こんにちは江崎遊子です。

ちょっと言ってもいいですか。

スエーデンの映画監督リューベン・オストルンドという監督ご存知でしょうか。

2024年06月22日 | お山の映画館
この所、映画に気持ちが向かないのであるが、
時々、旦那がどう?とか言って勧めてくる映画がある。
キネマ旬報を読んでいたのが30代までだったし、結婚して子供ができてからは、方向が変わってる。
しかも、近頃はトント映画に興味がない。
と言っても、この間、旦那と一緒に「ミレニアムドラゴンタトューの女」
スエーデン版を観た。これはよく出来てて面白い。
ハンニバルシリーズも全4作見切ったけど、これもよく出来てる。
どっちも、私的にはエグい。
どっちかと言うと、楽しい映画がいい。例えば「川の底からこんにちわ」とか。

そう言う自分の嗜好とは関係なく、映像が時々浮かんでくる映画がある。
「ニーチェの馬」なんかもそう。もう2度と観ないよね、と言ってダビングしたのを消している。それでもしっかり自分の中に映像は残っている。
最近見た映画でリューベン・オストルンドの「ザ・スクエア思いやりの聖域」もそう。
これも誰かに勧めようとは思わない映画である。なのに、時々ぽっと出てくるのである。旦那が言うにはカンヌでパルムドールを取ったとか。
観ていて気分は良くないです。だって、映画の中にいるのは、ある意味私ですから。今まで見て来たエグさと違う、うーん、どう言うんか、実験用のマウスがわたしで、リングをクルクル回っているような感じが延々続いているみたいな。
私の思い込みが通用しない。普段、時々思うけれど、人と人とのつながりはほぼ自分の思い込みでできていて、誰にも私の思いは通じてなくて、孤独な存在であり、それを見ないようにして生きてるのが私。現実というものがあるなら、現実は実に厄介。そしてよく分からない。そう思わせられる。そんな感じかな?
こういう映画って初めて。
私はやっぱりエンタメが好きですね。

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「嫌われ松子の一生」観ました。

2023年02月01日 | お山の映画館
女優の中谷美紀さんがWOWOWでドラマに出るらしく、
このところ、中谷美紀が出ていた映画が色々放映された。
観たいような観たくないような、しかし気になる映画ではあった。
とうとう観ました。
いやー、この映画好きです。
人間、いや女性が持っている底抜けの生きる事へのポジティブさが、
凄く身に迫って心地良かった。
好きな女優ではなかったけど、この映画を観て印象がすごく変わった。
凄い。
先日親鸞さんの勉強会で出てきた、佐野さんの言うところの「無明」。
言葉で説明するのが難しいけれど、孤独や虚無、不条理が
楽しい綺麗な CGの映像の中で炸裂する。描かれている人間の闇が
嫌なものとして遠ざけるのではなく愛おしかった。
生まれた時から死へ向かっていくんだから、存在そのもが矛盾に満ちている。
でも私たちはその日その日を暮らしていくんだよね。
久々、私的には大傑作映画でした。面白さに興奮しました。
ラストがまたなんて言うか、と言う感じでした。
錚々たる俳優さんが出ていました。香川照之の抑えた演技が良かったね。 

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「デューン、砂の惑星」1984年版

2022年07月27日 | お山の映画館
今回WOWOWで2021年版、「デューン砂の惑星」を放映するのに当たって、デビットリンチ監督の1984年製作の「砂の惑星」も放映すると言うので
一応観てみた。作品云々というより、ストーリーが2021年のものと同じだろうかと思いながら見ていた。同じじゃん。少しエンタメ入ってる?もしかしてこの人スティングの若い頃か?とか。それなりに楽しみながら見ていた。一瞬眠ったようだけど、最後までしっかり見たつもりである。
情報が欲しくてネットで検索したら、この1984年版の映画の素晴らしいブログを発見。FILMAGAの竹島ルイ氏のネタバレありのお話は情報が見事ですっかりファンになりました。
「デューン砂の惑星」はお隣の F家の S女史が録画しておいて欲しいと言ってきた。F家のG氏だけじゃないかも知れないけど、 SFファンだ。 家族で映画館に見に行ったとのこと。もう一度見たいらしい。 G氏から庫裡で出会った時、有名な原作で宮崎駿とか色々な人に影響を与えたんだとと聞いた。
確かに2021年版は映像が見事で、ほんと叙事詩みたいな作品だった。
ある意味何回でも見られそうである。
それにしてもデビットリンチの方は失敗作と言われているとか。
初めに2021年版を見ていたせいか、楽しめました。
「ドライブマイカー」も放映したので、録ってあります。夏は映画バージョンではないけれど、猛暑の炎天下、外はやめて家で映画鑑賞もいいかも。
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映画「ノマドランド」

