キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

”タコの才能”- ヒストリカル・スタディーズ

2015-01-28 14:33:48 | 地球
タコの才能 いちばん賢い無脊椎動物 (ヒストリカル・スタディーズ10)
高瀬素子
太田出版

           新聞にこの本の広告が出ていて、面白そうだなと思い図書館で借りました。

           その形から、大だこの怪物とかたこ入道とか、火星人とかグロテスクな動

           物といういイメージですが、いえいえ、なかなか知性的な動物のようです。

           I'd like to be under the sea

           In an octopus' garden in the shade

                         The Octopus's Garden ;The Beatlesより

           ビートルズにオクトパス・ガーデンという曲があります。「海の底、岩陰の

           タコの庭にいるのはすてき、、、」そう、タコは自分の家の内外に飾り付け

           るそうです。殺風景な水槽に入れておくとストレスを感じるらしく、なにかお

           もちゃを与えると興味津々、つついたり触ったりするし、人間の見分けも

           つくそうで、研究員は水槽で飼っているタコに監視されているような感じを

           受け、実際タコは人間を観察しているようです。団体行動を全くとらないの

           ので、仲間から学ぶことはないけれど、周囲の観察学習はなかなかのも

           のらしく、作業記憶も発達していて、一時記憶も長期記憶もあるようです。

           そこから、人間の脳の解明にタコが非常に役立っているとか。すばらしい

           頭足類です。しかも食べても美味しい。この本は、そんなタコの驚くべき

           生態をユーモアを交えて教えてくれる面白い本です。
        
ベストセラーの世界史 (ヒストリカル・スタディーズ)
大原宣久,三枝大修
太田出版

           上の「タコの才能」も前記事の「バナナの世界史」も「ヒストリカル・

           スタディーズ」というシリーズ(12冊出ている)のうちの1冊です。この

           シリーズは世界各国、森羅万象、人間の営みから自然の働きまで、

           悪く言えば様々なテーマを無節操に脈絡なく取り上げいるのですが、

           そこがとても面白い。この「ベストセラーの世界史」など、タコやバナ

           ナとは全く違う世界です。多少毒を含んだフランス人の社会学者の

           ベストセラー分析は一読の価値があります。お情けで出版された「ア

           ンクルトムの小屋」が驚異的なベストセラーになったなど、面白いエ

           ピソードに溢れています。このシリーズの他の本は、まだ読んでいな

           いのですがも、どれも面白そうです。
食糧の帝国――食物が決定づけた文明の勃興と崩壊 (ヒストリカル・スタディーズ)
藤井美佐子
太田出版

万引きの文化史 (ヒストリカル・スタディーズ03)
黒川由美
太田出版

オン・ザ・マップ 地図と人類の物語 (ヒストリカル・スタディーズ)
黒川 由美
太田出版

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