駄人間じゃないのか。
怒り心頭に発したら、何をしでかしてしまうのだろう。
山道はただ美しい。
おばあちゃんは、打撲で寝ている。
介護用の紙おむつや尿とレパッド、おねしょシーツ等等買いそろえた。
おばあちゃんは、のぶた接骨院に行く、と言う。
早く治りたいのだろう。嫁に下の世話をしてもらうのが多分、堪え難いのだろう。
のぶた接骨院は以前、坂道で転んだ時に通って、そのお陰で治った、と思っている。
軽いマッサージと電気治療である。
信田さんは元柔道家で、頭は後退しているけれど、男前である。
おばあちゃんは秘かに男前が好きである。
勝手な思い込みかも知れないけれど、のぶたさんを気に入っている事は確かである。
旦那にのぶた接骨院に行くときは、坂の下までおんぶお願い、と言ってある。
しかし、今日、お医者に行った時ねえ、なんて話になっている。
おばあちゃんがのぶた接骨院に行きたい、と言う場合はそうしようと思っている。
自分の膝痛の事もあるし、まずは鎮痛剤を飲んでもらった。
そのお陰か、夜中に1人でトイレまで排便に行ったらしい。
オマルに座った形跡もあるし、わたしがいなければ、何とか1人でやっている。
友人にもらった、病院用の湿布を貼ったり、エアサロンパスをかけたりしている。
窓から落ちた時、半纏を着ていて多少クッションの役目になったかもしれない。
紙おむつはしっかりわたしが履かせた方がいいと思い、
「おばあちゃん、おむつ取り替えようか」と言うと、
「ごめんね、汚い事をやらせて」と、
おばあちゃんは恥ずかしそうである。
背中から腰にかけて痛いと言う。思うように体が動かせないようだ。
わたしは、おばあちゃんの下の世話がいやでない事に驚いた。
これほど、素直に出来るとは思いもよらなかった。
放っておいてみたり、小刻みに様子を見に行ったりする。
自分でやろうとする気持も大事にしたい。
「治るかね」
「治るよ」
水はアルミの小さな急須で飲ませ、リンゴジュースも同じ急須で飲ませている。
食欲がない。気になる所である。
しっかりしなければ、と思っている。
介護は足腰に負担がかかる。やってみて初めて分かる事である。
坐骨神経痛、変形性膝痛のわたしが介護士の役目である。
おかしなもので、ヘーカンがいて、ウォーキングを仕事のように、毎朝欠かさずやっている。
そうやって、足腰鍛えながら、おばあちゃんの世話が出来るのである。
うまく出来ている。しかし、ほんとに大丈夫だろうか、わたし、、、。