2021年11月11日 | お山の映画館
久々、しっかり映画を観た。
畑もあとはアスパラを移植し、イチゴの苗を植えたら
ほぼ今年の農作業は完了する。

農閑期は冬休みになる。
去年は1メーター50センチほど積もったけれど
今年はどうなりますやら。

フランシスマクドーマンドは好きな女優である。
「ファーゴ」で身重の婦警を演じていたのが印象的。
しかも、その時、私の自慢のソレルのブーツと同じブーツを履いていた
ので、勝手にとても身近な感じがしたのである。

今日は朝から映画を観るので邪魔しないでね、
と旦那にお願いしておいた。

初めから最後まで、通奏低音のように、胸が小刻みに震えていた。
何故だろう。真意は自分でも説明できないけど
色々な底辺の人たちが働く現場や、流浪の民といわれる車を家とし
て生きていく姿が付きまとう孤独感のようなもの、
定住していては経験できないような人との出会い、
色々な風景にであった時の驚きや感動。

自由であることの代償のように人の悲しみが付きまとう。

1970年代のヒッピーとは随分違う。
あの時は反体制的な雰囲気もあったけど
今の世界の幻想とも言える豊かさからはじき出された老人たち。
何がいいか、答えはない。一見自由のようだけど
ただ、そこには積極的な希望が見えないのだ。
その先にあるのは死なのかもしれない。
何が私の心に触れたのかよく分からないけど
映画が始まってまだ早い頃、胸が詰まって泣きそうな一瞬があった。

観終わって、この映画誰に見せたいんだろう、と考えた。
誰にも勧めたいと思わなかった。アメリが持つ歴史の1ページ
と片付けてはいけないかもしれないけど、
なんか、人間て悲しい。やっぱり、幸せになりたい。

フランシスマクドーマンドは制作にも参加してたけど
立派なお家に住んでいるに違いないけど、
あんな表情ができるって、感性が豊かなんだと感心した。
すごい女優だと思う。

監督はクロエ・ジャオ
原作はジェシカブルーダーのノンフィクション「ノマド漂流する高齢労働者たち」
アカデミーで作品賞、主演女優賞、監督賞を受賞。
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「楢山節考」

2021年08月18日 | お山の映画館
若い頃に見た映画である。
先日 WOWOWで放送したので録画しておいた。
もう一度見てみたい、と思ったのである。
旦那に「楢山節考」見る気ある?
と聞いたら、見ないと言っていた。
のに、昨夜見たらしい。
しかも、かなりいい感じで入ったみたいだ。


カッパズボンを手に入れたので、
雨の中、畑の草むしりでもしようと思っていた。
でも、高校野球も中止になったし、
雨足の勢いが止まらない。
で、「楢山節考」観ようとなってしまった。
白菜植えるまでまだ時間はある。それまでに畑を作ればいい。

緒形拳は好きな俳優だけれど、
録画すると決めたのは、三木のり平が出ているのと
小沢昭一も出ていたことだ。
二人のシーンは覚えていない。
はっきり覚えていたのは坂本スミ子が歯を折る場面。

面白かった。
力のある巨匠がまだいた時代の映画だ。
それに多分、配給会社もまだ力があった。

私は若い頃、ほんの少し演劇をかじっていたけど
この映画を見ていて、土の上を裸足で走り回る場面が多くて、
やっぱり俳優になれなくて良かったかも、と思った。
俳優は大変な職業だと思う。

ともかくお勧めします。
見てみて!
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