
イギリスにはヨーク大聖堂、カンタベリー大聖堂、ウェストミンス
ター大聖堂を初め多くの古い大聖堂がありますが、このソールズ
ベリ大聖堂も見逃すことができません。高さでは、ケルンの大聖堂
に次いでヨーロッパで二番目だとか。

ソールズベリはウェールズにほど近い人口45000人ほどの小さな、
しかし起源を鉄器時代にまで遡る大変古い町です。この大聖堂も、
11世紀には既に完成していました。


堂内には信者さんの姿もあり、古いけれども今も信仰の拠点として
現役で役目を果たしている感じがよくわかります。現代作家のガラ
スを使ったオブジェが展示され、美しいステンドグラスと呼応して
幻想的な雰囲気を醸し出していました。

中庭を囲む側廊に立つと、中世の寺院にタイムスリップしたような
気持ちになります。

しかしソールズベリ大聖堂が有名なのは、何と言っても「マグナカ
ルタ」の原本があるからです。マグナカルタは大憲章と訳され、中
学、高校の世界史の時間に習って名前は知っているものの、その
意義まではよく知らなかったのですが、13世紀初めジョン王に王
権の制限と都市の自由などを認めさせた、いわば民主主義の基礎
となる法典です。現存する4点の中最も保存状態の良いものがここ
にあり、実物を目にすることができます。

チャプターハウスというホテル。チューダー朝の建物だそうで、中
世の香りがします。実際、チャールズ一世、二世の住まいでもあっ
とのこと。重要文化財だそうです。チャプターハウスというのは、
本来は聖堂参事会館とでも言うのでしょうか、教会の偉い人達が
会議をする場所のようです。どこに行っても古い歴史に出会える、
イギリスやヨーロッパを旅行する醍醐味ですね。