ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

イギリスのみのもんた?

2005-10-09 00:03:36 | イギリスの時事
ときどき

ジェーミー・オリバー効果というのが今日(10月8日)の新聞に載っていた。ジェーミー・オリバーは来日したこともあるので、日本でもご存知のみなさんも多いであろう。テレビで人気のシェフ(料理人)である。気さくな好青年という感じでファンも多い。イギリスの学校給食をジャンクフードからもっと栄養価の高い健康食に変えようという運動を始めて、政治的な影響力すら持ち始めた。そのジェーミー・オリバーが、スーパーマーケットのチェーン・セインズベリーと契約をして、"Try something new today"という宣伝文句で、伝統の食品の一味違った調理方法をそのテレビコマーシャルの中で紹介している。

これが大ヒットで、最近のパスタにナツメグというコマーシャルでは、香辛料の売り上げが倍増、その前のソーセージにリンゴと蜂蜜というコマーシャルでも、それぞれの食材の売り上げが急増したそうである。スペインでも(ペドロランド近辺ではイギリスのテレビが見られる)、65歳のヨークシャ出身元潜水夫という、料理とは何の関係もなさそうなおじさんですら、「ジャージー・ロイヤル(新ジャガで有名なジャガイモの種類)にハーブとオリーブオイルを加えてオーブンで焼いたの、すっごくおいしそうだよね。ジェーミー・オリバーのコマーシャルを見たら、新ジャガを買いたくなっちゃったよ」と言っていたくらいなのだから、その効果はすばらしい。この夏は、アスパラガスのコマーシャルが放映された後、野菜の供給不足が起こったほどである。

ところが皮肉なことに、このジェーミー・オリバー効果の恩恵にあずかっているのは、巨額のギャラを払ってコマーシャルを作り放映しているセインズベリーではなく、ライバル・スーパーチェーンのアズダやテスコだということだ。コマーシャルを見て触発された消費者が実際に買い物に行くのは、アズダやテスコのことのほうが多いということなのだろう(個人的な見解だが、セインズベリーよりアズダやテスコのほうが安い)。それでも、セインズベリーではジェーミー・オリバー効果に
期待して、2年分のナツメグをすでに発注したと言う。

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1 コメント

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Unknown (kmy)
2005-10-13 15:43:15
オランダのパフェの写真やお料理の話題、楽しく読ませていただいています。そして戻ってきたイギリスのこの記事は面白いですね。

みのもんた、というのが笑える表現ですが、わたしも以前スーパーに勤めていたので、その当時からみのもんたの他、朝の情報番組や日曜日の健康に関する番組の後はファックスで各店に「この放送があったので、発注を大目に」なんて来ていたのが懐かしいです。今、日本は観点ブームらしいですが、イギリスでもこういう影響力のある人がいるのですね。ちょっと意外でした。(日本のおばさまたちだけかと思っていたので)

フランスに向けて出発されたそうですが、ご旅行中体にはお気をつけくださいね。(気温の変化も激しそうですので)
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