ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

Budge Day

2005-03-16 23:20:25 | イギリスの時事
ときどき今日はイギリスの2005年度の国家予算発表があった。その後、野党党首たちから予算に対するそれぞれの反応が国会で発表された。翌日には野党の影の大蔵大臣がそれぞれの予算案を発表することになる。このへんはさすがに年季の入った民主主義国家だなあと思う。なんでも与党に反対するだけが野党の役割ではない。もし自分たちが実際に政権を握ったら、現政権よりもよい予算案を提出することができるということを実際に示すいいチャンスであるし、国民にもそれぞれの党を比較する絶好の機会である。

予算に対する国民の関心は高い。それもそのはず、ほとんどが実際の自分の生活に影響するからだ。ガソリン税が値上がりしそうだという評判の高いときには、予算発表日の午前中には、ガソリンスタンドに長い車の列が見られる(今回は、石油価格がすでに高くなっていることから、ガソリン税の値上げは見送られた)。タバコ税は今晩6時から1箱につき7ペンス上がる。今頃、イギリスではタバコ屋に駆け込む愛煙家たちの姿が見られるかもしれない。今週の日曜日から、ビールは1パイントにつき1ペンス、ワインは1瓶当たり4ペンスの値上げである。

この予算を受け、相続税の課税対象金額が4月から275,000ポンド(約5500万円)まで引き上げられる。近年の住宅価格の高騰のおかげで、今までの金額では相続税の課税対象になってしまう家も多かったであろう。恩恵を受ける国民も少なくないかもしれない。住宅関連では、住宅購入時に支払う印紙税の課税対象が60,000ポンドからその倍の120,000ポンドに引き上げられた。これも、近年の住宅価格高騰を考慮したものだろう。

が、今回の予算で一番恩恵を受けるのは年金生活者だと言われている。住民税に対して200ポンド(約4万円)の払い戻しがあり、一律無料のバス乗車券を支給され(これまでは居住する地方自治体によって異なっていた)、冬には暖房手当200ポンド(80歳以上は300ポンド)を支給される。65歳になるのが待ち遠しいものだ(現在女性の国民年金支給開始年齢は60歳であるが、将来65歳に引き上げられることが決定している)。

わたしはイギリスで家を買う予定はないし、相続もしないだろうし、タバコも吸わなければ、それほど酒も飲まない。65歳以上でもないし、子供もいないので、今回の予算はほとんど関係がなかった。唯一関係がありそうなのが空港税だが、これは据え置きということで、個人的には全然関心のない予算であった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